財布の小銭をすべて、神社ではなく川に投げる
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こんにちは!柿原格です。
散歩の途中に見かけた穏やかな川の流れを眺めていたとき、ふと思いついて財布の中にある小銭をすべて水面に放り投げてみました。神社の賽銭箱ではなく、ただの川です。もちろん願い事をしたわけでも、供養をしたわけでもありません。チャリンと小さな音を立てて波紋が広がり、金属の塊が深い川底へと沈んでいく様子を黙って見つめていました。この行為は、経済的な合理性から見れば単なる損失であり、無意味の極みです。しかし、その瞬間に私は、自分がどれほどお金という記号に縛られ、数字という枠組みの中でしか世界を捉えていなかったかに気づかされました。川に投げたのは小銭ではなく、私の心にこびりついていた、目に見える成果への執着だったのです。
私たちは仕事をする上で、常に投資に対する効果を計算します。一円の無駄も許さず、いかに効率よく利益を最大化させるかというゲームに熱中しています。私もマーケターとして、広告の費用対効果や売上の成長率をシビアに追い求めてきました。しかし、その数字の羅列に没頭しすぎると、ふとした瞬間に仕事の手触り感が消えてしまうことがあります。川に小銭を投げるという、リターンの全くない純粋な贈与の行為は、凝り固まった脳の回路を強引にリセットしてくれました。意味のないことに全力を尽くす。その無駄の中にこそ、実は人間が本来持っている創造性の種が隠されているのではないでしょうか。
もしあなたが、今の仕事が単なる数字の処理に感じられ、自分の情熱がどこへ行ったのか分からなくなっているなら、一度あえて、全く報われない努力を自分に課してみてください。それは誰にも評価されないボランティアかもしれませんし、完成しても誰にも見せない工作かもしれません。見返りを求めない行動は、あなたの内側にある当事者意識を最も純粋な形で呼び覚まします。誰かの指示ではなく、自分の意志で、ただそこに価値があると信じて動く。この独立した精神こそが、これからの時代を生き抜くための最強の武器になります。私は、そんなふうに自分を律しながらも、時には型破りな行動で世界を驚かせることができる人と、これからの事業を作っていきたいと考えています。
ビジネスとは、結局のところ、誰かの人生にポジティブな違和感を与えることだと思っています。予定調和なサービスを提供するのではなく、相手の想像を超えた驚きを届ける。そのためには、自分自身が予定調和な人間であってはなりません。川底に沈んだ小銭は二度と戻ってきませんが、代わりに私は、何にも縛られない自由な発想という、目に見えない財産を手にしました。私たちは、効率や数字という名の鎖を引きちぎり、未知の領域へと足を踏み出す勇気を持った挑戦者を求めています。完璧な計算式の外側にある、美しくて泥臭い挑戦を、一緒に始めてみませんか。川面を渡る風を感じながら、私は次の戦略の輪郭を思い描いています。それはきっと、誰にも予想できない、しかし誰もが待ち望んでいたような、驚きに満ちた物語になるはずです。