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「健康」という軸で、ビジネスモデルを変革。マーケティングでインパクトを出す方法を探る道 【前編】

こんにちは!採用担当の川端です!

前回は第一弾として代表の福吉の生い立ちからキャンサースキャンの創業経緯と想い、福吉が描く今後についてご紹介をさせて頂きました。

今回は第2弾・前編として副社長の米倉の生い立ちとキャンサースキャン創業までについて、インタビューをご覧ください

事業を始めたけれども、ビジネスモデルに行き詰まりを感じる…。スタートアップであれば、陥りがちな課題です。
「がん検診にマーケティングの知見を生かす」という志を掲げたベンチャー企業・キャンサースキャンでも、同様の事態が起きていました。そこで考えたのが、「健康」という軸はぶらさずに、もっと大きなマーケットを探る方法。

ビジネスモデルの転換を図ったキーマンであり、現在キャンサースキャンの副社長を務める米倉 章夫に、自身のマーケティングとの出会いと、ビジネスモデルの転換について話を聴きました。


■キャンサースキャン取締役副社長 米倉 章夫 プロフィール

東京大学経済学部を卒業後、P&G Japanに入社。消費財ブランドのマーケティング戦略立案・実行、ブランドマネジメントを担当したのち、株式会社キャンサースキャンの設立に参画。P&G流のマーケティングを公衆衛生分野のソーシャルマーケティングに応用した独自の手法を確立させる。その後、2011年からハーバード大学経営大学院に進学し、MBAを取得。


「アートもブランドも、社会の文脈で評価が変わるのは同じ」マーケティングとの出会い

―米倉さんがマーケティングに興味を持ったきっかけとして、お父様の影響があったとか。

父は中世日本美術史の研究者です。父の研究に関しては何も理解していませんが、「芸術は大いに社会的な文脈の影響を受ける。それは一般的な消費財ブランドと何も変わらない」という話を高校生くらいの頃に聞いて、とても興味深いと思いました。

それは芸術作品やブランドの価値に関しても言えることなのだと感じて、より一層面白いなと思いました。90年代スニーカーブームの真っ只中だった当時にみんなが熱狂していた初代ジョーダンも、神様マイケル・ジョーダンが履いたバスケットボールシューズという”文脈”がなければ、誰も見向きもしない古めかしいスニーカーになってしまうのかなと不思議な感覚になりました。

製品やブランドを社会的な文脈の中でどのように位置づけるか、何者としてコミュニケーションするかによって価値が全く変わるのなら、実際の商品自体を作ることよりも、そちらの方が強く好奇心を駆り立てられることのように感じたのを覚えています。

―実際、大学でマーケティングを学んでみていかがでしたか。

大学のゼミで学んだのは、マーケティングの中でもブランド論でした。強いブランドが小手先の広告で一朝一夕に作り上げられるようなものではなく、組織全体に浸透する本質的な価値観が問われるものなのだということを、学生時代に学べたことの価値はとても大きかったと思います。

―P&Gへ入社されたのはなぜでしょう?

大学時代にマーケティングのゼミに入っていたので、仕事にするなら学んだマーケティングに取り組もうと思ってP&Gのマーケティング職を選びました。P&Gのマーケティングでは、配属直後からいわゆるプロジェクトマネージャーになります。新商品や、コミュニケーションキャンペーンの責任者を務める立場でした。

―どのようなキャリアを描いていましたか。

当時、先輩や上司が、消費財メーカーを転々としているのを見ていて、消費財だけでキャリアが終わってしまうことに疑問を持っていました。限定的なキャリアだと感じてしまったんですよね。豊富な経験を持つマーケターであれば、もう少しインパクトのあるものを売って、社会に対して大きなことができそうではないかと思っていました。


マーケターとしての幅を広げたい。先輩に誘われて選んだ、ベンチャーの創業メンバーという道

―P&G時代の先輩で、キャンサースキャンの代表となる福吉さんに誘われてキャンサースキャンへ入社されます。福吉さんとの出会いは?

P&Gの採用面接のグループディスカッションの、テーブルコーディネーターが福吉だったんですよね。入社後も、全体での飲み会などで話をする機会はありました。福吉とは担当する商品も違い、仕事でしっかり関わることはなかったのですが、当時のP&Gマーケターは140名程度と小さな組織だったので、僕がどんな仕事をしているか、なんとなく福吉は知っていたと思います。

―福吉さんが起業されたとき、すぐに誘われたのでしょうか。

福吉は、最初に僕にキャンサースキャンの創業について連絡してきたらしいのですが、僕のP&Gのメールアドレスを間違えていたんですよ(笑)。間違えて日系ベネズエラ人のP&G社員に熱い起業構想のメールを送ったようなのですが、その社員はスペイン語しか分からないから僕のところまで届かなくて。キャンサースキャンの創業直後に、福吉と僕がたまたま会う機会があって発覚しました(笑)。数ヶ月後に改めて会ってキャンサースキャンへ誘われて、転職を決意したんです。P&Gに入社してから4年半ほど経った頃でした。

―福吉さんからキャンサースキャンの構想を聞いたときは、どんな印象を持たれましたか。

「マーケティングで乳がんの検診受診率を上げる」という話を聞いて、マーケティング技術を生かす道として強く惹かれました。市場規模や今後の展開などについては、よく考えずに飛び込むことだけを決めてしまっていたというのが、正直なところです。


(キャンサースキャン取締役副社長 米倉 章夫、取材・構成/吉田瞳、撮影/横田貴仁)

ストーリーを読んでいただいてありがとうございます!

次回はいよいよ本題の、キャンサースキャンのビジネスモデルの転換についてと、米倉が描く今後の展望についてご紹介をさせて頂きます。

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