こんにちは! 株式会社チカクです。
47都道府県と海外30都市でご愛用いただいているまごチャンネル。ユーザーさんのリアルな声をご紹介するインタビュー、今回は海を越えますよ!(スカイプで!)
ご登場いただくのは、ニューヨーク(以下NY)にお住まいの小野俊樹さん、春奈さん、息子のはるお(仮)くんご一家です。
小野さんファミリー。ヨセミテ国立公園にて。
2015年より、春奈さんのお仕事の派遣留学に、俊樹さんとはるお(仮)くんが帯同している小野さんファミリー。主夫として、俊樹さんが息子さんの育児・家事を担っていらっしゃるとのこと。なんて先進的!
小野さんに、NYでの生活や、まごチャンネルが暮らしの中でどのように息づいているのかについてうかがいました!
(『まごマガジン』転載 https://www.mago-ch.com/magazine/?p=420)
育休を2年間取得してNYへ。夫、主夫になる。
DJイベントに参加する俊樹さんとはるお(仮)くん
スカイプ画面に現れたのは、なんとも物腰柔らかな印象の俊樹さん。素敵なウィスパーボイスだと思ったら、取材時NYは夜の10時ということで、隣室で春奈さんがはるお(仮)くんを寝かしつけ中でした。大変な時間帯にごめんなさい&ありがとうございます!
編集部:まずは、小野さんファミリーがNYで暮らすことになった経緯をお聞かせください。
俊樹さん:結婚してすぐに妻の留学が決まりました。と同時に妊娠も判明して。自分は日本で働いていたのですが、二つの大きな変化を前に、育児休職を1年間取得して渡米することに決めたんです。
編集部:男性が1年間の育休を取得することも、妻の海外赴任に帯同することも、日本ではかなり珍しい事例だと思うのですが。
俊樹さん:そうですね。リモートワークという方法もあったのですが、慣れない海外で頑張る妻を応援したいという気持ちと、初めての海外生活を家族のために過ごしたいという思いもあり、主夫に専念してみようと。最終的には育休を延長して、合計2年間取得しました。
編集部:2年も! 2015年の渡米時生後3ヶ月だったはるお(仮)くんは、2歳になるのですね。2017年中に日本に帰国予定とのことで、NYでの生活も佳境に入っていると思います。小野さんの主夫な毎日はいかがでしたか?
俊樹さん:妻は産後3ヶ月で大学院に通い始め、私は首が座ってすぐの息子の育児をすることになりました。
とにかくはじめの頃は、おっぱいがない大変さに打ちのめされましたね。最大の武器がない中での育児は本当に大変で。
編集部:そのくらいの月齢の子にとって、おっぱいに勝るものはないですよね。ゼロからのというよりは、むしろマイナスからのスタートかも……。主夫ということで、家事もすべてなさっているのでしょうか。
俊樹さん:主夫といっても私一人で全部やるというわけではなく、妻が授業に出ている間や自宅で勉強をしている時に、私が家事育児を担当している形です。
料理は主に妻ですね。私も教えてもらいながら、グリーンカレーや味噌漬けとか、いまではわりとなんでも作れるようになりました。洗濯は分担制です。
編集部:春奈さんの状況に合わせて役割分担しているのですね。料理を一通りつくれるようになった俊樹さんも、新天地で大変な中、俊樹さんに家のことを丸投げしない春奈さんもすごいです!
何者でもないただの自分になるという経験
編集部:家事育児のほかに、NY生活で大変だと感じたことはありますか?
俊樹さん:こちらでは仕事をしていないのでIDもなく、ふとしたときに自分を証明できるものが何もないということがありました。
日本では、会社で働いていたし、それなりに自分の存在証明ができたのですが、ここではフラフラと自分と社会をつなぐ糸が切れて、何もなくなった感じがして。それがはじめはつらかったですね。
編集部:子育てというとても重要な役割を担っているのに、自分が何者でもなくなってしまう感じ。育児をする多くの母親が同じような感覚を持っているのではないかと思います。その経験をアメリカで、しかも主夫でしているってすごいことですね。
日々の孤独感は、どうやって乗り越えていったのでしょう?
俊樹さん:一番は、なんでも分かち合える妻の存在があってこそです。
それに、我が家にはまごチャンネルがあるので、日中に撮った息子の写真や動画を、夜に妻と一緒にテレビで見て、今日あった出来事をシェアしていました。そうしたコミュニケーションの時間は、自分の気持ちを安定させるためにもとても大切だったと感じますね。
編集部:春奈さんとご家族の1日をつなぐ目的でもまごチャンネルを使ってくださっているのですね!
アメリカではいま、俊樹さんのように「主夫」の人は普通にいるのでしょうか?
俊樹さん:いえ、やっぱり珍しいと思います。
なので自分も、育児の悩みを分かち合うようなコミュニティづくりというところで苦労はありました。公園や児童館で出会うパパ友はいるのですが、主夫ではないので育児に関しての悩みの深さがやっぱり違ったり。
自分の場合は、Facebookの友だちにNY在住の知人を紹介してもらうなど、SNSも活用しながらコミュニティを広げていきました。
日本にいるときに、私のブログ経由で知り合った人と、NYで偶然会うなど面白いご縁もあったんですよ。
編集部:SNSを使ってというのが、すごくいまどきですね。
主夫生活を綴った小野さんのブログも人気です。
トレイルコースを楽しむ二人
俊樹さん:もう身一つというか、いち個人になって失うものは何もないので、自分から積極的に外に出て発信して、つながろうとすることが大事だと思いました。
いまではママ友もたくさんできて、子育てのリアルなアドバイスももらっています。公園や図書館に出て行くと、子供同士が先に友達になり、その親御さんとも仲良くなって、家に遊びに行くことも。平日昼間の予定をいかに入れるかが鍵なので(笑)
編集部:平日昼間の充実必須、わかります(笑)
日本で子育てをしながら孤独を感じている人も、俊樹さんの主夫生活から学べることが多いのではないかと思いました。
近くにいる家族の絆をより深くつなぐ
ロックフェラーのクリスマスツリーと
とここで、はるお(仮)君を寝かしつけた春奈さんが登場!
編集部:こんばんは、まごチャンネル、いかがですか?
春奈さん:こんばんは。毎日使っていますよ。我が家では、日中夫が子どもを見ているので、それぞれが撮影した子供の写真や、行った場所などをまごチャンネルにアップデートして、夜一緒に1日の振り返りをしています。
テレビを見るという日常の自然な動作の中で、別々に過ごした時間を共有できるのが良いですね。
写真や動画はそれぞれの両親のテレビにも送るよう設定しているので、どんどん新しいことができるようになる子供の成長を、皆で見守ることができています。
編集部:家族の空白の時間を埋めるだけでなく、遠くに住むおじいちゃんおばあちゃんにも日々の様子が届いているのですね。
日本にいるご両親に届いたはるお(仮)くんの日常の動画
俊樹さん:自分の両親は埼玉にいて、妻の実家は三重なのですが、はるお(仮)が生まれる半年ほど前、まだ日本にいる時からまごチャンネルを使いはじめました。その時は大きくなるお腹の写真などを送っていましたね。
春奈さん:私の両親とは、ほかのメールサービスなども使ってやりとりしていたのですが、今はもう動画、写真は全てまごチャンネルです。
まごチャンネルは、やっぱりテレビで見られるのが大きいと思います。両親にとっても日常の動作の一つに組み込まれているようです。
編集部:まごチャンネルを使う前といまで、ご両親との関わり方に変化はありましたか?
春奈さん:よりつながっているという、不思議な感じがしています。日本にいたときと、NYでも同じ距離感なんです。
国内に住んでいても頻繁には会えなかったので、まごチャンネルを通じて子供の写真を届けていたのですが、こちらにいてもその感覚と変わらないんですよね。
編集部:ご両親からの反応は?
春奈さん:子供が公園の遊具で遊んでいる動画を送れば「見ていてヒヤヒヤします」とか、「落ちないか心配です」とか細かいコメントもくれて、かなりじっくり見てくれているようです(笑)
俊樹さん:はるお(仮)とシャボン玉を作る動画を送ったことがあるのですが、妻とうちの両親から同じタイミングで、「シャボン玉の作り方」というネットの記事が送られてきたこともあります(笑)
編集部:お孫さんがシャボン玉好きと知って、一生懸命調べてくれたんでしょうね。
小野さんファミリーにとって、まごチャンネルはいまどんな存在になっていますか。
俊樹さん:4ちゃん8ちゃんまごチャンネル、ぐらい(笑)
本当に簡単に使えるので、使ってみてよかったなと思います。
それに、まごチャンネルで見ていると実際に会いたくなるようで、私の両親は孫に会いに2回もNYに来てくれました。
春奈さん:夫婦で使うと家族のコミュニケーションが深まるし、時間をかけずに楽しい思い出だけを共有できるので、忙しくて普段家族との時間を取れない人であればあるほど使う価値があると思います。
両親とも、まごチャンネルのおかげで、日本に帰ったときに「2年間完全に離れていたおじいちゃんとおばあちゃん」ではなくて、もう少し近い関係で会えるのではないかなと、いまから楽しみです。
NYではるお(仮)くんが通った保育園最後の日の一枚
小野さんのNYでの2年間、まごチャンネルを介して生まれたたくさんの笑顔を思って、編集部一同あたたかい気持ちでスカイプインタビューを終えたのでした。
その後、小野さんファミリーは日本に帰国し、現在は俊樹さんも仕事を再開して忙しい毎日を送られています。
帰国後、春奈さんのご実家にはるお(仮)くんを連れて2年ぶりの再会を果たしたときには、「久しぶり〜」と言うよりも、「テレビでいつも見ている子の本物が来た!」という感想だったのだそう。
遠くても、近くても、距離に関係なく家族を「チカク」する。
これからもきっと、まごチャンネルが小野さんご家族の絆を軽やかにつないでいくことでしょう。
俊樹さん、春奈さん、貴重なお話をありがとうございました!
(画像提供:小野俊樹さん)