アクセンチュアとマイクロソフトの戦略的合弁会社として2000年に米国で生まれたアバナード。「戦略×テクノロジー」の支援により、これまで多くのクライアントのイノベーション創出を支えてきました。
AIやクラウドの進化によって、技術力だけでビジネス課題を解決するのが難しい時代になりつつあります。技術力と顧客業務を理解する力、その両方を併せ持つ人材を、アバナードはどのように育てているのでしょうか。
今回は、2024年に新卒入社し、エネルギー関連会社向けの業務システム開発に携わる加藤翔太にインタビューを実施。入社から約2年で、技術だけでなく業務理解の重要性を実感してきた加藤に、これまでの歩みを語ってもらいました。
▼プロフィール
氏名:加藤 翔太(shota.kato)
役職:Senior Analyst
職種:Back-End Development
使う人に届くものを作りたくて、技術とコンサルの両方がある会社を選んだ
―大学時代のことを聞かせてください。
大学ではコンピューターサイエンスを専攻し、プログラミングでものを作ることを中心に学んでいました。もともと、ものづくりを仕事にしたいと考えていたんです。
ものを作るとき、いつも考えていたのは「いかに使ってもらう人が使いやすいものを作るか」「より使ってもらえるものにするにはどうすればいいか」ということです。その答えを得られるのはコンサルタント領域や要件定義の仕事だと考えていて、開発と併せてそこに携わりたいと思っていました。
―数ある企業の中でアバナードを選んだ理由はなんですか。
アクセンチュアのコンサルティング力とマイクロソフトの技術力を掛け合わせられる、合弁会社という構造に惹かれました。会社説明会でも「技術をやりつつ業務の知識も学べる」という部分を強く打ち出していたんです。
決め手になったのは、現場のマネージャーとの面談でした。「技術だけでなく、お客様に何を提供すべきかを理解しないといけない」という話で盛り上がり、現場自体がそこを理解していると確信できたことが、入社の決断につながりました。
コンサル研修から開発現場へ。「簡単なタスク」から設計を任されるまで
―入社してからこれまで、どのような流れでプロジェクトに参画されたのか聞かせてください。
2024年4月に入社し、最初の2カ月は所属に関係なく全員でコンサル研修を受けました。資料作成など基礎的な内容を学んだあと、部門別の技術研修へと進みました。7月半ばからはエネルギー関連会社向けの業務システム開発案件に参画し、現在も同じプロジェクトを継続しています。
―現場に入る前後で、ギャップは感じましたか。
そうですね、正直ギャップは大きかったです。参画前には現場のマネージャーから「こういうものを作っているから、この資料に目を通しておいて」と提示してもらい、事前学習の時間も用意されていました。
ただ、一般に公開されている資料には概要しか書かれておらず、その概要自体の難易度も高かったんです。実際に現場に入ると、さらに詳細度の高い、専門用語や業界特有の概念が次々に出てきて、現場に入らないと理解できないことを痛感しました。
―チームの開発体制について教えてください。
チームはスクラム開発を採用しており、設計・開発・テストを一貫して担当しながら、複数回のリリースを繰り返しています。難しい要件は、コンサル側が開発側にも理解しやすい形に噛み砕いて渡してくれる体制です。
一度も設計したことがない状態で任されても、サポートがついてリリースまで到達できた
―プロジェクトに入り、最初はどのようなタスクから始まったのか聞かせてください。
開発ではなく、まず業務要件を自分で勉強してまとめ、上司に見てもらうところから始まりました。最初のタスクは、コード全体ではなくごく小さな関数単位まで細かく分解されたもの。決して難易度の高い仕事ではありませんでしたが、それでも「練習用のダミーコード」ではなく、実際にプロダクトとしてリリースされるコードの一部だったんです。
業務要件を理解できるようになると、徐々に設計を任せてもらえるようになりましたね。
―設計を任されたときはどう感じましたか。
本当にありがたかったです。初めて設計を任されたときは、サポート役を1人つけてもらい、密にコミュニケーションを取れる環境を用意してもらいました。レビューを受けながら、無事にリリースまで到達できたときは嬉しかったですね。
現在では、業務の説明をもとに必要なロジックやタスクを自分で整理し、ほかのメンバーへ渡せるレベルまで作業を分解し、機能開発を推進することもあります。難易度の高いチャレンジでも、手を挙げれば「サポートするので、やってみてください。」と言ってもらえるので、積極的になれるんです。
―具体的なサポート環境についても聞かせてください。
チームには、業務用とは別に「雑談チャット」があります。業務用のチャットでは聞くか迷うような小さな疑問も気軽に投げられて、業務要件を理解している上司や同僚が答えてくれるんです。もともとわからないことを聞くのは得意ではなかったのですが、チャットでのやり取りを見て「聞いても大丈夫だ」という安心感が生まれました。
―学習面でのサポートもあるのですか。
学習用の動画サイトが用意されており、様々なことが学べます。特にありがたかったのはマインドセットに関する学びです。私はもともとメンタルが強いほうではなく、打たれ弱くて落ち込みやすい自覚がありました。ただ、「どう考えればネガティブな部分をポジティブに変えられるか」という考え方を学んだことで、かなり前向きに考えられるようになったんです。また、自己学習を支援する制度も充実しているため、書籍購入や資格取得などに活用しています。 周りを見ても、技術書などの書籍を購入し、自ら学ぶ方が非常に多いですね。
「なぜ作るのか」がわからないと、設計もできない。技術だけでは足りないと痛感した瞬間
―技術だけでは足りないと痛感した出来事はありますか。
業務側から新機能の開発依頼が発生し、その設計部分を担当することになったときです。設計を進める中で、なぜお客様がその情報を欲しいのかを理解しないと、画面に表示するためにどんなロジックを組むべきかにたどり着けなかったんです。
―具体的にはどのように感じられたのですか。
「この情報が欲しい、だからシステムで再現するにはこういう詳細のロジックを組む」という接続が必要で、技術力だけではどうしようもないと感じました。何のために作っているのかがわからなければ、お客様が求めているシステムは開発できない。そう痛感した瞬間でした。
―わからないことがあったときはどうしていますか。
直属の上司だけでなくコンサル側の人にも「この要件は何でこうなっているのか」と遠慮なく相談できる環境があり、大きな支えになっています。他チームにも質問でき、業務への理解を深められていると感じています。
―なぜ他チームとの連携が重要なのでしょうか。
私たちが作るシステムは他のチームが作るシステムからデータを受け取り、さらに外部システムとも双方向にデータをやり取りしています。他チームがどんなロジック、どんな業務で動かしているかを理解しなければ、自分たちの作るものも考えられません。長くプロジェクトに携わっている人は、業務を作っている人と同じくらいの知識量を持っていると感じることもあります。
AIがコード生成を支援する時代だからこそ、重要なこと
―AI時代において、業務理解の重要性をどう感じていますか。
AI時代だからこそ、業務を理解する力が重要視されると考えています。AIが作ったコードをレビューするときも、なぜ作っているのか、なぜこのロジックなのかは、業務側の仕様ややりたいことから「システムとしてのあるべき姿」を導いて初めて判断できます。
AIがコード生成を支援する時代だからこそ、その成果物を正しく評価し、改善するための業務理解がより重要になっていると感じています。あるべき姿を知っているからこそ、作っているものが正しいかどうかを自分たちの目で確認できるんです。
―業務と技術、両方の知識が求められるのですね。技術面での成長も感じていますか。
技術面で成長を実感しているのは「品質を考える力」ですね。業務的にあり得るデータパターンを漏れなくテストで網羅する、運用・保守まで見据えてコメントを残す、あとで手を入れる人のことを考えてコードを設計段階から書く。こうした視点は、業務を理解して初めて身につくものだと感じています。
「このお客様の業務なら、こういうケースも起こり得る」とわかっているからこそ、テストの網羅性も、コードの保守性も、以前より高いレベルで考えられるようになりました。業務理解が回り回って、技術力そのものを底上げしてくれていると感じます。
設計から要件定義へ、ビジネスと技術の両方がわかるアーキテクトを目指す
―今後のキャリアビジョンについて聞かせてください。
直近は設計の経験をもっと積みたいと考えていて、その先は上流に展開し、要件定義にも関わっていきたいです。目指すのはアドバイザリーというよりも、アーキテクト。技術は手放さず、システム全体の設計を考えられる立場を目指しています。
―アバナードでは、どのような人が活躍しやすいと思いますか。
新しいものを自分から取り入れて、少しでも触ってみようと思える人ですね。実際に動かしてみた感触があれば「これは今のプロジェクトの品質を上げるのに使える」という会話ができるからです。
「新しいことをやってみたい」と思える方なら、アバナードでの仕事を楽しめると思いますし、活躍の幅を広げやすい環境だと思います
―最後に読者へメッセージをお願いします。
システム一辺倒、技術一辺倒ではなく、両方を扱いながら成長でき、お客様に喜んでいただけるシステムを作れるのが、アバナードの強みです。ビジネスにも技術にも興味がある方には、ぜひアバナードに入社していただきたいですね。