「キャッシュレス」という日常
並ぶレジでまごつくこともないし、歩きながタッチ決済もできるし。
クレジットカードをはじめ、デビットカード・電子マネー・QR/バーコード決済etc、様々なキャッシュレス決済が今は普及拡大しており、日頃利用されている方、増えていると思います。
ただ、それに伴ってこんな経験をされている方も多いのではないでしょうか?
クレジットカードの請求書を見て、合計額に驚いた
チャージしていた電子マネーの残高が、いつの間にかほとんどなくなってる 等々
つまり、キャッシュッレス決済って使いすぎてしまう傾向があるんですよね。わかっていても注意していても使いすぎてしまう…なぜこんなことが起こるのか?
自己管理とか、計画性とか、それはそうなのですが、違う側面もきっとあるはず・・・
それを調べるために、マサチューセッツ工科大学(MIT)のある神経心理学者が行った比較調査(現金とクレジットカード)を、今回は紹介したいと思います。(引用:「世界を変えた14の密約」)
<調査第1段階> 本当にクレジットカードは現金よりも使いすぎるのか?
【調査内容】MITの学生500人にバスケットボールの試合のプレミアムチケットを入札方式で競り落としてもらう。その際に以下の条件を付けた。
① 入札参加者の半分の学生には、支払いにクレジットカードの使用を指示
② 入札参加者のもう半分の学生には、支払いに現金の使用を指示
→①と②それぞれで入札額の平均をとったところ、①クレジットカードの方が、②現金より約2倍(最高6倍)入札額が高いという結果が。。。この調査ではクレジットカードの方が使いすぎる証明がなされた。
<調査第2段階> 支払い手段が違うだけでなぜそこまでの差が生まれるのか?
【調査内容】第一段階で参加した学生を、各支払い方法別にMRIにかけて脳を調べてみた。
① クレジットカード使用の学生…特に気になる点や変化はなし
② 現金使用の学生…お金が手を離れる瞬間、神経の痛みを感じていることが判明
→クレジットカードは一瞬で決済が終わるので痛みを感じる暇もないが、現金は痛みを感じてしまう(=喪失感)。それ故に、現金には支出を止める強い力があるといえる。
この調査からキャッシュレス決済の問題の一面が浮き彫りになった。
とはいえ、現在のようなコロナウイルスが蔓延する(外出規制を考える)状況下ではキャッシュレス決済は有効な対策の一つでもあるし、効率性などの観点からメリットも多いのは事実。
やはり最終的には、メリット・デメリットをちゃんと考えた利用者側の現金・キャッシュレス決済の使用バランスが重要になってきそうです。
これを機に、支払い手段のバランスを見直してみるのが良いですね。
ご利用は計画的に・・・
■2022.7 本社管理部スタッフ