この記事は「SWITCH Vol.41-No.7」に掲載された記事を許諾を受けて転載しています。
PHOTOGRAPHY: GOTO TAKEHIRO
TEXT: KAWAKAMI HISAKO
FILE.16
坂上友萌 モーションデザイナー
東京造形大学絵画専攻領域を卒業後、ゲーム関連会社の勤務を経て2022年にココネに入社。現在は『ポケコロツイン』のアイテムモーションを主に担当している。昨年、ココネが選出した期待の新人に贈られるルーキー賞を受賞した
イラストのひとつ先の世界 モーションデザインの表現
━━現在モーションデザイナーとして、具体的にどういったお仕事をされているのですか。
「アバターの動きや仕草をはじめ、アバターたちが身につける洋服やアクセサリー、設置されているインテリアにアニメーションやエフェクトをつけて、そのアイテムが持つ世界観を演出するのが私の仕事です」
━━『ポケコロツイン』らしさをアニメーションで表現するにあたって、坂上さんが意識されている点はありますか。
「かわいらしさをどう出すかは常に意識しています。小さなアバターたちがその世界に溶け込むように、シリアスなテーマのアイテムでも少し柔らかく動かすなど、細かな部分で工夫ができないかと考えています。あとは思わずスクリーンショットを撮ってSNSで共有したくなるような、そんな動きや仕草を意識していますね」
━━インテリアをどのように動かすかを考えるのは難しそうなイメージがあります。
「インテリアはそのアイテムが持つ世界観を膨らませるイメージで動きを考えます。例えばポップなテーマのアイテムだったら、見ていて楽しくなるような動き方を意識しますね」
━━しかし膨大なアイテムがポケコロツインには存在しています。それぞれに合わせたアニメーションの演出が必要な中で、アイデアの引き出しはどのように作っているのですか。
「ゲームやアニメなど、とにかくいろいろな作品を見ています。ポケコロツインは“かわいい”がテーマですけど、それに限らず様々なジャンルの作品から演出の方法を吸収していますね。新しいアニメーションツールやソフトも積極的に学んでいます」
━━最後に、モーションデザインという仕事の魅力はご自身ではどのように考えていますか。
「モーションデザインはイラストのもうひとつ先の表現だと感じていて。イラストを動かすことで、そのイラストの世界観が深まるんです。そこがとても奥深くて、面白いです」
SWITCH Vol.41-No.7, スイッチ・パブリッシング
【関連記事】
雑誌SWITCHインタビュー『COCONE CREATORS FILE』FILE.14 モーションデザイナー 山下ひかり
雑誌SWITCHインタビュー『COCONE CREATORS FILE』FILE.12 モーションデザイナー 齋藤未恵
デザイナーたちによる社内勉強会「デザイナートーク」で何をやっているの?