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お客様も従業員も安心できる環境を。ビットバンクの2021年を振り返る【社長インタビュー】

2022年が始まって早くも1ヶ月。ビットバンクも1月から新しい期が始まり、各部署とも勢いよくスタートを切っています。

今回は代表取締役CEO 廣末 紀之(ひろすえ のりゆき)のインタビューをお届けします。2021年の暗号資産業界とビットバンクについて振り返っていきます。

強固なシステムとセキュリティをベースに質の高いサービスを提供

ーー2021年の暗号資産業界はどんな年でしたか?

様々な話題がありましたが、大きく3つの動きがあったと思っています。

まず第一に、主に北米の機関投資家の参入が顕著になり、マーケットプレイヤーに厚みが出たこと。

第二に、新型コロナウイルスを起因とする各国の財政政策によりインフレ懸念が強まり、投資対象としての暗号資産の魅力が高まったこと。

そして第三に、暗号資産技術を用いたNFTやGameFiなどの新しいユースケースが増え、ユーザー層が広まったことです。

暗号資産交換業者について言えば、暗号資産の市況が良かったとはいえ、国内の業者の全てが好調だった訳ではないと思います。すでに事業基盤が固まっている当社を含めたいくつかの交換業者は勢いを増し、固まっていない会社は苦境という二極化が起きているのではないでしょうか。

ーーその中でのビットバンクの動きはいかがでしたか?

相場が活況だったことでビットバンクもシステムへの負荷が大きかったのですが、一度もダウンすることなくサービスをご提供することができました。

以前からご要望の多かった「逆指値注文」機能を実装することができ、新規に取扱いを開始した銘柄も5つと、お客様に一定のご満足をいただけたのではないかと思っています。

おかげさまで顧客満足度も90%以上を維持できています。

ーー高い満足度や信頼の起因になっているのはどういったところでしょうか?

取引所において一番大切なことはセキュリティで、ここに大きな信頼を置いていただいていると思います。これまで資産の流出などの重大事故を起こしていないというのは、ビットバンクの大きな強みの一つです。

さらにセキュリティ品質を高めるための施策として、昨年から取引所システムにおけるセキュリティバグの報告をオープンに受け付ける場を新たに設け、脆弱性を発見・報告していただいた方に報奨金を支払う「バグバウンティプログラム」も国内の暗号資産交換業者として初めて開始しました。こういった動きが暗号資産業界に広がっていき、業界全体の信頼向上に繋がって欲しいという想いがあります。

お客様と従業員がバランスよく満足できるようにしたい

ーー収益面はどうだったでしょうか?

おかげさまで創業以来最高の業績でした。

この規模の会社としては、サービスの質や手数料の低さといったお客様への提供価値、社員の給与水準、会社の利益、この3つのバランスが取れているのではないかと自負しています。

今後はこのバランスを崩すことなく、全体を底上げしていくことが必要です。提供価値を増やし、お客様にご満足いただき、その結果会社の利益も増え、従業員へより多くの還元ができる、という循環を回すことが理想ですね。

ーービットバンクの今年の大きなトピックの一つに大型の資金調達もありました。

暗号資産の市場規模の拡大によりお客様からお預かりする資産額が大きくなったものの、その規模の割に自己資金が少ない点が課題でした。お客様の資産を安全に預かるには、我々の財務健全性も重要であるため、資金調達は必須だったと言えます。

もちろん、新しい領域への投資資金にもなるため、今回の調達は足元の基盤をより強固なものにし、今後の未来を作っていく上でとても重要な機会となりました。

「フェア」の精神で作った人事制度

ーー続いて組織面について伺います。2021年はついにメンバーも100名を超えましたね。

随分と賑やかになりました。よく組織論においては「50人の壁」「100人の壁」という言葉が使われますが、私は2:8の法則(パレートの法則)を援用して、20人・80人・200人・800人…というフェーズで組織の壁が来るように思っています。

2021年は80名を超える想定だったので、次のステージである200名になったとしても、みんなが快適に業務ができる体制を作らなければならないと思っていました。その一環として人事制度の導入も行いましたし、フルリモートでの就業環境もかなり整えましたね。

このペースだと200名はあっという間に超えそうなので、800名フェーズを目指して次の制度のことも考えなければと感じています。

ーー人事制度はどのような思いで導入したのでしょうか。

「フェアである」ことがベースの理念です。ここで言う「フェアである」とは「パフォーマンスが高い人が報われる」ということです。

会社にとって一番望ましくない状況は、頑張っている人が報われないことだと思っています。きちんとした制度を作り、パフォーマンスを測る尺度を明らかにする必要がありました。

ただ、完全に成果主義にして差がありすぎる状態にするのも違うと思うんですよね。

人間はスーパーマンではないから、いつでも100%のパフォーマンスが出せるとは限らないじゃないですか。

職種によっても、パフォーマンスが見えやすい部署と見えにくい部署があるかと思います。たとえば、営業部門の成果はわかりやすいけれども、リスク管理部門や内部監査部は見えにくい。しかし当たり前ですが、どの部署も会社にとってはものすごく重要で、なくてはならないポジションです。

そういった要素もトータルで制度に取り入れたいので、バランスが難しかったですね。

制度は導入したらそれで終わりではないので、今後もチューニングを加えながら、正当に評価され且つ安心して働ける組織にしていきたいと思っています。

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