ビジネスパーソンの「働くを楽しく」を応援する、牛本革製品専門店ビジネスレザーファクトリーは、全国に16店舗の直営店舗とオンラインサイトにて革製品をお届けしています。
5年目を迎えるビジネスレザーファクトリーは、全国に130人を超える仲間がいますが、実はビジネスレザーファクトリーの販売職は、他のアパレルとは少し違う部分があるようで…。
今回は、12月に行われた関西の店長2人が、前職とは違う「やりがい」や、バングラデシュやメンバーを通じて感じた「ひと」をテーマに赤裸々に話をしたスペシャル対談です。働く上で大切にしたいヒントが見つかるかもしれません。
■コンテンツ
-自己紹介
-「え!?」と驚いた、ビジレザでの当たり前
-「何のために働くか」バングラデシュで見たものとは?
-「内省することの大切さ」ビジレザに向く人向かない人
聞き手/ちほ:
・2015年入社、店舗開発を経て、現在人事採用
・前職は、ウエディングプランナー。
語り手/うえさん:
・2016年入社、エキスポシティ店勤務
・難波店店長→梅田店店長を経て、来春地元神戸店での店長就任。
・前職は、アパレルブランドマネージャー。
語り手/あんちゃん:
・2017年入社、エキスポシティ店店長
・事務職や文具の販売職を経験し、「顔の見える商品を届けたい」と思ったところ、販売することで雇用が生まれるソーシャルビジネスの存在を知る。
・なみなみならぬ文具への愛が形となり、現在ビジレザ全店舗の文具発注も担う。
ちほ:では、本日は、店長2人からビジネスレザーファクトリー(以下ビジレザ)の現場で働く「リアル」について、ざっくばらんに話していただこうと思います。うえさん、あんちゃんよろしくお願いします!
うえさん/あんちゃん:よろしくお願いします!
知恵をあわせ、手探りでつくりあげる“私たちの”店
ちほ:早速ですが、ビジレザって、普通の小売りと違うシステムで運営されていて、けっこう入社してから「びっくりした」と声をよく聞きます。実際、入る前と後のイメージにギャップはありましたか?
うえ:そうですね。僕は今まで展開している店での経験が多かったので、システムとオペレーションが整っている状態で販売していたんです。ビジレザは、ほぼ整っていなかったので色々あるんですが、その中でも※棚卸しですかね。(※月に一度、全商品在庫を数える作業)
今までの会社はバーコードで読み取るだけだったんですけど、ビジレザは手数え。もっと言うと、最適な仕組みを作るところからはじまりました。ビジレザには本社・本部という概念はないし、ヒエラルキーもないので、トップダウンで、やり方が決まることはないです。だからこそ棚卸しシステムも自分たちで考えて作った。それをシェアして、全国の店舗で使用するシステムになったり。
棚卸しのシステムを開発したメンバーは、今まで販売経験なかったんですよ。何にもないから、自分たちでつくり上げるしかない。みんなで色んな知恵を出して自分たちだけで考えていきました。
正直はじめは、しんどいというか苦労というか…。(笑)販売って大変だなと思っちゃいましたね。(笑)でも今は、そういう自分たちの手でつくるのが、面白いなぁと思います。
一番びっくりしたことは、自分が変われたこと
ちほ:あんちゃんは、いかがでしょうか?
あん:驚いたことは、自分の経験を勇気をもっていえば、採用されるってことですね。採用される。聞いてもらえる。活かせる…。言えないと、逆に勿体ないですよね。
今わたしは文具の仕入れ・発注をしているんですが、それって自分の文具好きを活かしてその分野を任せてもらってるんです。
あと、普通会社って、売上主体じゃないですか。でもビジレザは、メンバー主体。メンバー主体で任せられるってすごくないですか?やりたいと言ったひとがやらせてもらえるんです。もともと人見知りだったんですが、ここにきて自分が変われました。自分が変われたことが一番の驚きかもしれないです。
人間性が磨かれる会社…しかも40超えて(笑)みんな優しいけど変えさせられる力がある。パワーがある。仕組みはいくらでも変えられるけど、人間性が良い方向に変わるきっかけっていうのは、なかなかないですよね。
「何のために働くか」
顔をあわせたからこそ、想いをこめて届けられる
ちほ:さて、そんなある意味、常識はずれなことが多かったビジレザだと思うのですが、それを受け入れたきっかけって何だったのでしょうか?
うえ:僕はやっぱり、バングラデシュ(以下バングラ)ですね。現地の工場に行ったことが一番大きなきっかけでした。
今まで、現地の写真を見たり、話は聞いていたんですが、行くまではいまいちリアルな感情はなくて半信半疑でした。行くと顔を合わせて話すじゃないですか。やっぱり、顔を合わせて喋ると違うんですよね。すごく、自分のことになる。あと※シェルターにも行って、(※現地の学校に通えない子どもたちが行く小学校のような場所)その子たちにね、夢を聞いたんです。そしたら、みんな夢があるんです。ポリスマン!とかパイロット!とかね、目キラキラさせながら言うんですよ。
うえ:ただ彼らの夢は、叶えられるのかっていう現実もある。
自分の幼少期とも重なって、彼らの夢叶えたいな、って国関係なく自分事になったきっかけですね。そうするとなんか、棚卸しで手数えしようが、別にいいかなって思いました。(笑)
ちほ:バングラには、あんちゃんも行きましたよね。あんちゃんどうですか?
あん:はじめは、バングラに行けるって本当かな?って思ってました。実際行って、出会って顔を見たときに、もっと自分事にして販売しないといけないなと思いましたね。バングラに行ったことで、自分が自信をもって商品を販売できる関わりができたと思います。
あん:会えたからこそ、ちゃんと商品を理解して、ギミックだけをいうのではなくて「想いをこめて売る」っていうのができるようになりました。
ちほ:※BCTは、入社3か月以降の社員は、全員いく仕組みにしているんですよね。
(※Bangladesh/Business Leather Factory Co-Creation Tour 社会・事業を共創するツアー)みんなもう、8割ぐらいのメンバーは、渡航したことがあるんじゃないかな。バングラに行くと、みんな顔つきが変わって帰ってきますね。
もう一度見つけられた「販売を職にする意味」
ちほ:お2人とも、もともと販売をされていたのですが、ビジレザだからこそ、販売をやってて良かったなと思う瞬間ってありますか?
うえ:自分の人生において販売職は長かったので、今やりがいを持って働けてるっていうのが、一番大きいですね。販売は誰かの決めた予算があって…という流れですが、このままの販売に、自分は限界を感じてたんですよ。販売の意味を自分の中で見いだせていなかったし、自分の中で販売する意味が変わっていったんですよね。
若い時は、「服が好き」とかっていう理由だったんですけど、ビジレザに出会って、違った理由をもう一回見つけられたのが大きかったですね。販売することで役に立つとか、お客様以外の部分でも、誰かしらの影響になるっていうのが、やりがいですね。瞬間ではないけれど、やっててよかったなって。キツイときも、そこを考えると、「よし」と思えますね。
「ビジレザに向く人/向かない人」
大切なことは、自分と向き合うこと
ちほ:店長として、メンバーと向き合っている中で、こういうタイプはビジレザにいいかも、もしくは苦戦するかもってありますか?いいとこだけじゃなくて悪いことも、ぜひ教えてください。
うえ:答えを欲しがる方は苦労するかもしれないですね。
ビジレザは、年4回面談をするんですけど、僕ら店長は、メンバーの成長に対して向き合うんです。答えは、自分の中にあって、ご自身で見つけるのが最高じゃないですか。その手伝いをしたいですね。主役はみなさんなんで。
「靴ってどうやったらもっと売れますか?」という問いがあったとして、もちろん答えはあります。でも、本人にフィットしないと意味がない。自分で考えてもらいたいし、答えは一緒につくっていくものだと思っています。
ちほ:逆にいうと、向いているひとっていうのは、自分事として捉えて考えられる方ってことですかね?
あん:そうですね。自分事に物事を捉えられる人。そこまで大げさじゃなくても、思いやりのある人と私は一緒に働きたいし、向いてると思います。
さっきうえさんも言ってたようにビジレザには面談があるんですけど、面談ってやっぱり「評価される」という意識があって…。
入社した当初は、私は店長ではなく、いちメンバーだったので、一生懸命していることを認められたくて、面談につかう提出シートに色々と、「これだけやりました!」って書いて提出したんです。でも、面談っていうものは、あくまでも主役は自分で、「振り返りをするための機会」なんですよね。
なので、自分の中で目標を立てて、それに対してどうやってやっていったか、と内省する力があるひとが、向いていますかね。
互いに向き合う力が、活力になる
うえ:すごく人と向き合う会社だと思っています。それは多分、今までの会社と大きな違いですね。
成長と向き合う会社といいつつも、30分くらい面談して、じゃあそれのためのセミナーは、どれがいいかな。資格でもとったらいいじゃないか。みたいな成長をいう会社はあっても、ここは、それとちょっと質が違ってですね…。もう少しこう、人同士の部分で、関わりが出来ます。なぜそうなったか、その人自身を深堀りして、じゃあ次からこうしよう。と一緒に考えてくれます。
それは、こっちに関われ!というんじゃなくて、その人の距離感っていうのも、大切にしていますね。それが凄いなと思ったし、価値の強制みたいなことはいないので、自分がリーダーをする上で、勉強になりました。そういう意味で、人と向き合うチームだなと感じます。
あん:リーダーは、思っている以上に見てくれているんですよ。面談での振り返りシートの記入が、自分はちょびっとだったのに、リーダーの欄は、ビシーッと書かれていて。
それぐらい、人に向き合うし、すごく感動しました。それを糧に、自分もやっていこうと思えますね。そう思える会社って今までなかったので。
ちほ:こういう面談の話は、はじめて聞くので、おふたりからそう言ってもらえると感動します。ありがとうございます。
今回のイベントは、ビジレザで働く上での話でしたが、「何事も自分事として捉えること」や「振り返り、内省する大切さ」、「メンバーとの関わり方」など、普段の生活や仕事に活かせるヒントもあったのではないでしょうか。
うえさん、あんちゃん、今回はありがとうございました!