株式会社キャッチボールに入る前
新たな会社に入ると、よく「前職は何をされていましたか?」と聞かれることがありますが、わかりやすい職業として答えるなら「京都府警察本部の情報管理課という所に勤めておりました」ということになります。 そして、このようにお話しすると、比較的興味を持ってもらいやすく、初対面の人同士が陥りがちな気まずい沈黙の場面が少なくなり、ある種のレールに沿った話を展開できたりします。
ただ、現在の会社(株式会社キャッチボール)に入るまでの間に、実は辞めてから1年ほど空いているのがややこしいところで、深いお付き合いをする方とのお話となると、どうしてもこの部分についても触れることになっていきます。
さて、この時期に何をしていたか。
ちょっと想像力のある方なら、警察を辞めて1年間あいているということは、何か良からぬことをやらかして、「塀の中」にでもいたのではないか……などと、疑念の目を向けられるかもしれません。
ただ、そのような想像をされた方には、面白くもなんともない話ですが、もちろんそのようなことはなく、実は自営業を始めようと思って準備や勉強をしておりました。
それが何なのか、現在にも関わってきますので、次の項目で触れたいと思います。
現在
今年(2015年)の4月1日から、株式会社キャッチボールにお世話になることになったのですが、時期こそ通常の入社のような感じですが、大きく異なる点があります。
まずは、入社前から既にいくつかの業務を手伝っていたということがあります。
少し詳しい方なら、公務員というのは副業ができないというのはご存知かもしれませんが、申請をしていれば全くできないということはなく、その制度を利用して数年前からキャッチボールの仕事を手伝っており、全くの一からのスタートということではありませんでした。
そして何より大きな違いが、会社自体は東京にあるにもかかわらず、京都で在宅勤務しているということになります。
これは、先ほどの「入る前」の話にもつながる所でもあるのですが、前職(京都府警)を辞めてやりたかったことは、物書きともう一つ、カウンセリングやコーチング的な手法での悩みの解決というものでした(適当な単語がなかったので「聞き届け」と呼んでいます)。
それらを続けつつ、生活の糧を得るにはどうするのが良いのか(物書きも、聞き届けもなかなかお金にならないもので……)、模索した末に辿り着いたのがこのような働き方でした。
在宅で働くということは、言うまでもなく時間の融通が利くという面で大きなアドバンテージがあり、例えば職場まで通勤に往復で2時間かかる場所に住んでいるとすると、在宅であれば1カ月でだいたい2日弱の時間を浮かせられます。
それだけの時間があれば、本を数冊読むこともできますし、調子が良ければ原稿用紙何十枚か書くこともできますし、あるいは悩みを持つ人の話を聞くということもできます。
また、京都にいるということは、ちょっと出かけるだけで歴史に関する様々なインスピレーションを与えてくれる場所に行けるということでもあり、環境として申し分ありません。
このような、ある種”欲張り”な時間の使い方を認めてもらえていることは大変ありがたく、仕事でやるべきことをやっていくのはもちろん、別の方面でも還元できれば良いなと思いつつ、日々取り組んでいます。
株式会社キャッチボールについて
まだ入社して数か月という段階でどうこう言えるものではないというのを含み置きいただきつつ、率直に言わせていただくと、求められる基準の高い厳しい職場である、ということになります。
ただ、それはお客さまに真摯に向き合っていれば、当然そうなるというものでもあり、その点の覚悟を持っていれば、厳しさこそあれ辛い職場にはならないのではないかとも思います。
今後どういうことをしていきたいか
キャッチボールという会社に入って数か月の間に関わってきた案件の中には、放っておいても世の中に認知されたであろう素晴らしいものもありましたが、何らかの創意工夫を加えることで、よりその価値を見出してもらえるようになったものや、言葉の響きは悪いですが、個人的に事を成すのに重要だと思っている「あきらめの悪さ」によって広まったものもあるのではないかと思っております。
前者のようなものばかりだと特段何もする必要がないですが、そうでないことも当然出てきますので、そのような時にどう工夫できるか、これからも考えていきたいです。
また、ここまで書いてきた流れに沿ったことで言いますと、これまで歴史小説を中心に何作か書いてきてはいますが、まだ雑誌の中で少し載ったことがあるくらいですので、そろそろ書籍化できる作品を仕上げたいです。 そうなればちょっとした名刺代わりにもなりますし、キャッチボールの仕事の方にも多少は良い影響が出るかもしれませんので。