FINEのCOO津田です。FINEでは、ブランドさまやメーカーさまの在庫に対し、ブランドネームタグ(襟ネーム)や洗濯表示タグ(内タグ)などを付け替えて再流通する『Rename(リネーム)』事業を展開しています。ブランド名をクローズして流通することで、ブランド価値を毀損することなく、在庫の換価や廃棄コストの圧縮が可能です。これまでとは違う顧客層へも商品価値を提供できる、新しい流通方法です。
Renameは、奈良県の物流・加工拠点である、株式会社共伸物流との協力により成り立っています。今回は、同社の代表取締役・坂口 正憲氏にお話を伺いました。
坂口 正憲氏|プロフィール
大阪府出身。関西経理専門学校にて経営学を学び、卒業後は繊維製品検品会社に入社し3年間、現場職を務める。1998年に株式会社共伸物流を設立し、繊維製品を中心とする物流機能を備えた検品加工業を開始する。2012年に中国事業を開始し、上海共伸服装整理有限公司を設立。2014年には棗庄共伸服装有限公司を設立。2016年6月よりFINEとRename事業をスタートした。
共伸物流は奈良県に本社を置き、物流倉庫業を展開しています。坂口氏とFINEの出会いは、2014年頃。取引先さまからのご紹介でした。
FINEさんとは、もう3〜4年のお付き合いになりますね。最初から何かお仕事をともに、ということではありませんでした。何か需要があれば、弊社の物流倉庫を使えませんか?とお話しをさせていただいたぐらいで。
そこからFINEが事業を共にするようになったのは、とある案件がきっかけでした。それは、タグを取り外し、元の販売社名を表示しないという条件のもとに買い取った商品の再販売。タグをハサミで切り落とすだけでも良かったのですが、それでは商品としての質に関わります。共伸物流では、ミシンを使った作業ができると聞いていたので、ご相談を持ちかけました。そして、タグを別の新しいものに取り替えた方がいいのではないかという流れに。
弊社にとって、繊維は専門職です。昔から繊維に特化してきて、国内の流通、二次加工業、倉庫物流に携わってきました。それは次第に海外へと移行するようになってきて、国内での二次加工が縮小してきたときがあったんです。そのようなときに、FINEの加藤さんにお会いして、国内で仕入れた商品を、新しい形で再販するビジネスをしたいと伺いました。これは、国内で非常に需要のあるビジネスだと感じ、ぜひとも協力させていただきたいと思ったのが始まりです。
これが、Rename誕生の瞬間でした。その後、10トントラック20台分の商品を搬入することになり、坂口氏には、そのためだけに倉庫を借りていただきました。その先のオペレーションもわからないままに、完成型だけを伝えたにも関わらず、快く引き受けてくださったのです。何が決め手となり、この依頼を引き受けようと決意されたのでしょうか。
加藤さんはガッツがすごいんですよ。迫力があるというか。彼女の熱意や思いが、弊社にマッチすべきものだと感じました。
明朗で天真爛漫なイメージとは裏腹に、堅実さを持つCEO加藤。人の心を動かす熱量を持っているのかもしれません。FINEという、会社自体についての印象も伺ってみました。
ビジネス的にいうと、時代にフィットしたというか、むしろ時代の盲点を突いたビジネスに取り組まれようとしているところですよね。当然、発想力もありますし、機動力・行動力もある。社長に準じて、スタッフのみなさんの意識の高さも感じています。
この業界自体、あまり状況が良くないご時世です。普段から電話などでスタッフのみなさんとやりとりさせてもらっていますが、そんなことを感じられないほど、元気で明るく、前向きな雰囲気のある会社です。
私COOの津田とは、出張に同行することもあります。
津田さんのことは、“先生”だと思っています。イメージを形にできる。すべて事細かに伝えなくても、それが理解でき、一緒に形を作り上げてくれるんです。
FINEは、10月18日に公式オンラインストアをオープンしたばかり。事業拡大に合わせて、倉庫・物流・検品の体制を整備しています。今後も、商品の取扱量の拡大を予想し、奈良県の物流拠点の増強も計画中です。
坂口氏は、そんなFINEとともに歩んでくれる、心強い味方です。
構想されている事業戦略には、弊社も興味があります。そして、それは世の中から必要とされていることだと、私自身も信じています。当然、弊社はその流通加工をバックアップするべき存在の会社。FINEさんにはぜひ発展していただいて、その舟に一緒に乗れたらと思っています。
繊維業界に長く携わるプロフェッショナルで、業界の変遷を間近で見てこられた坂口氏。これからのFINEにとっては、欠かせない存在です。保守的な考えを持つ人が多い物流業界の中でも、FINEの提案や要望を、快く受け入れる大胆さも持ち合わせています。FINEとしても、「外注」としてのお付き合いではなく、尊重し合い、手を組み歩んでいきます。