【増汐真未】オフィスの片隅で見つけた、未来の仕事のヒント
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朝、オフィスに入るといつもと同じ景色が広がっているはずだった。デスク、モニター、会議室。けれど、その日私はふと窓際の小さな観葉植物に目を留めた。名前も知らない小さな緑が、まるで静かに何かを訴えかけているように見えたのだ。仕事に追われる毎日で、私はいつの間にか細部を見逃していたのかもしれない。
その植物を見ながら、私は考えた。効率や成果ばかりを追いかけることが、本当に正解なのだろうか。新しいアイデアは、必ずしも会議室やデータの中に眠っているわけではない。時には、日常の中の小さな変化や、偶然の発見から生まれるものもあるのだと気づいた。
午後になり、同僚と雑談をしていると、偶然の話題から新しいプロジェクトのアイデアが生まれた。その瞬間、私はハッとした。あの観葉植物が教えてくれたのは、視点を少し変えるだけで世界は広がるということだったのだ。固定観念に縛られず、目の前の小さな変化を拾い上げる力が、未来の仕事を作る鍵になる。
オフィスを出る頃、夕焼けに照らされた街並みが普段より鮮やかに見えた。仕事に追われていると気づかない景色や、気づかない自分の感覚が、未来のヒントを隠しているのかもしれない。小さな植物から始まった気づきは、私にとって一日の中での大きな学びとなった。
仕事は単なるタスクの消化ではなく、発見と挑戦の連続であるべきだ。目の前の仕事だけでなく、少し立ち止まって周囲に目を向けることで、新しい発想や価値を見つけることができる。オフィスの片隅で見つけた小さな植物が、未来の自分にそっと背中を押してくれたように感じた。
今日もまた、目の前のタスクに追われるだけではなく、小さなヒントを拾う感覚を大切にしようと思う。それが、これからの仕事を少しだけ楽しく、少しだけ面白くする秘訣なのだと信じている。