人と人、人と地域がイベントを通して繋がる喜びを体験
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キャリアをスタートしたイベント会社に入社して間もなく、地元にて恒例で開催している地域の農林業をテーマとした大規模イベントに会社が携わっており、右も左も分からぬまま現場スタッフとして参加しました。
始めは大勢の参加者の誘導と、イベント出演者のアテンドに追われ、目の前の業務で視界が狭くなっていました。しかし、一段落ついて周りをよく見てみると、地元にこれほどまでに人がいるのだと、その来場者数の多さに驚かされました。そして、ご家族連れも多く、子ども達は物珍しそうに特産の木材でできた積み木やフルーツなどを楽しんでいる。来場者と生産者が直接会い、楽しそうに地域の話題を話している。ショーステージでは出演者と地域の方々が一体になってダンスをして熱気に満ちあふれている。その光景にとても充実した気持ちになったのを今でも覚えています。
学生の頃に実現したかった、地元と人をつなぐということ。それまでも学生ミスコンや、ラジオ局に協力いただき学生ラジオ番組などを制作していましたが、人の繋がりの乏しさに気づき、同時に一つのビジョンが見えたような気持ちがしました。
イベントはきっかけであり、例えば私が来場者にどれだけ「素敵な商品が揃っています。」だとか「オススメです。」と言っても、生産者の言葉でなければ伝わらない魅力は必ずあり、商品だけでなく、地域の山や川といった自然にその人が直接触れてみてはじめて感じる自然への喜びもあります。人と人、モノ、自然の直接的な出会いで、人はその素晴らしさに気づいてはじめて故郷を想ったり、作り手の想いを考えたりする。イベントはあくまで参加いただいた方の新しい出会いのきっかけを後押しする場であり、参加者全員が主役になっていただけるようなイベントを企画、運営していきたい。私にとっての初めてのイベントは、そんなモチベーションを得られた現場であり、以降、様々なイベント企画、運営において芯がブレることなく携わることができました。