🏠 一級建築士・向井聡一さんの「資金設計」入門
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年間キャッシュフロー表で“お金の流れ”を見える化しよう
建築士として独立していると、仕事の波に合わせて収入も上下しますよね。
「忙しい月もあれば、少し落ち着く月もある」――これが自営のリアル。
でも、そんな中でも安心して仕事に集中できる環境をつくるには、
自分の“お金の流れ”を把握しておくことが欠かせません。
■ まずは「年間キャッシュフロー表」をつくってみよう
難しく考える必要はありません。
1年間の「収入」「支出」「貯蓄・投資」をざっくり書き出すだけでOKです。
エクセルでもノートでも構いません。
たとえばこんな感じ👇
月収入支出(生活+事業)貯蓄・投資住宅ローン返済備考
1月
85万円
60万円
10万円
15万円
年始で出費多め
2月
70万円
55万円
10万円
15万円
-
このように月ごとに整理するだけで、「お金のリズム」が見えてきます。
■ 住宅ローンと資産形成のバランスをチェック
住宅ローンの返済は“守り”の支出。
一方で、資産形成(貯蓄や投資)は“攻め”の行動。
この2つのバランスが取れていると、
「無理なく返して、ちゃんと貯める」理想的な状態になります。
ざっくり目安としては、
- ローン返済:手取り収入の25〜30%以内
- 貯蓄・投資:手取り収入の10〜15%
これを意識するだけでも、だいぶ見通しが立ちやすくなります。
■ 数字は「不安」を「判断材料」に変える
キャッシュフロー表をつくると、
「なんとなく不安だった」お金のことが、具体的な数字で見えてきます。
建築でも、図面を描く前は全体像がつかめませんよね。
でも図面を描けば、課題も対策も明確になる。
家計もまったく同じです。
お金の流れを“見える化”することで、
「今の暮らしに合ったローンの組み方」や「どのタイミングで貯蓄を増やすか」といった判断が、感覚ではなくデータでできるようになります。
■ 今日からできる、小さな一歩
完璧な表を作る必要はありません。
最初は「ざっくりでも書き出してみる」――それで十分です。
数字に向き合う時間をつくることで、
“将来への漠然とした不安”が“行動できる課題”に変わります。
設計士として建物を描くように、
自分の人生にも「資金の設計図」を描いてみませんか?