社員に「なぜエーテンラボを選んだのか?」を聞いていくインタビューシリーズ。第4回目はエンジニア山本貴史の登場です。
ソニー株式会社での組み込みエンジニアを経て、CTOの山口に誘われエーテンラボに転職。大企業からスタートアップへの転職を決めた理由、これまでに取り組んできたこと、そして、みんチャレの開発に対する思いやこだわりについて聞いてみました。
山本貴史 | エーテンラボ株式会社 ソフトウェアエンジニア
慶應義塾大学大学院修了後、新卒でソニー株式会社に入社。デジタルイメージング商品群のソフトウェア開発に携わる。本番での失敗が絶対に許されない動画撮影の機能開発から品質向上までを支え続けたソニー戦士。その後、エーテンラボ株式会社に入社し、エンジニアとして課題整理/要件定義から効果確認まで機能開発全般に関わっている。
なにもかも自分たちでつくっていく環境が入社を後押し
ー エーテンラボに入社するまでの経緯を教えてください。
新卒でソニーに入社後、6年ほどカメラの組み込みソフトウェア開発に携わっていました。
カメラは約2年に一度大きくハードウェアを変更するのですが、そのサイクルを数回経験することができ、その中で新しいハードウェアのソフトウェア開発視点からの設計手法やソフトウェア機能開発の流れ、品質の重要性を学ぶことができました。
一方で、私がソニーに入社したのは「多くの人が使うサービス・製品開発に携わりたい」という理由だったのですが、最後に担当した次世代システムの実現性検討では趣味やプロユースがメインになり、自分の思いとズレがあることを認識し始めていました。
そんな中、入社当時に同じチームでお世話になった山口さん(現エーテンラボCTO)から、新しい開発メンバーを探しているというお話を伺いました。ソニーから独立してエーテンラボを創業してすぐの頃ですね。[^1]
オフィスにお邪魔して会社のことやみんチャレを使ったビジネスのことなどを詳しく聞き、その場で入社の意思を伝えました。
[^1]: みんチャレの開発・運営はソニーの新規事業として始まり、後に独立してエーテンラボ株式会社となった
ー 入社を決めた理由はなんでしょうか?
みんチャレは多くの人が使うサービスだと思ったことと、サービスと会社ができて間もないころから関わっていけるところです。多くの人が使うサービスの開発がしたいという思いが強いので、スマートフォン向けでみんなが使うサービスなのは、自分のこの思いにマッチしていました。
前職で開発していたデジタルカメラは大衆向けの製品だったのですが、数年前から趣味やプロユース向けの製品が多くなりました。自分の周りで使う人もおらず、写真を撮る時に使うのはスマートフォンです。
スマートフォンなら多くの方々が所有していますし、何か習慣化したいことがある方はみんなみんチャレの潜在ユーザーで、実際に学生や社会人、主婦など様々な方がみんチャレを活用しています。みんチャレは使い方がシンプルですし、デジカメよりも多くの方々に使ってもらえるサービスになると感じました。
また、すでに完成されつつある製品であるカメラを大企業の中で開発することとは違い、自分の力でサービスと会社を育てていくのは新鮮でチャレンジしてみたいと思えました。
ソニー時代に、商品販売の現場や海外の製造現場、オフショア先の会社を見て回る機会が何度かあったのですが、そのたびに、いろいろな人の協力があって製品ができあがっていると実感するとともに、自分が関わっている領域はほんの一部分なんだよなあと感じていました。もちろん大企業でも自分の力を発揮し、魅力的な製品づくりに貢献できるのですが、自分としてはもっと広く深く関わりたかったのだと思います。製品・サービスだけでなく、会社もできたて、そんな状況にはなかなか巡り会えないですし、一つの製品やサービスに広く関われる経験はそうそう積めるものではないので、入社を決める大きなポイントになりました。
当時、従業員は私が2人目で、オフィスは狭くて福利厚生も最低限のものしかなかったのですが、それがかえって、なにもかも自分たちでつくっていくんだと実感でき、変に思われるかもしれませんが、そういうところも入社を後押ししました。
4畳程度のオフィスにて
サービスを良くしていくためのことはなんでも取り組んだ
ー入社後はどのようなことに取り組みましたか?
入社後最初の大きな開発は、プレミアム機能の開発です。
Apple社、Google社が提供しているサブスクリプションや定期購入の仕組みをみんチャレにどのように導入するか検討し、実際に実装を行いました。私はサーバーサイドを担当し、購入データをデータベース上でどのように表現するのか設計するのはもちろんのこと、クライアントアプリ側で行われたサブスクリプションが正規なものであるかの検証や、サブスクリプションの更新の有無を確認するシステムを実装しました。並行して、プレミアムでどのような機能を提供するかの検討、仕様策定、実装も行いました。エーテンラボでは、誰もが機能提案を行うことが推奨されているので、入社直後からでも機能提案していました。
また、現在の購入者数や、各ユーザーの購入状況を確認する社内向け管理ツールも開発しました。ユーザーからプレミアムについてのお問い合わせをいただくことがあり、スムーズな対応を行うために、管理ツールは今日においても機能追加や改善をしています。
機能開発以外だと、データ分析やお問い合わせ対応にも取り組みました。取り組みましたというか、今でも取り組んでいます。データ分析においては、算出するデータの定義から、必要に応じて分析まで行います。具体的には、どのようなチャレンジを組み合わせると継続率が高いのかといった今後のUX改善のための分析や、VC向けや公式チャレンジの情報提供として、チャレンジ参加ユーザーの傾向分析や継続率などの算出などを行うことが多いです。
お問い合わせ対応では、回答文をお送りしてお困りごとを解決するだけでなく、いただいた内容を元に改善に取り組んでいます。回答文を作成するにあたって、状況を調査することもあります。
入社時にメンバーが少なかったこともあり、サービスを良くしていくためのことはなんでも取り組む必要がありました。
ー どのような思いでみんチャレの開発をしていますか?
みんなが継続できるサービスを目指しているので、みんなが使いやすいサービスになっているか?継続できる仕組みになっているか?を常に意識して開発しています。
まだまだ課題・改善点は多くあると感じていて、施策を検討する際には、自分が普段みんチャレを使ったり、開発したりしているときに感じていることを頭の中で整理しながら、一つでも多くのアイデアを出すようにしています。今後の開発案件を決めるための施策検討時には、50個案を挙げる!などと自分目標を立てて取り組んでいます。自分でボツにすることもあるのでなかなか達成はできていません…。
子どもの頃から自分オリジナルのアイデアでのものづくりが好きなので、いつも楽しみながらアイデア出しをしています。こうしたらもっと使いやすくなるかも!とか、こんな機能あったらおもしろいのでは?など、真面目なアイデアはもちろんのこと、遊び心のあるアイデアを思いついたときは、この機能をユーザーが使ったらどう思うかな?と反応を想像したりしています。
実際、自分のアイデアが形になっていくのはやはりうれしいです。
そして、リリースしてユーザーの皆様から良い反応が得られたときはもっとうれしい!入社間もない頃に開発したコインの寄付機能は、数年経過した今でも反響がありますし、チームのアシスタントの新しい反応を追加した後、自分が参加しているチーム内で話題になるとニヤニヤします。
ものづくりの楽しさここに極まれり!ですね。
寄付プロジェクト
また、前職でのカメラ開発の経験から、品質にもこだわりをもって開発しています。
大切なときに撮影できないカメラは使ってもらえない。
同じように、多くの無料サービスであふれている現在は、他にも代わりとなるサービスがあるので、わかりにくい、不具合が多いサービスは使ってもらえません。
みんチャレは毎日使うサービスなので、操作しにくい箇所やわかりにくい文言があったり、動作が遅い箇所があったりすると、毎日微妙な不便さを感じながら使うことになります。
こうしたことが起こらないよう、リリース前の動作確認では初心に帰って使ったり、かなり細かいところまでみたりして、自信を持ってお届けできるようにしています。
動作確認で UI/UX をチェック
毎日使うものだからこそ、気持ちよく使えるように
ー 山本さんご自身は、どういうエンジニアであろうとしているのでしょうか?
本質的な課題を解決できるエンジニアでありたいと常々思っています。
操作がわかりにくい箇所があったとして、そこに説明を入れたり、よくある質問に操作の仕方を載せておけばよいかというとそうではないと思っています。
直感的に使えたり、気持ちよく使えるようにすべき。
もしかしたら操作ではなく、そもそも機能としてもわかりにくいが故に操作で迷ってしまっているのかもしれません。
表面的に解決するのではなく、深く踏み込んで理解して解決することが自分の考えるエンジニア像です。
また、あちらを立てればこちらが立たずな状況であっても、両方がうまくいく案を模索し実践していきたいとも思っています。ただ、全部が全部というわけではなく、うまく割り切りつつも、大切なところは妥協せずにやりきる判断能力なども大切なのかなと思っています。可能な限り適切に素早く判断できるようになりたいです。
ーエーテンラボで開発を行う面白さを教えてください!
機能開発の一部分だけに携わるのではなく、機能提案から開発まで全体に携わることができる点は、自社サービスを持っているが故に楽しめるところかと思います!
さきほども述べたように、自分のアイデアを形にして、ユーザーの皆さまから直接フィードバックをもらえるというのは、ものづくりが好きなエンジニアにとっては嬉しい環境かと思います。
また、みんチャレは今までにはないサービスです。そのため、すでにこの世にある何かを単に真似すればうまくいくなんてことはなく、自分たちで試行錯誤しながら、サービスを磨きこんでいくことが必要となります。これまで取り組んできて難しさを感じている一方、一番やりがいを感じるところです。
新機能について議論中の様子
ーこんなエンジニアと共に働きたい!というエンジニア像はありますか?
みんチャレをより良いサービスにすることはもちろん、お互いに成長しあえる方と働きたいです。ここは、みんチャレの思想に通ずるところがありますね。誰かと一緒に取り組むことで、より成長できる。なので、サービスのコンセプトに共感できる方とも言えるのかなと思います。
そして、遊び心のある方ですね!
みんチャレは楽しく習慣化できるサービスです。
数値的にはあまり変わらない結果になる案があったとしたら、ユーザーの皆さまがより笑顔になるもの、なんか良いなと感じていただけるものを選択したいです。毎日使うものだからこそ、そういった違いが積み重なって良い体験になると思っています。
また、難しい課題の解決策や先述したすべてがうまくいく案も、遊び、つまり余裕から生まれてくると思っています。
困難なことにもどこか楽しみながら取り組める、そんな方と一緒にみんチャレをもっともっと良いサービスにしていきたいです!
ありがとうございました!
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