ご略歴をお教えください。
両親が離婚していて、母親とはよく衝突しました。けれども、母親の誕生日に「産んでくれてありがとう」的なことを言ったら、天邪鬼な性格なのか「何を今さら」と返されたんです。気持ちは伝わらないのか、と残念に思っていて自分の結婚式で、母親にパラパラ漫画ムービーで感謝を伝えました。上映時は母親が泣いており、その半年後に私の小さい頃の写真をアルバムにして、部屋に黙って置いていきました。この時、本当に不器用な人だなという思いと、この人なりの愛情表現なんだなと腑に落ちて気持ちが繋がった、と感じたのです。そんな想いは、言葉よりも何かに乗せて伝えた方が届くといった原体験がありました。
非言語コミュニケーションに引かれるものがあって、高校卒業後に映像系の専門学校に入学します。けれども、当時興味があったダンスのサークルに入り、もっぱらダンスばかりしていました。言葉ではない、踊りで見る人に何かを伝えるということが好きだったのだと思います。
2002年に卒業後、テレビ制作会社に入ってヒップホップの深夜番組のADとなりました。その後、音楽専門チャンネルを手掛ける会社に転職して、ストリートダンスの世界大会の番組のディレクターを務めます。7分の出演時間のために1年間練習するという舞台裏を追い掛けてドキュメントにまとめたわけですが、表舞台では分からないことを伝えることで見る人が感動することを実感し、映像制作の仕事に大きな意義を見出しました。
その後フリーのディレクターとなりましたが、大きな転機となったのは、当時住んでいた起業家のシェアハウスの住人が結婚することになり、新郎新婦の思いを伝える動画をつくってあげたことです。これを見た住人達が、バックグラウンドが違っていても一様に笑い、感動する様を見て、結婚式という人生の節目に、関わりのある人に想いを伝え、感動を生む仕事をしたいと思い至りました。そこで創業したのが、感動スタジオという会社です。2013年の当時、お笑い芸人の鉄拳さんがパラパラ漫画の動画をつくり、注目されました。私もそれを見て感動し、これをサービスにしようと決めたのです。
創業の翌年に現在の社名に変更し、企業の動画制作の仕事を増やしていきました。
アトムストーリーを設立して、どういったことが実現しつつありますか?
結婚式のサプライズ演出で使う動画を制作したお客様が重病を患い、家族に自分の想いを残したいと動画制作を依頼していただきました。同じく、結婚式の動画をつくったお客様の勤務先の上場企業が周年行事のための動画制作を依頼してくださったりといったように、ストーリーを表現して思いを伝えることに共感する輪が広がっていると自負しています。
村上さんの仕事観をお聞かせください。
「これができるようになって嬉しい」といったように、仕事を通じて成長している実感を味わえるところが仕事の良さであると感じます。仕事は自分を高めてくれる手段ですね。趣味や遊びでも自分を高めることはできると思いますが、種類が違うと思います。
そんな自分をアバターのように俯瞰して見ることが好きで、ここぞ!という時に自分に刀を抜かせるようなところがあります。
社員に対して、どういった存在になってほしいかの思いをお聞かせください。
縁があって当社に入社していただく人には、まずビジョンやミッションに共感してほしいというのはおこがましいとの思いがあります。それよりも、まず、当社で働く目的を明確に見出して、当社のニーズと合致させることを優先してほしいですね。
例えば、フルリモート体制になって地方在住の人を営業として採用できる等、非常に上手くいっています。オフィスワークの頃は東京地域の人しか採用できなかったので、大いに枠を広げることができ、いい人が採用できました。求職者側にも、家族の事情や通勤が嫌といったニーズがあって、それが一致したことで仕事にも打ち込んでもらえているわけです。そして、ビジョンやミッションは、そのように当社で仕事をしていくうちにじわじわと染みてくるものではないかと考えています。そうなれば、より一層、当社で働くやりがいが増し、人生も豊かになっていくと思っています。
社員が自分自身を満たした上で、同僚やお客様の存在を承認し、自分ばかりが会社や誰かに求めるのではなく、まずは身近な人に自ら与えれる存在になってほしいです。
オフタイムは、どういった過ごし方をしているのでしょうか?
毎朝、エスプレッソマシンでコーヒーを淹れ、飲みながら自分を俯瞰して見つめ直す事がルーティンとなっています。それと、サウナが好きで、色んな施設を開拓しています。地方出張の際は必ずサウナ付きのホテルを選んでいるほどです。サウナで体を“整え”ながら、ぼーっとしてリラックスしている時間が好きですね。あとは、息子と遊ぶこと。色々なことに興味を持ち始めていて、新しい体験を一緒に楽しんでいます。
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