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UXプロセスをデザイン現場へ"簡単"に導入する方法と効果☆


いつもはコレオの楽しい面をご紹介していますが、今回は少し真面目にお仕事についてご紹介します。

仕事の目的は「成果を出すこと」

コレオの仕事はグラフィクデザインやWEBサイト制作、および周辺のマーケティングに関わる制作全般ですが、その中で一貫して重要なことは「成果を出すこと」
成果とは見た目の美しさや機能ではなく「クライアントビジネスの目的を達成すること」です。
※ぶっちゃけていうと「クライアントの利益増に貢献」ですね~。

が、「そんなこと当たり前じゃん」「分かってるってそんなこと」と思われるかもしれません。

実際に私達も分かっているつもりです。
しかし、実際にデザインをする時にこの概念が軽視または失念されてしまい、結果本来の目的とは違った物が出来上がった、または、制作途中で何が正解かが分からなくなった、という事が起こります。

制作現場で良くある問題

実際によく起きる問題を幾つか列挙します。

◎本来のビジネスの目的を達成することではなく、ただカッコ良さを重視してしまう
◎一見見栄えは良いものの、意味が伝わらないデザインが出来上がる
◎「何か違う…」と言ったモヤモヤした指摘で手戻りが頻発する
 (「何か」が何かははっきりしない事が多い)
◎自分で深く考えなくなる(クライアントの要望を反映すれば良い、になる)

などなど。
まとめると「あんまりよくない仕事」になります。

UXプロセスを導入してみる

そんな諸問題の解決に立つのがUXプロセスです。

UX(ユーザーエクスペリエンス)とは?

人工物(製品、システム、サービスなど)の利用を通じてユーザーが得る経験である。しばしば「UX」と略される[1]。「ユーザー経験」「ユーザー体験」などと訳される。(Wikipediaより)

主にアプリやソフトウェア等の開発で使われる概念ですが、開発過程で検討する内容1つ「UXプロセス」がデザインやマーケティングにも大変役に立ちます。

やったこと

本当にUXを突き詰めるプロセスは膨大な時間とコストがかかりますが、予算やスケジュールの都合で殆どのケースでは困難です。そこでコレオでは以下の2つのアクションを制作フローの中に導入してみました。

①. Why are we here

訳すと「私たちはなぜここにいるのか」。
つまり「なんでこの制作をやるの?最大の理由は何?」をはっきりさせ専用ツールに書き落とします。

書き方としては、まず考えられる主なプロジェクトの理由を出し、そこから最大の理由1つを見つけます。

▼「Why are we here」記入専用ツール

「そんなのすぐ分かるでしょ~」と思いがちですが、実際にやってみるとプロジェクト内のメンバー間やクライアントでも意見が食い違っている場合があります。という事は目的が人によってまちまちですので、制作の方向性も人によって正解が違ってきます。(=迷いや手戻り頻発の原因)

その問題を解消し、正しい方針に沿って制作を進められる様にまず「やる最大の理由」を関係者で握り合います。特に、今までクライアントのビジネスに関わっていなかった新しい担当者がいる場合には必須になります。

②.エレベーターピッチ

次に「エレベーターピッチ」をします。「エレベーターピッチ」とは『エレベーターに乗っている時間に説明できる位、プロジェクトを簡潔にまとめる』事から由来しています。

以下の項目を検討し、専用ツールに書き落として行きます。

「潜在的なニーズを満たしたり、抱えている課題を解決したり」したい
「対象顧客」向けの
「プロダクト名」というプロダクトは、
「プロダクトのカテゴリー」です。
◎これは「重要な利点、対価に見合う説得力のある理由」ができ、
「代替手段の最右翼(競合サービス)」とは違って、
「差別化の決定的手段」が備わっています。

▼「エレベーターピッチ」記入専用ツール

以下、「プリウス」を例に作ってみました。(実際に正しいかは知りません。w)

◎性能に信頼が置け燃費の良いエコカーに乗りたい
◎エコや家計に敏感の標準所得層向けの
◎「プリウス」というプロダクトは、
◎ファミリー向けセダンです。
◎これは1リッターあたり40.8kmも走行ができ、
◎日産やホンダのエコカーとは違って、
◎トヨタブランドに裏打ちされた高い安全と耐久性、サポートが備わっています。

以上の二つを固めた上で初めて、実際のビジュアル面の制作に入ります。

どのような効果があったか

正しい「Why are we here」と「エレベーターピッチ」を関係者全員が理解することで本来作るべきものから外れる危険性が少なくなり、以下の様な効果がでました。

◎大きな方向性が分かっているため、闇雲なアイデアが減り無用な手戻りが減少した。
◎新人やプロジェクトに新たに関わったスタッフの理解が早まった。
◎目的にクリティカルに合ったデザインが増えた。

まとめると「準備段階でしっかり検討をした結果トータルの制作時間が減った」のです。
つまり「急がば回れ」だったのです。

結論

私たちが制作過程にUXプロセスを導入してみて学んだ結論、それは
ビジネスの目的(ゴール)を達成するにはUXプロセスに基づく事が重要である。
しかも、制作時間にも効率化にも繋がる。ヤッホー!
でした。

今後の課題

さらにプロジェクトの質を上げるには、更に導入すべきUXプロセスはたくさんあります。
しかしながらUXはとても手間がかかり「学問」に近い難解さもあります。今後は実際の制作条件とのバランスを上手くとりながら、出来るだけUXプロセスを取り入れてスタッフ全員で理解と実施をして行く事が課題となって行くことでしょう。

最近では幾人かのスタッフが積極的にUXを意識し向上に取り組んでいますので、今後ともコレオの成果の質が上がっていくことは間違いないと個人的には確信しています。^^

そんなこんなで、私も取り残されないよう引き続き頑張ります。汗

END。

※UXプロセス手法については一部インフラジスティックス・ジャパン様の情報より抜粋しています。

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