就活を始めたら、まず知っておきたいIT業界の基礎知識
「IT業界ってよく聞くけど、結局どんな業界なの?」
就職活動を始めると、IT業界という言葉を目にする機会が増えます。しかし、IT業界にはさまざまな企業や職種があり、「IT企業=プログラミングをする会社」というイメージだけではその全体像はつかめません。
この記事では、就活生がまず押さえておきたいIT業界の基礎を
5分で読めるようにまとめました。
IT業界とは?
IT業界とは、情報技術(Information Technology)を活用して、システムやサービスを開発・提供・運用する企業の集まりです。
身近なところでは、
- スマートフォンのアプリ
- ネットショッピング
- インターネットバンキング
- 動画配信サービス
- キャッシュレス決済
なども、IT企業が開発・運営しているサービスです。
近年はAIやクラウドの普及、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進により、ITはあらゆる業界で欠かせない存在となっています。
IT業界は成長を続けている
IT市場は、企業のデジタル化やクラウドサービスの利用拡大を背景に、今後も成長が見込まれています。
一方で、IT人材は不足しており、経済産業省の試算では2030年には最大約79万人のIT人材が不足する可能性があるとされています。
そのため、多くの企業が新卒・中途を問わずIT人材の採用に力を入れています。
IT企業にはどんな種類がある?
IT企業にはさまざまな種類があります。代表的なものを紹介します。
種類特徴
SIer(システムインテグレーター)
お客様の要望に合わせてシステムを企画・設計・開発・運用する企業。官公庁や金融機関など大規模な案件を担当することも多い。
SES企業
エンジニアがお客様先のプロジェクトで開発や運用などを行うケースが多い企業。さまざまな現場や技術に携わる機会がある。
受託開発会社
お客様から依頼を受け、自社内でシステムやアプリを開発する企業。
事業会社(自社サービス企業)
自社で企画したサービスや製品を開発・運営する企業。
ITコンサルティング会社
ITを活用した経営課題の解決やシステム導入の支援を行う企業。
※企業によっては、複数の事業を展開している場合もあります。例えば、SIerでありながら自社サービスも提供している企業や、受託開発とSESの両方を行う企業もあります。
IT業界にはどんな仕事がある?
IT業界には、さまざまな職種があります。
システムエンジニア(SE)
システムの仕様や設計を考え、開発を進める職種です。お客様との打ち合わせを行うこともあります。
プログラマー
設計書をもとにプログラムを作成し、システムを動かす役割を担います。
インフラエンジニア
サーバーやネットワーク、クラウド環境など、システムを支える基盤を設計・構築・運用します。
プロジェクトマネージャー(PM)
プロジェクト全体の進行や予算、スケジュール、品質などを管理します。
営業・カスタマーサクセス・企画
エンジニア以外にも、お客様への提案やサービス企画、導入支援などを担う職種があります。
今、注目されている3つのトレンド
① AIの活用が広がっている
生成AIの登場により、プログラミングや設計、資料作成などの業務でもAIが活用されるようになっています。AIが仕事をすべて置き換えるというよりも、AIを活用してより高い価値を生み出せる人材が求められています。
② クラウドが主流になっている
従来は自社でサーバーを保有するケースが一般的でしたが、現在はAWS、Microsoft Azure、Google Cloudなどのクラウドサービスを利用する企業が増えています。
③ DX(デジタルトランスフォーメーション)が進んでいる
製造業、金融、医療、物流、小売など、多くの業界でデジタル技術を活用した業務改善や新しいサービスづくりが進められています。そのため、IT業界以外でもIT人材の需要が高まっています。
就活で企業を見るときのポイント
企業研究をするときは、次のような点を確認してみましょう。
- どのような事業を展開している会社なのか
- どのようなお客様にサービスを提供しているのか
- 若手社員がどのような仕事を経験できるのか
- どのような技術(AI・クラウドなど)に携われるのか
- 教育・研修制度は充実しているか
「IT企業」という共通点があっても、仕事内容や働き方や身に付くスキルは企業によって大きく異なります。
まとめ
IT業界は、社会を支えるさまざまなシステムやサービスを生み出している成長分野です。
一方で「IT企業」と一言でいっても、事業内容や働き方や職種は企業ごとに異なります。
まずは業界全体を理解し、自分が「どんな仕事をしてみたいか」「どんな環境で成長したいか」を考えながら企業研究を進めてみましょう。
就職活動では「どんな事業を展開している会社なのか」「どんな仕事に携われるのか」という視点で企業を見ることが、自分に合った企業選びにつながります。
参考資料
- 経済産業省「IT人材需給に関する調査」
- 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「DX白書」
- 総務省「情報通信白書」
- IDC Japan「国内IT市場予測」