この業界で学んだこと──技術は「課題解決のためのデザイン」である
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この業界で学んだこと──技術は「課題解決のためのデザイン」である
私はWEBエンジニアとしてキャリアをスタートし、これまで数多くのシステム開発・デジタルサービス構築に携わってきました。
時代の潮流は、オンプレミスからクラウド、モノリシックからマイクロサービス、そして今はAIとデータドリブンな開発へと移り変わっています。
そんな変化の中で私が強く学んだのは、「技術は単なる手段ではなく、課題を解決するためのデザインである」ということです。
■ クラウド移行で見えた“設計思想”の重要性
ある大規模ECサイトの再構築プロジェクトでは、AWSへのクラウド移行を行いました。
それまでオンプレ環境で運用されていたシステムを、AWS ECS+RDS+CloudFrontを中核とした構成に再設計。
当初の目的はコスト最適化でしたが、実際にはスケーラビリティと開発スピードの向上が最大の成果となりました。
この経験から、「インフラ設計は経営戦略の一部である」と感じました。
技術選定はコストや流行ではなく、事業の方向性と成長曲線に最適化された判断であるべきだと学びました。
■ APIファースト開発で得た“つながる価値”
別の案件では、フロントとバックを分離したAPIファースト開発(Next.js × Node.js / NestJS構成)を採用。
初期は開発コストが増えるように見えましたが、APIを中心に設計することで複数サービス間の統合と再利用性が劇的に向上しました。
今では「1つのプロダクトをつくる」というより、「APIという共通言語で価値をつなぐ」感覚に近いです。
この考え方は、DX(デジタルトランスフォーメーション)を支える基盤にも通じています。
■ チーム開発を支える“技術文化”の醸成
技術的な成功の裏には、必ずチーム文化があります。
オリエンタルヒルズでは、GitHub Actionsを用いたCI/CDパイプラインの自動化、SonarQubeによるコード品質管理、
そしてNotionやSlackを活用した透明性の高いナレッジ共有を徹底しています。
こうした仕組みづくりの目的は、単なる効率化ではありません。
エンジニア一人ひとりが「自分の仕事の意味」を理解し、安心して挑戦できる環境を整えること。
それこそが、持続的に成長するチームの条件だと思っています。
■ 学び続ける力が、技術者の最大の資産
この業界では、新しい技術が次々と登場します。
AIコード生成ツール、NoCode/LowCode、サーバーレス、生成AIによるUX設計──これらは驚異的なスピードで進化しています。
しかし、どんな時代でも変わらないのは「学び続ける姿勢」と「人の課題を解く視点」です。
私たちは常に“最新”を追うのではなく、“本質”を見極めるエンジニアでありたいと考えています。
変化を恐れず、技術を通じて社会に価値を生み出す。
それが私がこの業界で学び、そして今も信じているエンジニアリングの原点です。