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赤字転落から吸収合併、上場廃止……それでも“アキナジスタ”という生命体は死なず

2000年に設立し、2018年で18期目を迎えたアキナジスタ。現在に至るまでの道のりは、一言でいうならば“紆余曲折”、さまざまなことがありました。札幌証券取引所アンビシャスへの上場、モバイル・アフィリエイトとの合併、そして上場廃止……。今まで語られることのなかった、アキナジスタの歴史をお伝えします。

上場から吸収合併。あまりに突然の出来事だった

今から遡ること、18年前。2000年7月に私たちは創業しました。当時の社名はイージーユーズ。手がけていた事業はインターネットの情報提供サービスです。

インターネットの普及にあわせて、私たちの事業も着実に成長。創業から6年後、2006年8月に札幌証券取引所アンビシャスに上場しました。時流に乗って成長を遂げることができたわけですが、上場以降、ビジネス環境が大きく変化。

上場した途端に純広告から成果報酬型が主流になり利益減少により、赤字に転落。翌年には、ソリューション事業の受注数の激減により、赤字が不可避という状況に追い込まれました。事態の改善を図るための施策、それは2009年4月にモバイル・アフィリエイトを吸収合併すること。

狙いは経営の合理化および、モバイルインターネット分野の営業力・技術力の融合。イージーユーズの主軸であるPC分野と合わせた、総合的なインターネットサービスの展開を目指したのです。

当時のことを、アキナジスタの現社長である小林祐介は、こう振り返ります。

小林「その頃、自分はモバイル・アフィリエイトの社員として働いていたのですが、イージーユーズとの吸収合併は突然の出来事、まさに青天の霹靂。
合併の話を聞いたのも束の間、突如、社名が変わり、社長はモバイル・アフィリエイト側の社長が務めることになって……。両社が一体となっても、合わさった感がなかったのは鮮明に覚えています」

赤字から黒字への転換を目指し、アキナジスタとして再スタート

2009年4月、イージーユーズはモバイル・アフィリエイトを吸収合併。商号をSEメディアパートナーズへと変更し、新たなスタートを切ることになりました。

しかし、この合併によって社内は大きく混乱。もともと価値観も違えば、文化も異なる2社が半ば強引に一緒になったことで、退職者が後を絶たなくなってしまったのです。この時の様子を経営管理マネージャーの小堺は、こう振り返ります

小堺「SEメディアパートナーズはモバイル・アフィリエイトの価値観や文化が強く残っていたため、イージーユーズ側の人がたくさん辞めていくという、不可思議な事態に。社内に残ったメンバーのほとんどは、モバイル・アフィリエイト側の人です」

また2009年当時、吸収合併を主導したイージーユーズが手がけていた事業は赤字となり、すでに撤退を決めていたため、残った事業もモバイル・アフィリエイトの事業のみ。

その結果、札幌証券取引所アンビシャスから、「実質的な存続会社はイージーユーズではなくモバイル・アフィリエイトである」という判断が下されます。上場した状態を維持したいのであれば、新たに上場審査を受けるべき、と言われたのです。

しかし、モバイル・アフィリエイトの事業も合併後から成長スピードが鈍化。サービス面でスマホへの対応が遅れてしまったことに加え、成果報酬型の広告事業が時代のニーズに合わなくなり、慢性的な赤字の状態に——。

そして2010年5月。業績の改善及び成長をはかるため、また今まで以上に意思決定のスピードを速めるため、親会社に独立の打診。両社にとって有益という結論に達し、アキナジスタと社名を変え、独立に至ったのです。

地獄のような時期を乗り越え、業績はV字回復を達成

アキナジスタは、スマートフォン・PC対応のアフィリエイトサービス「AAA (トリプルエー)」に加え、アドネットワークサービス「MAIST(マイスト)」を軸に売上げを立てていきました。

順調に歩みはじめたかに思われたのですが、事はそう上手くはこびません。今度はAAAの売上げの大部分を占めていた広告先が広告の出稿を急遽停止。業績はまた、逆V字を描きはじめていきました。

当時を振り返り、「この時期が一番しんどかった」と話すのは現在、経営管理部の部長を務める森川です。

森川「資金繰りが非常にまずい状況で極端な話、1円単位での資金計画の練り直しを日々、行なっており、とにかく厳しい状況にありました。入金を早めてもらったり、いろいろな人に無理なお願いをして回っていましたね。でなければ給与が払えないという事態でもありましたから」

そんな状況に一筋の光が射したのは、2012年4月のこと。FC2 Investment,LLCを割当先とした、第三者割当増資を実施。その資金を主力事業であるアドネットワーク事業の機能改善や、海外サイトの広告枠の買い付けに集中させた結果、業績が右肩上がりに成長。

広告枠の買い付けに加えて、海外で主流だった広告手法等を取り入れ、それをアドネットワークに応用・販売。すると、そのネットワークが見事にハマり、なんとか黒字にする事ができました。

運転資金が壊滅的な状況から一転、業績が回復。2013年3月、上場以来初めての黒字化に成功したものの、時間が足らず審査を受けるに至らなかったため結果的に札幌証券取引所アンビシャスの上場は廃止に。

業績については、その後2014年3月には1億2000万円、その翌期には4億円の利益を出すことに成功。更なる意思決定のスピードの速度をあげるために、取締役として営業部門を率いていた、小林がアキナジスタの社長に就任します。

スタートラインに立っただけ。ここからがアキナジスタの勝負どころ

この17年間、さまざまなことがありましたが、ようやく事業が軌道に乗り、スタートラインに立つことができた。私たち、アキナジスタはそう思っています。だからこそ私たちが目指す未来に向けて、やるべきことはまだまだあります。

事業面に関してはラインナップの増加です。現在、AAA、MAISTに加え、アドプラットフォーム「TAP ONE(タップワン)」、アドソリューション「OCTOPUS(オクトパス)」を手がけています。また、ウェブだけでなくリアルでの展開など、あらゆる領域を視野に入れて事業を展開していく予定です。

小林「たしかに紆余曲折、さまざまな事がありました。これまで、多様化するニーズに迅速に対応し、17年という長い年月を当社は生き抜いてきました。
今後もインターネット業界は変化し続けます。その際にも、いままで培ってきた逆境を跳ね返す経験を生かし、これからも会社を成長させ続けます」

「常識を変える。未来を変える」 ——これからもアキナジスタは、この経営理念をもとに、インターネット広告市場において、世の中にまだない価値を創造し、全世界に向けたサービスを展開してくのです。 


Text by PR Table  

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