好きこそものの上手なれ~ Staff Story vol.32 〜【CHUBU SCIENCE】
好きこそものの上手なれ
ー 私が、仕事で実感している言葉の一つです。
私たちの仕事は、多くの種類の分析装置を取り扱います。その為、それぞれの分析装置の特徴を把握しなければ、お客様に提案することができません。
分析装置は、基本的な物理化学の理論の組み合わせで理解する事が出来ます。さらに、試料を測定する場合の装置であれば、根底の部分は似た理屈で把握する事が出来ます。
言ってみれば、一眼レフカメラで上手に写真を撮るコツと同じものです。
好きなものは、やりたくなる! ”カメラ”
私の趣味の一つは「カメラ」。最近ではスマートフォンのカメラ機能の進化が著しいので、わざわざ重い「カメラ」で撮る必要も無くなっているのかもしれませんが、私個人としてはまだ、一眼レフカメラの方が綺麗に撮れる場面があると思っています。
「一眼レフカメラ」で綺麗な写真を撮るには、設定が大事です。
勿論オート(カメラ任せ)で撮る事もできますが、より個性を出したい場合にはオートではなく、細かく設定する方が自分の「狙い」に近づけます。設定の項目はどのカメラでも、絞り・シャッタースピード・ISO、この3つ。それぞれの設定の意味を正しく知ることで、狙った写真を撮ることが可能になります。
組合せてできること
「カメラの設定項目」 ➡ 「理化学機器の設定」 に置き換えたると、こうなります。
絞り ➡ 光(試料)をどれだけ一斉(濃度)に取り込むのか
シャッタースピード ➡ 光(試料)をどれぐらいの時間取り込むのか
ISO ➡ 感度→高く設定するとノイズが多くなるので、ノイズの少ない設定が好ましい
分析装置の根底の理論とは、①どの濃度の試料を ②どれぐらいの時間取り込み、③どの感度で測定を行うのか、という組み合わせで成り立っています。
それぞれの設定には上限が有りますので、それを正しく把握することで “その装置で出来る事、出来ない事、工夫をして測定が出来るようになる事” などを説明・紹介出来るようになると、お客様へ最適な装置の提案が可能になると思います。
紐づけてみる
分析装置そのものを、難しいイメージで個々に勉強しようとすると、楽しくありませんし、なかなか頭に入って来ないかもしれませんが、このように自分の好きなもの・興味のあることと関連させれば、知識として身につけ易くなりますね。
これこそ、“好きこそものの上手なれ” の言葉通りです。
=2023.8 JT 博士=