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ワンストップで価値を生み出す声優マネジメントの強み

アニメを軸とした映像コンテンツの企画・制作・販売に加え、MD・ライヴ・イベント・ゲーム・映画・海外展開など、IPを中心に幅広いビジネスを展開しているエイベックス・ピクチャーズ(以下、API)。その事業の中で、近年特に注目を浴びているのが“声優”だ。APIには声優マネジメント部門とアニソンレーベル部門の機能を併せ持つマネジメント&プロデュースグループがあり、声優マネジメント部門には個性豊かな声優たちが所属している。今回はそのAPIでゼネラルマネージャーを務める玉虫秀章に加えて、第1マネジメントユニットからユニットリーダー・松岡亮文と新卒3年目の豊田安莉、第2マネジメントユニットからユニットリーダーの佐々木真理英と新卒2年目の相澤奈実が登場。声優マネジメント事業の核となる部分や今後の展望を探った。


(左から) 相澤奈実/佐々木真理英/玉虫秀章/松岡亮文/豊田安莉

異なる経歴と世代の人材で構成される
新たなマネジメント組織


マネジメントと一口に言っても、その仕事は多岐にわたる。それは担当するタレントのスケジュール管理といった旧態依然なイメージとは異なり、いかにタレントの魅力を引き出し、売り出していくのかというブランディング的な側面が強い。

中でも、芸能の世界においても近年活躍の幅を広げている“声優”をAPIでマネジメントするのが、今回集まった5人。まずはそれぞれの経歴や組織の経緯を振り返る。

玉虫「声優マネジメント事業の始まりは、エイベックス・アーティストアカデミーの声優コース。そこから輩出した役者たちのマネジメントを行なっていました。そこからいくつかの部門がゆるやかに統廃合され、僕がAPIに異動した2018年の秋ごろにひとつのルームのような形になり、少しずつ今の組織に繋がる形になっていきました。今の“マネジメント&プロデュースグループ”という独立したマネジメント組織になったのは、2019年4月です」

佐々木「私は、エイベックス・アーティストアカデミーのスタッフを経て、2009年から当時のAPD(エイベックス・プランニング&デベロップメント)で声優マネジメントを行っていましたが、この仕事により力を入れていきたいと思い、アニメビジネスを主軸としていたAPIに異動を希望し、今に至ります」

松岡「僕はAPIに入社した2015年から、アニメ制作部の中にあった声優マネジメント課に所属しています。2018年に玉虫さんが異動されてから現在の部署になったという流れです」


i☆Ris

松岡のチームに所属する代表的なアーティストと言えば、今年で10周年を迎える人気 “声優アイドルユニット”のi☆Risだ。一方で佐々木のチームでは、大ヒットアニメ『リコリス・リコイル』の主役・錦木千束を演じている安済知佳、『マクロスΔ』『スター☆トゥインクルプリキュア』等の代表作を持ち、声優・歌手の二軸で活躍する安野希世乃、そして『ラブライブ!』や『ウマ娘』など圧倒的なコンテンツ力を持つ作品への出演が絶えない徳井青空が代表的な存在だ。


安済知佳


安野希世乃

ここで新卒社員の豊田と相澤にも、現在に至るまでの経緯や志望動機などを聞いてみると、声優に対するイメージが、ある意味“正反対”な点が興味深かった。

相澤「私は元々、アニメというコンテンツや、そこで活躍している声優さんにすごく興味がありました」

豊田「逆に私は正直この仕事に携わるまで、声優さんが歌って踊っていることや、表舞台に立って活躍していることをまったく知らなかったです」

玉虫「豊田の話で言うと、僕も元々はレーベルで長らく宣伝をやっていた人間で、異動してくるまでは社内に声優の部門があることを知りませんでした(笑)。ですが、エイベックスはそもそも歌って踊るアーティストを支えてきた会社です。声優も同様に、新人を獲得するにあたって、アーティストとしての可能性を強く念頭に置いています」

少数精鋭の才能たち
エイベックスらしい売り出し方


ここからは玉虫、松岡、佐々木の先輩3名に、実際にこれまでの経験を通して、マネジメントにおいて大事にしてきたことや、エイベックスらしさについて聞いた。

松岡「例えば僕が入社当時から担当しているi☆Risはやや特殊で、声優プロダクションの81プロデュース(エイティワンプロデュース)とダブルマネージメントで活動しているユニットなんです。営業やスケジュール管理などはすべて81プロデュースと密な連携を取り、『どう売り出していくのか』を戦略的な思考でプランニングし、両社の知見を活かしてPDCAを回していく必要がありますね」

i☆Risは10年前にほとんど存在しなかった“声優アイドルユニット”の先駆けとも言える存在。松岡曰く、「活動し始めた当時は賛否両論もあった」そうだが、ほかの声優がやらないような活動もアイドルとしてチャレンジしていく彼女たちの努力と、マネジメント戦略がうまく機能し、現在でも第一線で活躍している。

佐々木は10年前と今の声優プロダクションを取り巻く状況の変化に触れながら、他のプロダクションとエイベックスのマネジメント事業の違いをこう語った。


佐々木「10年前と比べると、本当に声優の事務所が増えたなと感じます。その中でもエイベックスは所属している声優の人数がとても少ない方なんです。少数精鋭で、密に一人ひとりと向き合い、それぞれの声優の売り方をマネージャーがしっかりとプランニングして世に出していく。そこがエイベックスらしさとして強く意識しているところです」

やりたくないことを無理にやらせるのではなく、本人がやりたいと思ったことは自分たちも一緒に挑戦して伸ばす──シンプルだが、実は最も難しいことを、常々心がけているという佐々木。それは結果的に、多くの声優たちにとって良い方向に進むことに繋がった。

そんな先輩たちの背中を見ている豊田と相澤の強みは、次世代を担う新卒社員ならではの新たな発想だ。


豊田「私は松岡さんの下で、i☆Risや後輩ユニットのRun Girls, Run!(ラン ガールズ ラン)などを担当していて、主に現場マネージャーとして動いています。加えて、松岡さんが中心となって決定したマネジメント戦略の方向性をベースに、例えばこういうSNSを施策したらこんな反響があるんじゃないかとか、自分たちの世代だからこそできるアイデアを考えていきたいです」


Run Girls, Run!

相澤「私は先ほど名前が挙がった安済知佳や安野希世乃、徳井青空など声優活動を主軸としている8人ほどの役者を、チーム全体で見ています。全体的に協力して動いてはいますが、主に徳井青空やオーディションでグランプリを獲得した藤寺美徳などの現場を担当することが多いです。例えば徳井青空の場合は、バーチャルのアバターを持っているなどマルチに活動していけるポテンシャルがあるので、新しい領域の仕事をどんどん広げられるように取り組んでいます」


徳井青空


藤寺美徳

さらにふたりには現場経験の中で意外だったことも聞いた。

豊田「i☆RisやRun Girls, Run!はユニット活動に加えて、個人の活動にも積極的にチャレンジしています。声優やアイドルだけではなく、例えばソロデビューや、女優としての活動など、それぞれ夢がある声優が多い。声優やアイドルという肩書きがありながら、アニメ業界以外にも多方面に展望がある方がたくさんいることは驚きでした。私は元々アニメや声優の業界に詳しくない人間だったので、そういう部分では、一般の方に近い感覚で力になれるところがあると考えています」


相澤「私個人としては、配属されるまでマネージャーは事務的にスケジュールを切ったり、送迎や現場に帯同して荷物を持ったりすることがメインの仕事というイメージが強かったんです。ただ、それは全く違っていて、担当している声優はすごく多岐にわたる活動をしているので、物事の先を読んで動くなど、さまざまな現場でのコミュニケーションが重要だと日々感じています。また、どんどん次の仕事に繋げていくためのアプローチを考えていくことも大切だと思います」

誰もが認めるヒットコンテンツの創造へ
鍵は柔軟な発想と新しい風


今後、エイベックスの声優マネジメント事業はどのような展望を描き、どのような強みを活かして、声優業界において確固たるポジションを築くのか。

玉虫「今後も、声優一人ひとりと密に向き合う“少数精鋭スタイル”を崩していくつもりはありません。ですが、今後の組織としての成長を考えた時に“新人の開発・育成”はテーマとなってきます。なので、『“何でもかんでも”ではなく、自分が“これは!”と思う才能に出会ったら、トライアンドエラーでいいから新人声優や新規アーティストをもっと増やしていこう』とはよく話しています。実際に、一昨年から10代の新人を4人迎えています。マネジメント部門内にレーベル機能も持っており、パッケージだけを見ると厳しいですが、アニソンは世界に打って出ることが可能なマーケットです。この先APIに所属する新人声優や新規アーティストを増やしていき、広い視野で彼らとともにさまざまな事業へ挑戦したいと考えています。それと同時に、やはり現状のリソースで出来る事はどうしても限られてくるので、僕らと一緒に挑戦してくれる仲間(社員)ももっと増やしていきたい。進路を考えている方がいらっしゃれば是非検討していただけると嬉しいですね」

新人育成や新規アーティストを増やすことに加えて、マネジメントにおいて大事なこととして松岡が挙げたのが、『考え方の柔軟性』。それは新卒社員として入ってきたふたりからの影響もある。

松岡「間違いなく言えるのは、僕らよりも豊田や相澤は考え方が柔軟ですね。売り出すにあたって、例えばSNSをとっても、僕らの世代だとまず『これをやるとどうだろう……』と先に考えてしまうことが多い。しかし、彼女たちは『どんどんやったほうがいいですよ!』と常に前向きで。例えば、声優さんってTikTokやInstagramをやっている人が少ないので、声優業界に長くいるとそれが普通のことに感じてしまっていたのですが、ふたりからすると『何でやらないの?』というフラットな視点で見ることができる。『知名度を上げたいならやらない選択肢はない』という柔軟な感覚を、これからもどんどん取り入れていきたいと思います」

また今後の展望を語るにあたって、2020年から突入したコロナ禍が、声優業界に与えた影響を無視することはできない。それは声優にとっても、お客様にとっても、エイベックスにとっても、ビジネスそのものが変わるほどのインパクトだった。

玉虫「組織的な部分で言うと、部署発足後1年ぐらいでコロナ禍になってしまったので、ものすごく急ブレーキがかかりました。当初は声を出せないとか、それまでみんなで一緒にやっていたアフレコができないという状況もありましたね。ライヴをするにも半分のキャパか、無観客でやってくださいというところも増えた。お客さんの意識も変わって、既存のビジネスが通用しなくなった部分はあります。その中で先ほど話に出たように、次世代の人たちに声優業界の昔からのしきたりや、ビジネスにおける固定観念を壊してほしいという想いが強い。そういう新しい風が吹いている組織を作りたいと思っています。その上でエイベックス社内においてはAMGやAEIなどに並ぶ、一目置かれるような強いマネジメント組織にしていきたい」

そのリーダーの想いを受けつつ、松岡や佐々木はさらに展望や野望を抱いている。

松岡「APIは一社で、すべてを完結できるほど、さまざまな部署がある会社です。特に制作も、マネジメントもあるというのは、ほかの声優事務所さんにはない強み。自分たちがマネジメントとそれに関わるコンテンツを制作し、さらにグッズも作ってライヴも行うというのは、APIでしかできないことだと思います」

佐々木「“アニメ”という非常に強いコンテンツの力をお借りして、声優の価値をもっともっと高めて行きたい。海外ともきちんとビジネスのパイプがあるAPIの強みを最大限に活かして、日本のみならず世界で活躍できる声優やアーティストを自分たちの力で生み出せたら、それほど嬉しいことはないと思っています」


「メタバースなどを含め『なんだこれ?』と思わせるようなものにも積極的に参入したい」(相澤)「声優さんが片手間でアーティスト活動をしていると思われたくない」(豊田)と、新卒社員ふたりも自分たちらしい発想で意気込んでいる。

タレント自身のポテンシャルはもちろんだが、声優業界に風穴を開けるのは、そのポテンシャルを最大限に発揮するマネジメント力に鍵がありそうだ。そして、それが可能なAPIという土台の強さ。その中で、マネジメントがきちんと部署として組織化されたのは、ほんの数年前。長年所属しているキャリアのある声優たちに続けと、新人を発掘・育成し始めたのは、ごく最近のことだ。現時点ではまだまだ声優という才能に種を植え、地道に育てている段階かもしれないが、その才能が大きな花を咲かせたときには、エイベックスでしか生み出せないヒットコンテンツも同時に誕生していることだろう。

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