(商業施設実績・施工監理チェックリスト)
(商業施設実績・施工監理チェックリスト)
図面から現場へ──監理の視点
設計図面で描いた理想を、現場で確かな建物として実現するためには、施工段階での監理が欠かせません。
特に商業施設は、利用者の安全性・快適性と、事業者の効率性の両立が求められるため、以下のようなチェックポイントを丁寧に確認しました。
🔹基礎・地業
- 根切り深さ・位置が設計通りか確認
- 地盤改良や支持層への到達状況を確認(写真記録を残す)
- コンクリート打設時の配合・強度試験
🔹構造(鉄骨・RC・木造要素)
- 柱・梁の建て入れ精度(ミリ単位で測定)
- 溶接部・ボルト締結部の施工品質(溶接外観検査・トルクチェック)
- 耐力壁・ブレースの配置バランスが設計意図通りか
🔹設備(電気・空調・給排水)
- ダクト・配管ルートが意匠仕上げと干渉していないか
- 厨房・バックヤードの給排水勾配、清掃性の確認
- 空調機・分電盤等のメンテナンススペースを確保できているか
🔹仕上げ(内外装)
- モックアップによる仕上げ材の色味・質感の確認
- サッシ・建具まわりの納まり精度(隙間・建付け)
- 照明器具の取付高さ・角度が設計意図に合致しているか
- 外装材の防水処理・シーリングの確実性
監理を通じて大切にしていること
監理の基本は「チェックリストをなぞること」ではなく、現場ごとの状況に応じて判断を下し、施工者と対話しながら最良の解を導くことです。
商業施設においては、完成後の運営を見据えて、維持管理のしやすさ・安全性・居心地の良さを同時に守ることが使命だと考えています。