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ambrでは、コンシューマー向けアバタープロダクト「gogh(ゴッホ)」を展開しています。
goghは、昨年のモバイル版のリリース直後から大きな反響をいただき、多くのユーザーにご利用いただいてきた結果、この度goghのモバイル版が200万DL、PC版が販売本数20万本を突破しました。
これまでリリースからの1年半で、goghは様々な進化をしてきました。
本記事では、goghの概要や変遷、これからについてインタビュー形式でご紹介します。
なお、現在ambrではgoghチームにおいて複数のポジションで採用中です。
後半に採用に関する内容もまとめましたので、是非ご確認ください。
ーまずはgoghについて教えてください。
goghは、ひとことで言うと「アバター作業集中プロダクト」です。
ユーザーが自分の3Dアバターと3Dルームを自由にカスタマイズして、一緒に作業する相棒のようなキャラクターを作れるのが大きな特徴です。
機能面でも、ポモドーロ・タイマーや作業用BGM、集中時間の統計機能などがあり、日々の作業を自然にサポートしてくれます。
また、マルチプレイ機能があり、他のユーザーと一緒に作業に集中することができます。テキストチャットやボイスチャットは無く、カフェや図書館のような、あくまで作業に集中するための空間になっています。
ーどんなユーザーに利用されていますか?
上記はモバイル版のユーザー属性です。
特徴的なのは、PC版もですが、海外ユーザーの比率が約80%と、日本発のプロダクトでありながらグローバルに受け入れられていることです。
また、若い女性ユーザーが多いのですが、その中でもイラストレーターさんや漫画家さん、デザイナーさんなどクリエイターの方々を中心に広がっています。
それぞれが自分らしい集中環境を作りながら、日々の創作や勉強、仕事の時間をgoghと一緒に過ごしていただいています。
ー現在までにプロダクトがどのような進化を遂げているのか教えてください。
■ 2024年7月16日 モバイル版「gogh(ゴッホ)ベータ版」リリース
今から約1年4ヶ月前、2024年7月にモバイル向けにベータ版をリリースしました。
このときからアバター作業集中のコア機能となる、アバター、ポモドーロタイマー、作業用プレイリスト、環境音カスタマイズ等はありましたが、今あるようなマルチプレイ機能や統計機能はありませんでしたし、まだまだミニマムな状態でした。
一方で、当初からアバター中心のプロダクトとして開発してきたこともあり、アバターのデザインやクリエイティブ、カスタマイズ性には最初からかなりこだわっていました。
ベータ版の発表はXで行いました。
Xへの投稿文と添付画像はチームでよくよく考えて何度も推敲して準備しました。
その結果、発表直後から大きな反響をいただくことができました。この日の夜は、チームでご飯を食べながらいいね数やリポスト数が増えていくのを眺めて興奮したのを覚えています。
そこからは多くのユーザーが利用してくれて、ソーシャルメディアでもどんどん投稿してくれました。特に驚きだったのが、goghの自身のアバターのイラストを書いて投稿してくれるユーザーがかなりいらっしゃったことです。ハッシュタグを決めてほしいと要望をいただいて、「#goghFA」というハッシュタグをつくりました。#goghFAのXへの投稿はこれまでに何百件、もしかしたら1000件以上の投稿があるかもしれません。今も #goghFAのハッシュタグはほぼ毎日検索しています。是非検索してみてください。
そうこうしてユーザー数は増加していき、一ヶ月立たないうちに国内10万DLを突破しました。なお、goghモバイル版は現在200万DLを超えていますが、リリースからこれまで一度も広告を出していません。ありがたいことにソーシャルメディアや紹介によって、オーガニックにユーザーが増加し続けている状況です。
一方で、想定以上の反響は、嬉しさと同時に様々な課題をもたらしました。
例えば、あまりのユーザー数急増によりGoogle側の上限にひっかかってしまい、ユーザーがgmailアドレスで登録した場合に登録認証メールが数時間遅延してしまう事態が発生しました。せっかく登録していただいた数千人のユーザーが利用さえできない状況で、かなり焦りましたね。他にも多くのユーザーに様々な環境で利用いただいたことで新たな不具合等も見つかり、ユーザーにもご協力いただきながら、アップデートを重ねてひとつひとつ解決していきました。
■ 2024年12月 マルチプレイ機能を公開
その後もユーザーへのアンケートやヒアリングを重ねながら、アップデートを繰り返していきました。新規機能や不具合修正だけではなく、アバター&ルームアイテムやプレイリストといったコンテンツの追加も行っていきました。
2024年冬のアップデートでは、マルチプレイの「スペース」機能を実装しました。スペース機能によって、ユーザーが他のユーザーと同じ空間で集中できるようになりました。
マルチプレイ機能は最初からいずれ必ず実装したいと考えていましたが、どのような体験にするかはチームでもかなり議論がありました。結果として、現在の「テキストチャットもボイスチャットも無し」「自由移動もできない(決められた席を選ぶだけ)」という体験を構築しました。
これはユーザーにはできるだけシンプルな操作で、かつ作業に集中してもらいたいという考えから設計しています。いわゆる多くのアバターアプリでは、ユーザーは自由に空間を移動し、チャットでコミュニケーションを取れることが多いと思いますが、スペース機能では「アバター作業集中プロダクト」であるgoghらしい独自のマルチプレイ体験を提供できているのではないかと思います。
また、このタイミングでDL数がグローバル30万を突破しました。前回の10万DL時点では国内ユーザーが中心ですが、このときには海外比率が約45%となっていました。
■ 2025年4月 100万DL突破
マルチプレイ機能のリリース前後からは、ダウンロード数ではなく、既存ユーザーのリテンションレートとユーザーの集中時間を重要KPIに設定して開発に取り組みました。不具合の改善に加えて、集中統計機能などをリリースしていきました。
2025年からは、ユーザーの投稿がTikTokを中心に海外でバズることが増え、ユーザー数が非連続的に増加していきました。ある日のダウンロード数が伸びているのを見て、その原因を特定するためにTikTokなどソーシャルメディアに原因を探しに行く、というようなことを繰り返していましたね。
そうこうしている間に、2025年4月に100万ダウンロードを突破しました。100万ダウンロードは嬉しかったです。というのも、goghのリリース前に掲げた目標が、1年目で100万ダウンロードだったからです。
goghの開発中にも、この目標は社内や株主にも伝えていました。当時はみんなが、大胆な目標だと考えていました。本当に達成できるのかと不安に感じていたメンバーも正直多かったと思います。自分も不安がなかったかといえば嘘になります。しかし、結果としてはリリースから9ヶ月と前倒しで達成できました。
また、100万DLを記念したオリジナルグッズも発売しました。
ユーザーが自分のアバターでつくれるマイアバターアクリルスタンドや、オリジナルのスマホスタンド、ルームフレグランスなどを用意しました。作業集中というのはアプリだけで完結するものではないので、今後も色々な製品が展開できたらいいなと考えています。
■ 2025年4月30日 PC版goghの発売
モバイル版からはじまったgoghですが、PCで利用したい、という声を初期から数多くいただいていました。それに応える形で、PC版の開発を始めました。
こちらは、モバイル版をそのままPC対応させるだけではなく、PC向けに合った形で体験や機能を見直してお届けすることにしました。また、収益モデルについても検討し、モバイル版は基本利用料が無料ですが、PC版は1,380円と有料で発売することにしました。
また、PC版は世界最大のPCゲームプラットフォームSteamで配信することにしました。Steamは、月間1.3億人以上のユーザーを抱えるプラットフォームであり、PC版goghを世界中の多くの方に届ける上で最適な場所と考えたためです。
2024年11月に告知とトレーラー公開をしたのですが、約1カ月でウィッシュリスト登録が10,000人を超えました。その後もデモ版や新規トレーラーの公開を経て、リリース前にはウィッシュリスト8.5万人を超えることができました。
今回は詳しく書きませんが、日本でもインディーゲームやSteamに対する注目がさらに高まっていると思う中で、Steamにおけるマーケティングの知見がまだまだ不足していると感じており、どこかで私達の経験もシェアできたらと考えています。
そして2025年4月30日、「gogh: Focus with Your Avatar」として正式版をリリースしました。Steam版は、PC向けにUIをすべて刷新し、スマホ版よりも豊富なルームスタイル、より大きなLサイズルーム、新たにペット機能であるクロダ42などを実装しました。一ヶ月目から3万人以上のユーザーに購入いただき、高評価率約90%でSteam上の評価ラベルも「非常に好評」となりました。
■ 2025年5月 モバイル版『gogh』×『綾鷹』コラボ
goghのはじめてのコラボとして、日本コカ・コーラ株式会社様のお茶ブランド「綾鷹」とコラボレーションさせていただきました。
goghのブランドメッセージである「Focus on Your Life」と、軽やかに生きたいと思う人々に寄り添う「綾鷹」の「ヒトクチ、ヒトイキ。自分のリズムでいこう。」というコンセプトの親和性の高さからこのコラボレーションが実現しました。
このコラボでは「アヤタカ湿原」という専用のスペースの実装や、綾鷹にちなんだアバターアイテム、ルームアイテム、ポーズなどが追加されました。
また、光栄なことに同年10月に2度目のコラボも実施させていただき、さらに多くのユーザーにgogh×綾鷹の世界感を楽しんでいただくことができました。
■ 2025年9月 PC版にマルチプレイヤー機能リリース
その後もアップデートを続けていたPC版ですが、2025年9月に待望のマルチプレイヤー機能を実装しました。このPC版マルチプレイヤー機能についても、チームで深い議論がありました。
モバイル版で好評な公共空間に集まれるスペース機能をPC向けにも実装するのか、それとも各ユーザーがつくったルームに集まれるというPC版ならではとなるルームマルチ機能に新たにトライするかです。
このルームマルチ機能は、モバイル版リリース以降ずっと要望いただいていた機能です。ただし、モバイル版だとスマホのスペックが課題で実現できていない状況でした。PC版であれば実現できそうな一方で、ルームを公開するユーザーがあまりいなかったら面白くないですし、果たしてユーザーがつくったルームに参加したい人はどのくらいいるのだろう、魅力的なルームがどこまで生まれるだろう、という懸念もありました。しかし、それらは完全なる杞憂でした。
ルームマルチ機能のベータテスト直後から、かなりの反響がありました。たくさんのユーザーが非常にユニークで魅力的なルームをつくって公開し、そこで多くのユーザーが一緒に作業しました。このテストを経て強い手応えを持って正式リリースを行うと、1日あたりの販売本数は過去最高値を記録、その後も販売本数が伸び続け、数日後には初年度の目標であった販売本数10万本を突破しました。
今、自分もこの原稿をPC版goghでユーザーのルームにお邪魔しながら書いています。今この瞬間にも世界から4000人以上のユーザーが、PC版goghに同時接続してくれています。
■ 2025年11月 モバイル版200万DL & PC版20万販売を突破
そして本日、goghのモバイル版200万DL、PC版の販売本数20万本を突破したことを発表しました。
開発時に「本当に世界100万人に使ってもらえたらすごいね」と話していたプロダクトは、その2倍以上のところまで1年強で来れました。そして、当時は予想すらできていない様々な広がりが生まれています。
しかし、これで満足しているわけではありません。むしろやりたいことが山積みです。多くのユーザーに利用いただき、多くの反応をいただいているからこそ、こういう体験も提供したい、この課題を解決したい、こういう展開もやりたいというものが数多くでてきています。
goghはこの1年、ほとんどチームを拡大せずに取り組んできました。しかし、このタイミングで、チームを強化し、次のフェーズに進みたいと思います。ここからは、goghの開発チームや採用ポジションについてご紹介させてください。
—goghの開発チームについて教えてください
現在goghは、約25人(※正社員・アルバイト合計)のメンバーで開発、運営をしています。メンバーのうち、半数以上がCGアーティストとエンジニアとなっており、プロダクト/ビジネスチームも主な業務はプロダクトの企画や方針の検討となっているため、ものづくり中心のチームになっています。
またチーム構成としては、gogh全体とプロダクトの企画を検討するプロダクトデザインチーム、gogh全体のアートや3DCGを制作するアートチーム、ユーザーコミュニケーションを担当するコミュニケーションチームがあり、エンジニアチームは、モバイル開発チームとPC版開発チームに分かれています。
—現在はどのようなポジションを募集していますか?
現在goghでは複数のポジションを募集していますが、いくつかピックアップしてご紹介させてください。
■ プロダクトマネージャー
goghの主にプロダクトデザインを担当するポジションです。ユーザーの声や統計データを元に、プロダクトの開発方針や仕様を検討し、開発を進行します。
現在goghのプロダクトデザインチームは主に5名のメンバーで構成されています。それぞれCEO, クリエイティブディレクター, PdM, UIUXデザイナー, エンジニアマネージャーとなっており、それぞれ役割を持ちながらプロダクトデザインに取り組んでいます。これらのメンバーに加わって、goghプロダクトを一緒に進化させていく仲間を1名募集します。
日本発でグローバルに多くのユーザーを抱えるユニークなプロダクトをグロースしていく経験を積むことができます。なお、本ポジションは、PdMまたはそれに類するようなデジタルプロダクト/ゲーム等の企画運営経験が必須となります。
■ 3DCGアーティスト
goghの3DCGのデザイン/制作を担当するポジションです。現在、8名のメンバーで構成されています。goghのアートチームでは、2Dデザインと3DCGの制作チームが分かれておらず、状況に応じてどちらも担当していただきます。チームとしては若いメンバーも多いですが、シニアメンバーも募集しています。本ポジションは複数名の採用を予定しています。
■ カスタマーサポート(アルバイト)
goghのユーザーの問い合わせ対応業務を担当していただきます。goghは、ユーザーの声とともに成長してきました。単にお問い合わせにご返信いただくだけではなく、ユーザーの声を深く理解し、開発チームに届ける役割も担っていただきます。本ポジションは、アルバイト限定での採用となります。カスタマーサポートの業務経験は問いません。
■ ビジネスデベロップメント
goghを超えて、ambr全体の事業開発を推進するメンバーを募集しています。事業計画の設計やパートナーシップやコラボレーションの提案と推進、場合によっては組織開発まで幅広い業務を担当いただくことを想定しています。本ポジションは1名の採用を想定しています。場合によっては、将来的にCOOを担って頂く可能性もあります。また、ambrの事業はいずれもグローバル市場をターゲットとしているため、英語力または中国語力がある方を歓迎します。
その他も複数の職種を募集していますので、詳しくは採用ページをご覧ください。