東大で宗教を学んだ私が、AIスタートアップで「仕組みをつくる側」に回った理由
はじめまして。株式会社アルバコネクトで執行役員をしている宮澤です。
この記事では、私がなぜこの会社にジョインしたのか、今ここで何をやっているのか、そしてこれからどんな人と一緒に働きたいと思っているのかを書きます。
経歴だけ並べると「宗教学 → 野村證券 → AIスタートアップ」と、一見バラバラに見えるかもしれません。でも自分の中では一本の線でつながっています。その話をさせてください。
宗教学とAI設計のつながり
東大の文学部で宗教学を専攻しました。自分自身は無宗教ですが、「人はなぜ宗教を信じるのか? 宗教は人間に何を与えているのか?」ということに、純粋に興味がありました。
いろいろな宗教を勉強する中でたどり着いた結論は、宗教とは「生活の実践」だということ。壮大な教義の話に聞こえるかもしれませんが、実際に果たしている役割は、人々が日々の暮らしをより具体的に生きやすくするための、きわめて実用的な仕組みでした。
つまり、表面の教義や儀礼ではなく、その裏にある「人の生活にとっての意味」を構造的に読み解くこと。これが宗教学で得た一番大きなスキルです。
今の仕事で企業のバックオフィス業務を分析するとき、まったく同じことをやっています。帳票の処理手順の裏にある「なぜこの判断をしているのか」「なぜこの例外が存在するのか」を読み解いて、AIが理解できる形に翻訳する。宗教学とAI設計は、自分の中では地続きです。
野村證券で得たもの、そして次のステージへ
卒業後、野村證券の本社企画に入りました。基幹システムの刷新プロジェクトや、営業部門のBPO推進など、全社的な仕組みを整える仕事です。
ここで業務プロセスの分析・要件定義・PMの基礎を叩き込まれました。大企業の複雑な業務を構造化して、システムに落とし込む。今の仕事の土台は、完全にここで作られています。
そんな中で、社内でAIに触れる機会があり、MicrosoftやMITの研究者の話を聞く中で、AIのインパクトの大きさを実感しました。2時間かかっていた作業が5分になる世界が、現実として来ている。
これを「届ける側」に回りたい——その思いが、次のステージへの原動力になりました。
アルバコネクトを選んだ理由
そんな頃、高校時代からの親友である作田(現・社長)から「一緒にやらないか」と声がかかりました。
正直、すぐには決められませんでした。大企業を離れてスタートアップに飛び込むというのは、自分にとっては大きな決断でした。それまでの延長線上にあった将来を、自分の意志で手放すことになる。
でも最後に背中を押したのは、メリット・デメリットの計算ではなく、「直感で、こっちの方が自分の人生は楽しいだろう」という感覚でした。AIを届ける側に回りたいという思いと、高校時代からの信頼関係。この2つが揃ったタイミングは、今しかないと思いました。
今、何をやっているか
株式会社アルバコネクトで、執行役員としてAIエージェント導入事業を統括しています。
具体的には、バックオフィス業務にAIエージェントを入れて、実際に動く形にするところまでを一気通貫でやっています。
直近の実績でいうと、物流企業の経理業務をAI化して、月404時間 → 95時間(76%削減)、年間約1,500万円の効果を出しました。
やっていることを技術的に言うと:
- コンテキストエンジニアリング:業務の意味構造を読み解き、AIが正しく判断できる文脈を設計する
- AIエージェント設計:単なるチャットボットではなく、業務プロセス全体を自律的に処理するシステムを構築する
- ハーネス設計:モデル単体ではなく、状態管理・ツール実行・フィードバックループなどの周辺システム(ハーネス)を含めた全体設計
他にも、PM・設計・営業戦略・採用まで横断的にやっています。
エンジニア・PMとして、ここで働く面白さ
- 「作って見せる」が最強の営業。コンサルのようにレポートで終わらず、動くデモを作って商談で見せる。エンジニアの仕事が直接売上に変わる感覚がある
- 業務の"意味"を読み解く上流から、実装まで一貫してやれる。要件定義だけ、実装だけ、ではなく全部つながっている
- AIエージェントの設計は、まだ正解がない領域。コンテキストエンジニアリングもハーネスエンジニアリングも、世界的にも方法論が確立されていない。自分たちで「型」を作っていける
- 案件で得た知見が、自社プロダクトの資産になる。受託で蓄積した業種別の意味構造が、次の案件の効率を上げ、将来的には自社プロダクトの核になる
- 守備範囲が広い。開発・設計・顧客折衝まで横断的に関わるので、「技術だけ」「PMだけ」では収まらない経験ができる
- 技術の先にある業務の本質に向き合える。お客さんの業務を深く理解した上で設計するので、「なぜこれを作るのか」が常にクリアな状態で仕事ができる
こういう人と一緒に働きたい
- 「仕組みをつくること」自体に楽しさを感じる人
- 技術が好きだけど、技術だけでは足りないと思っている人
- AIの「モデルの性能競争」ではなく「文脈の設計力」に可能性を感じる人
- 大企業の安定より、自分の手で何かを立ち上げる経験を取りたい人
「何を作るか」から一緒に考えたい人を探しています。
最後に
宗教学で「意味の構造を読み解く」ことを学び、野村證券で「業務の構造を仕組みに変える」ことを経験し、今は「AIに正しい文脈を渡す」ことを仕事にしています。
振り返ると、ずっと同じことをやっています。
AIが人間の仕事を奪うとか、取って代わるとか、そういう話にはあまり興味がありません。AIがやるべきことは、人間から「労働者としての生き方」の比重を軽くして、一人ひとりが自分の時間を取り戻す手助けをすることだと思っています。
その実装を、一緒にやりませんか。
株式会社アルバコネクト
https://albaconnect.co.jp/