おしぼりを通して、はじめて見えた“人の手の仕事”
30年以上住んでいた神奈川県から京都に引っ越してきて、
初めて「おしぼりやさん」で働くことになりました。
正直、それまでは“おしぼり”という存在を深く考えたことはなく、飲食店で出てくるのが当たり前のもの、くらいに思っていました。
でも、入社してから見た工場の現場では、一枚のおしぼりができあがるまでに驚くほど多くの人が関わっていました。
選別、洗浄、包装、そしてルート営業社員による丁寧な納品や回収。
ルート営業社員の運転する車の助手席からその光景を見ながら、「この一枚に、こんなにたくさんの手がかかっているんだ」と素直に感動したのを覚えています。
そんなある日、大好きな日本酒を飲みに伏見の「黄桜カッパカントリー」さんへ行きました。
テーブルに出されたおしぼりを見て、思わずびっくり!
そこには、うちの会社のおしぼりが置かれていたんです。
「もしかして、これ、自分が関わったおしぼりかもしれない」
そう思うと胸がいっぱいになりました。
お客様の手に渡るその瞬間まで、つながっているんだと実感できた出来事でした。
“あたりまえ”の中にある「想い」や「手間」を知ってから、私はおしぼりを見る目が変わりました。
これからも一枚一枚に心を込めて、「清潔と安心」を届けていきたいと思います。