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なぜ私はNextStairsをつくったのか スポーツと社会をつなぐ挑戦

はじめまして。NextStairsのCEOを務めております万井拓馬と申します。

創業から4期目を迎えたこのタイミングで、私がどんな人間で、なぜこの会社を立ち上げたのか、何を目指しているのかを、あらためて文字にしてお伝えしたいと思います。

この記事は、NextStairsのことをまだ知らない方々に向けた自己紹介であると同時に、私たちの考えに共感してくださる方と一緒に未来をつくっていくためのオープンレターでもあります。
お読みいただければ幸いです。

目次

  1. 野球少年として過ごした原点の10年間
  2. 大学で出会った“起業”という可能性
  3. フリーランスを経て福岡で創業
  4. スポーツ事業への転換——原点回帰と社会課題の接点
  5. SpoShipとBrand Insightの誕生
  6. 社会にインパクトを与えるサービスへ
  7. スポーツ産業をとりまく状況
  8. 最後に 一緒に次の階段をつくろう

野球少年として過ごした原点の10年間

私は1999年、大阪府茨木市彩都で生まれました。
自然豊かなニュータウンで育ち、幼い頃から身体を動かすのが大好きな子どもでした。水泳、サッカー、体操……いろんな習い事を経験しましたが、最も夢中になったのは野球でした。

小学1年生で野球を始め、小学4年生からはプロ野球選手も使う硬式球を使うクラブチームに入りました。平日は学校が終わったら素振り、週末は朝から晩まで練習、父にもキャッチボールや送迎など多くのサポートをしてもらいながら、本気でプロを目指していました。

小学生時代

中学生のときには大会で結果を残すことができ、スポーツ推薦で京都の東山高校に進学。伝統ある運動部の一員として、厳しい上下関係や練習量に圧倒されながらも、仲間と支え合いながら3年間を走り抜けました。

正直、何度も辞めたいと思いました。でも、最後の夏、京都大会準々決勝で敗れたとき、流した涙はすべての苦労が報われるものでした。

あの瞬間、私は「スポーツの持つ力」に心を震わせました。グラウンドでの経験は、私の価値観、忍耐力、チームワーク、そして挑戦への向き合い方を育ててくれた大切な原点です。

高校生時代

大学で出会った“起業”という可能性

高校野球をやり切り、燃え尽きた私は大学進学後、まったく新しい世界に挑戦したいと考えました。
何かに再び本気で打ち込みたい——そんな気持ちを後押ししたのが、2012年に放送されたドラマ『リッチマン、プアウーマン』です。

小栗旬さん演じるIT企業の社長・日向徹に強く憧れ、「いつか自分も社会をよくする事業を立ち上げてみたい」とぼんやりと思い始めました。
そんな想いを具体的な行動に変えたのが、大学2年生のとき。自分を鍛えたくて飛び込んだのが、東京にある営業代行会社でした。

最初は通信商材の電話営業。何時間も立ち続けて電話をかけ、契約が取れなければ徹底的に理由を詰められるという、いわゆる“体育会系”の世界でした。
結果が出なければ、明日がない。そんな日々の中で、粘り強く伝え、相手の立場に立って考えることの重要性を学びました。

その後、訪問販売に移り、学生向けの新電力営業、ファミリー世帯へのネット回線営業、小規模事業者向けのキャッシュレス導入支援など、さまざまな商材を扱いました。
半年後には最年少で売上レコードを更新し、課長にも昇格。ここで得た経験と成果は、今も私の大きな財産です。

フリーランスを経て福岡で創業

その後、営業力を活かしてより自由度の高い挑戦がしたくなり、フリーランスの営業支援として活動をスタートしました。

そんな中、出張で訪れた福岡の街に心を奪われます。

人の温かさ、生活のしやすさ、ビジネスのスピード感。
さらに、福岡市による起業家支援制度の充実ぶりを知り、「この街で勝負したい」と強く思うようになりました。

2022年、営業支援を主事業とする「株式会社NextStairs」を創業。
屋号には「次の階段を一緒につくる」「一人ひとりの成長を後押しする」という想いを込めました。


創業当初

スポーツ事業への転換——原点回帰と社会課題の接点

創業当初は営業代行やマーケティング支援が中心でしたが、クライアント企業が自社のプロダクトやサービスに誇りを持って成長していく姿を見て、「自分たちも世の中に価値を届けられるプロダクトを持ちたい」と強く思うようになりました。
どんなに小さなサービスでも、誰かの課題を本質的に解決しているからこそ、感謝され、応援され、継続的なビジネスにつながっている。その事実に改めて心を打たれたのです。

では、何に取り組むべきか?——自分の内面と向き合ったときに、心の奥底から湧き上がったのが「スポーツ」でした。

思い出したのは、高校最後の夏、京都大会で敗れたあとに感じたあの圧倒的な感情です。
悔しさ、達成感、仲間との絆、支えてくれた人たちへの感謝。勝ち負けだけでは語れない“人生の濃度”が、そこには確かに存在していた。スポーツは、単なる娯楽でも競技でもなく、人の心を動かし、生き方を変える力がある——そう確信していた自分がいたのです。

また、周囲の友人たちが就職や独立、子育てなどのライフステージに入っていくなかで、「スポーツから離れてしまった人たち」に再び熱狂や学びを届けられる方法はないか?という課題意識も生まれてきました。観る人、支える人、育てる人、地域……スポーツはあらゆる人と社会と繋がっている。そんな構造の中に、もっとテクノロジーやデータ、ビジネスの視点を持ち込めば、まだ見ぬ価値が生まれるのではないかと考えました。

人生の大半を費やしたスポーツの世界に、自分のスキルと情熱を掛け合わせて何かできないか? そんな想いをカタチにするため、まずはスポーツ業界との接点を作ることから始めました。

SpoShipとBrand Insightの誕生

2023年にスポーツビジネス特化型メディア『SpoShip(スポシプ)』を立ち上げました。SpoShipは、スポーツビジネスの最前線で奮闘する方々のリアルな声を届けることを目的としたインタビューメディアです。

スポーツビジネス特化型メディア『SpoShip(スポシプ)』

インタビューでは、クラブ経営者やスポンサー担当者、スポーツギアの開発者など、多様な立場の人たちの課題や熱意に直接触れました。
その中で、資金面・運営面・報告面といった幅広い悩みが存在することをあらためて認識し、私自身も聞いていて胸が熱くなる場面が何度もありました。

そんな中、あるプロスポーツクラブ様から「スポンサー企業への広告価値の可視化」について相談をいただいたのが、大きな転機でした。
彼らは「スポンサーに報告するための、定量的な根拠がほしい」と言います。これは単にレポートを出すという話ではなく、スポーツの価値を言語化し、スポンサー企業に“再投資の納得感”を提供することにつながる課題です。

広告価値換算サービス『Brand Insight(ブランドインサイト)』

その声に応えるべく、私たちは広告換算価値を提供する『Brand Insight(ブランドインサイト)』の構想を練り始めました。SpoShipで得た現場の課題と、営業支援事業で培ってきた可視化のノウハウ、そしてスポーツに対する情熱——それらをすべて融合させたチャレンジの始まりでした。

社会にインパクトを与えるサービスへ

開発段階では、大学や研究者の方々に力も借り、できるだけ客観的に、透明性の高いロジック設計から実証までを共同で進行。単なる技術導入ではなく、「現場で本当に使える」ことを前提に、綿密な数値設計と運用フローの検討を行いました。
スポーツ業界の関係者にヒアリングする中で浮かび上がったのは、「感覚では伝わるが、数字では説明できない価値」がいかに多いかという現実でした。

全国のクラブチーム数十の団体にヒアリングを行い、スポーツチームがスポンサーと長期的な信頼関係を築く上で「成果の定量化」「報告の正確性」「他クラブとの差別化」がいかに重要かを再確認しました。単に数字を出すだけでなく、“伝え方”や“報告文化”そのものをチーム内に根付かせる支援も求められていると感じています。

現在ではNPB、Jリーグ、Bリーグ、リーグワン、SVリーグ、その他競技団体との連携も進み、広告主に対する透明性ある価値提供を通じて、スポンサーシップの在り方そのものを改善していこうとしています。
特に、広告換算というアプローチは単に「テレビに何秒映ったか」だけではなく、SNSでの拡散効果や、選手のエンゲージメントによる波及など、今後さらに多面的に進化させていく必要があります。

上記のような課題感に基づき、今ではメディアに映らない会場内外に設置された広告の価値測定(会場外周の看板やブースなど)や、さらにはSROI(社会的投資収益率)を用いた社会的価値の可視化など、多角的なサービス展開を構想中です。これにより、単なる経済的効果だけではない、地域社会や次世代育成といった“目に見えにくい貢献”を数字で表現し、スポーツと社会のつながりを一層強くしていきたいと考えています。

スポーツ産業をとりまく状況

ご存じの方も多いかと思いますが、スポーツ庁は令和4年に発表した「第3期スポーツ基本計画」において、国内スポーツ市場規模を2025年までに5.5兆円から15兆円へと拡大する目標を掲げています。
これは単なる経済政策ではなく、スポーツを通じて健康促進・地域活性・教育・国際交流など、さまざまな社会課題を解決する「産業」としての可能性を強く打ち出したものです。

第3期スポーツ基本計画:スポーツ庁www.mext.go.jp

プロスポーツ界に目を向けると、日本国内トップリーグでは、各チームの経営努力やファンコミュニティの成長もあり、収益は右肩上がりの傾向が続いています。例えば、Jリーグは2016年から2023年にかけて、クラブの事業規模が増加しています。具体的な数値として、2016年のJ1クラブの平均事業規模は約45億円でしたが、2023年には約60億円に達しています。

一方で、少子化やスポーツ実施率の低下など、構造的な課題も存在します。しかしながら、観戦という側面ではファン層の多様化が進み、女性や若年層、家族連れなど新しい観戦スタイルが広がっています。例えば、Bリーグでは女性ファンの割合が増加しており、2016-17シーズンには約30%だった女性観戦者が、2022-23シーズンには約40%に達しています。

さらに、スポーツツーリズムやスタジアムシティ構想といった「地域経済との連携」によって、国内外からの新たな需要を掘り起こす可能性も大いに秘めています。スポーツ庁の「スポーツ未来開拓会議」では、スポーツツーリズムの推進が地域活性化の鍵と位置付けられており、具体的な施策が検討されています。

私たちNextStairsも、こうした流れの中で「スポーツの価値を正しく伝える」「データで可視化する」という役割を果たし、スポーツ産業の健全な成長を支えていきたいと考えています。

最後に 一緒に次の階段をつくろう

NextStairsは、ただの分析会社ではありません。私たちは「スポーツの可能性を最大化するデザインパートナー」として、数字と感情の橋渡しをする存在でありたいと考えています。

まだ少人数のチームですが、意見が言いやすく、役職や年齢に関係なく「良いものをつくる」ために全員が本気で向き合っています。日々、くだけた雑談も飛び交いますし、提案がすぐ事業に反映されるスピード感も魅力だと思います。

一緒にスポーツがより輝く社会をつくりましょう!

NextStairsでは、「スポーツの価値を広げる」ことに本気で取り組んでいます。そしてこの挑戦は、まだまだ始まったばかりです。

目標へたどり着くため、一緒に階段をつくってくれる仲間を探しています。

  • スポーツへ情熱をお持ちの方
  • データやマーケティングに関心がある方
  • 社会課題に取り組みたい方
  • スタートアップでチャレンジしたい方
  • エンジニア、営業、マーケターとして力を発揮したい方

ひとつでも当てはまる方、ぜひお話しましょう。

ご連絡をお待ちしています。


株式会社NextStairsの会社情報 - Wantedly
株式会社NextStairsの魅力を伝えるコンテンツと、住所や代表・従業員などの会社情報です。AI×テクノロジーの力におけるデータ分析技術を駆使して、インサイトを導き出し、スポーツチームが直面する課題の解決をする。それによりあらゆるスポーツの価値を高めることができる社会を実現したい。 私たちは、スポーツの価値を高める、福岡のスタートアップ企業です。 ...
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スポーツの力を、もっと信じられる世の中にしていきましょう。


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