dely株式会社(現:クラシル株式会社、以下dely)でWebメディアの記事制作・配信を担当していた寺島。SNSやブログ上で話題になるコンテンツを数多く生み出し、ネットの反応をリアルタイムで観察し、ユーザーの興味を引くタイトル設計や企画立案を行うことを得意としてきました。そんな彼女が2025年、マーケティング・広告の世界に本格的に挑戦するために選んだのがBetsです。入社後はディスプレイ広告を中心に担当しながら、日々“言葉”と“データ”を行き来する思考力を磨いています。前職でのディレクター経験をどう活かし、新天地Betsでどんな成長を遂げているのか——詳しく伺いました。
“人の興味がどこに向くのか”に魅了されて歩んだキャリア
——まず、これまでのキャリアについて教えてください。
大学卒業後、dely株式会社で、ディレクター職としてネット記事の制作・配信を担当していました。ライフハックやファッション、グルメ、占い、旅行など、さまざまなジャンルを経験しましたが、特に長く携わっていたのはマンガ領域です。SNSで話題になっている作品や、共感を呼びそうなトピックをリサーチし、外部ライターさんと一緒に記事化していくという仕事でした。
——当時、delyのようなメディア業界を志したのはなぜだったのでしょうか。
もともと「人が何に興味を持っているのか」を知るのが好きでした。いわば、“オタクのオタク”。何かに夢中になって熱狂している人たちの姿を見るのが大好きで、大学時代は「推し活」に関するテーマで調査を行ったり、SNS上でのファンコミュニティの盛り上がりを観察したりしていました。
その頃からずっと「人の感情がどう動くか」を考えるのが好きで、それを仕事にも生かすとしたらと考えたときに思いついたのが、ネットメディアのディレクター職でした。実際にディレクターとしてメディア運営に携わってみると、発信した内容に対してすぐに反応が返ってくるのが本当に面白かったんですよね。言葉で人の感情を動かせる仕事に魅力を感じ、すぐにのめり込んで行きました。
——ディレクター職としてはどんな点にやりがいを感じていましたか?
「タイトルチューニング」と呼ばれる作業が特に好きでした。たとえばファッション記事ならブランド・値段・季節感など、どの情報を最初に置くと読まれやすいかを試行錯誤します。マンガ記事なら「悲劇」「衝撃」といったキーワードを用いたり、タイトルに作品内のセリフを引用してみたりして、どんな切り口で伝えるとクリックされやすいかを仮説・検証する。感覚に頼らず、理論的に人の興味を掴む方法を突き詰めていくのは本当に楽しかったです。
圧倒的な選考スピードと、面接での壁打ちを通して得た“自分を見てくれている感覚”とは
——寺島さんが転職を考えたきっかけは何だったのでしょうか?
delyでディレクターとしてチームを動かすことには慣れ、定量的な成果も残せるようになっていきました。やりがいは感じていたのですが、あるときから「個のスキルをもっと伸ばせる環境はないか」と思うようになっていきました。というのも、前職は中途入社の先輩が多く、前職で培ったスキルを掛け合わせて成果を出している方ばかりだったから。自分もまだ第二新卒のタイミングで他の領域にも得意なことを見出し、もう一段成長したいと考えたのが転職のきっかけでした。
——転職活動の中でBetsを知ったきっかけを教えてください。
転職エージェント経由でBetsを知りました。当時、未経験からマーケティング職に挑戦したいと思っていたのですがそのような条件の求人は少なく、やはり未経験からは難しいのかもしれないと落胆していました。そんなときに「ここなら挑戦できそうです」とエージェントからBetsを勧められ、嬉しかったのを覚えています。未経験で挑戦できること以外に、リクルート出身の経営陣直下で働ける点に惹かれ、迷わずに選考を受けはじめました。
——面接でBetsへの印象は変わりましたか?
大きく変わりました。一次面接では執行役員の田口さんとお話したのですが、「俺のことアホやと思って、一旦前職のこと説明してみて」と言われました。一通り業務について説明すると、そこから何度も深掘りをされました。「その数字はどう見てるの?」「実際の作業は自分でやってた?」。いかにも“面接”といった堅苦しいコミュニケーションではなく、まさにキャッチボールのような会話の中で、自分の思考の仕方や経験を丁寧に見てくださっているのを感じました。
——最終面接はいかがでしたか?
代表の竪山さんとの面接は、志望動機や思考力の深い部分を問われる時間でした。実は面接前に、志望度や志望理由をいろいろと準備していたんです。ですが当日は緊張から、「どんな会社に入りたいの?」という質問に、思わず「御社です!」とだけ力強く答えてしまって…(笑)。「そりゃそうだよね!」と笑われたのですが、それをきっかけに緊張が解け、Betsの未来の話、私のキャリアビジョンなどの深い話に発展していきました。
——入社の決め手を教えてください。
面接後のフィードバックでいただいた、「自分の役割を超えて、成果を出すために最適な行動を取れている」という言葉が、強く心に響きました。
前職のdelyでは、チームの人数も多く、プロジェクトが常に並行して動いている状態でした。もちろん活気があって楽しい職場でしたが、「こうしたらもっと効率的に進むのに」と感じる場面でも、隣のチームには意見しづらい空気がありました。自分なりに試行錯誤していたものの、成果で信頼を積み上げてからでないと自分の役割を超えた動きをすべきではないのではないか、と思い悩む時期もあって。
そんな中で、Betsでは、私の“越境する姿勢”をポジティブに評価してもらえました。「自分の考えをしっかり持ち、チームのために存分に発揮してほしい」というスタンスを感じて、ここなら考え抜いたことを素直にぶつけていけると強く感じました。
また、選考のスピード感も大きな決め手でした。1次面接から内定まで、わずか6日間。他社と比較しても圧倒的に早く、平日の夜や土曜日まで面接対応をしてくれたおかげで、スムーズに選考を進めることができました。「スピード感と裁量のある会社で働きたいな」と感じていたため、選考体験を含めたスピード感が心地よく、入社を決める上でとてもポジティブな印象でした。
“言語化に徹底的にこだわる”、Bets独自のカルチャーと入社後に感じる魅力とは
——入社後はどんな業務からスタートしましたか?
入社当初は田口さんと広告運用を行っており、入社数か月が経ってからは竪山さんとSNSやニュースアプリに配信する静止画広告の制作・入稿を行っています。
未経験からのスタートでしたが、入社わずかで複数の業務を経験できるのは、とても良い環境だと感じています。さらに、担当業務ごとに別々の経営陣から直接フィードバックをもらえるため、それぞれのプロフェッショナルな視点から学びを得られるのが大きな魅力です。
密なフィードバック体制のおかげで、徐々に「なぜその順番で行うのか」「どの工程が効率的なのか」といった改善の視点も持てるようになってきました。クリエイティブ領域に留まらず、企画立案や配信設計など、少しずつ自分の担当範囲が広がっている感覚があります。
——前職と比べて違いを感じた部分はありますか?
もっとも大きな違いは「言葉に対する考え方」でしょうか。前職では断定的な表現を避けるルールがありましたが、広告の世界では商材の魅力を最大限に伝えるために力強い言葉が求められるシーンもあります。同じ言葉を扱う仕事でも、目的が変わるだけでこれほど考え方が変わることに驚きました。
また、Betsに入ってからは、どうすれば人の心を動かせるのかを、よりロジカルに考えるようになりました。単なる言葉選びではなく、言葉の配置や広告デザインとの関係性、そしてユーザーの感情設計にまで意識が及ぶようになりました。
なにより、Betsの“言語化に対する執念”は独自のカルチャーでもあり、最大の強みだと思っています。社員全員が「この言葉が本当に適切なのか」「どう伝えればもっと正確に伝わるか」と、常に最適な表現を追求しています。この習慣が根付いているのは、マーケティングにおいて「言語化」が何よりも重要だと知っているからこそ。
まさに言語化のプロ集団だからこそ、日々の些細なコミュニケーションから言葉に対する鋭い視点を学べる。そんな恵まれた環境に身を置くことで、自分の言語化能力がどんどん鍛えられていることを実感しています。
——入社から時間が経ち、改めて感じるBetsの魅力を教えてください。
まずは「未完成なものに寛容」なところ。完璧でなくてもまずやってみよう、そこから一緒に磨こうという考え方が根付いてます。
次に「考えの過程を共有する」ことが当たり前になっている点。アウトプットの結果だけでなく「どうしてそう考えたのか」を丁寧にヒアリングしてもらえるので、上手くいかなかったときのエラーの特定→即修正へとPDCAサイクルを高速に回すことができます。
最後に「上司との距離の近さ」ですね。竪山さんも田口さんも、フィードバックの観点やお人柄はそれぞれ違いますが、どちらも近い距離感でフラットに話せる関係です。自分の意見を出すことも、挑戦することも怖くない、むしろ喜んでもらえる。そんな心理的安全性が、日々のチャレンジを後押ししてくれています。
仕組み化を推進しながら、チームを引き上げられる存在になっていきたい
——入社後、寺島さんの成長を実感できた具体的な事例はありますか?
代表直下で担当した新規広告媒体の攻略プロジェクトです。
定量的な成果としては、担当後3ヶ月で売上を3,000万円から6,000万円へと倍増させることができました。この成果の鍵は、攻略法が定まりきっていない状況下で、いかに「高速かつ大量」の仮説検証サイクルを実現するかという点にコミットしたことです。
具体的には、効率化のために作業手順のブラッシュアップや、画像生成AIツールのリサーチから導入により実行スピードを最速化。さらに、竪山さんが頭出ししたアイデアを可能な限り自分ボールとして具現化するなど、「成果を出すために必要な行動」を全て洗い出し、愚直に実行しました。
こうした取り組みの結果、短期間での売上倍増に繋がり、竪山さんからは「成果創出に必要な検証を圧倒的なスピードで大量にやり切る点」と「自分の役割を広く定義してアクションを実行し、高い成果に繋げている点」を評価いただきました。
未経験領域でも、「成果のために何をすべきか」を考え抜き、愚直に行動することで結果を出せる。この初期の成功体験こそが、今の私の揺るぎない土台となっています。
——今後はBetsでどんなことに挑戦していきたいですか?
いずれは自分でチームをもって、プロジェクトをリードする立場になりたいと思っています。ただ、焦ってそのポジションに就きたいわけではありません。まずはプレイヤーとしての成果を積み上げ、ディスプレイ広告だけでなく幅広い領域を並行して学びながら、マーケティングスキルを極めることにコミットしたいです。
そのうえで、知識と経験を自分の中で整理し、“仕組み化”できる人になりたい。感覚や属人的な工夫ではなく、誰がやっても再現できる状態をつくる、そんな基盤を整えられる人でありたいと思っています。
その先の理想像としては、どんなプロジェクトでも 「寺島がいれば安心」と思われるような、現場を前に進める推進力を持った存在になっていけるのが理想です。
——最後に、Betsに興味を持ってくださった方へメッセージをお願いします。
Betsは「成長に貪欲な人」にとって、すごく居心地のいい場所です。会社の規模感が小さくて不安に思う方もいるかもしれませんが、選考の中ではどんな質問にも真摯に答えてもらえます。未完成な状態でも、自分の考えを言葉にしてぶつければ、必ず誰かが受け止めてくれる。正解のない問いを、考え抜いて前に進む。そんな姿勢を大切にできる人なら、きっとこの環境を楽しめるはずです!ぜひ一度お話させてください。