こんにちは。
沖縄県那覇市で食堂を経営しております、川﨑雄平です。
前回は、父から食堂を引き継いだ頃の思いについて書きました。
2代目として店を任されてから、私が何度も考えてきたことがあります。
それは、
「何を守り、何を変えていくべきなのか」
ということです。
変えないことが正解とは限らない
父の代から続いてきた食堂ですから、当然、昔から大切にしてきたものがあります。
料理の味、お客様への接し方、店の雰囲気。
長年通ってくださるお客様にとっては、その一つひとつが「この店らしさ」なのだと思います。
店を引き継いだ当初の私は、
「できるだけ父のやり方を変えないほうがいい」
と考えていました。
しかし、時代が変われば、お客様の生活も変わります。
昔と同じやり方を続けることが、必ずしも店を守ることにつながるとは限りません。
それでも守りたいもの
では、何を守るのか。
長く店を続けてきて、私なりに一つの答えが見えてきました。
それは、形ではなく**「店に込められた気持ち」**です。
お腹を空かせて来てくださった方に、温かい料理を出す。
いつものお客様には、
「今日もありがとうございます」
と声をかける。
久しぶりのお客様がいらっしゃれば、
「お元気でしたか」
と迎える。
そうした人と人とのつながりこそ、父が大切にしてきたものだったのではないかと思います。
時代に合わせながら、店らしさを残す
新しいことを取り入れるのは、昔を否定することではありません。
むしろ、この先も店を残していくために必要なことがあります。
時代に合わせて変えるところは変える。
それでも、料理に込める気持ちや、お客様を大切にする姿勢は変えない。
私は、それが2代目としての役割だと考えています。
父が築いた店をそのまま保存するのではなく、父が大切にしてきた心を受け継ぎながら、今の時代に合った食堂へつないでいく。
簡単なことではありません。
今でも迷うことはあります。
それでも、お客様から、
「やっぱりここに来ると落ち着くね」
と言っていただけたときは、守るべきものを守れているのかな、と少し嬉しくなります。
食堂は、料理を食べるだけの場所ではありません。
人が集まり、言葉を交わし、日常の中でほっとできる場所でもあります。
これからも、この店らしさを大切にしながら、一歩ずつ歩んでいきたいと思います。
次回は、**「父の背中から学んだ、商売で一番大切なこと」**について書いてみたいと思います。