皆さん、こんにちは。フリーランスでシステムエンジニアをしている山本達也です。
僕の仕事は、一言で言うと「通訳」に似ているな、と最近つくづく感じています。
「エンジニアなのに通訳?」と不思議に思われるかもしれませんね。でも、これが僕の仕事の本質なのです。
ビジネスと技術の「言語」を繋ぐ
僕が最初にクライアントと話すとき、多くの場合、彼らはビジネスの言葉で課題を話します。
「顧客管理を効率化したい」 「オンラインでの売上を伸ばしたい」 「社内の申請作業をもっとスムーズにしたい」
これは、ビジネスの世界の「言語」です。しかし、このままでは僕たちエンジニアはシステムを構築できません。この言葉を、コンピューターが理解できる「技術の言語」に翻訳する必要があるのです。
例えば、「顧客管理を効率化したい」という要望は、技術の言葉に翻訳すると「顧客情報を登録・更新・削除できるデータベースを設計し、検索機能を実装するWebアプリケーションを構築する」といった具体的なタスクに落とし込まれます。
僕たちエンジニアは、この翻訳作業を行う「通訳者」なのです。
両者の「想い」を理解する
この「通訳」の仕事で最も重要なのは、ただ言葉を変換するだけでなく、両者の「想い」を深く理解することです。
クライアントがなぜそのシステムを必要としているのか。そのシステムを使う人が、どんな不便さを感じているのか。その「想い」を汲み取らなければ、ただの機能を作るだけで終わってしまいます。
逆に、エンジニアが「この技術を使えば、もっと良い解決策があるんじゃないか?」と考えたとき、それをクライアントに分かりやすく伝えるのも僕の仕事です。技術の専門用語を使わず、ビジネスの言葉でメリットを説明する。
「この新しい技術を使うことで、将来的な拡張性が高まり、さらに3年後の運用コストを半分に削減できます」
このように、両者が納得できる形でコミュニケーションを築いていく。これが、信頼関係を築く上で最も大切なことだと考えています。
信頼という名の「共通言語」
僕は、この「通訳者」としての役割を楽しみながら仕事に取り組んでいます。
特に、非エンジニアの方との対話を通じて、彼らの課題を深く理解し、それを技術で解決できたときの喜びはひとしおです。
要件が曖昧な段階でも、技術面から「通訳」することで、クライアントの描く未来をより具体的にしていくことができます。
そして、この通訳を通じて生まれた「信頼」こそが、僕たちが共有できる唯一の「共通言語」なのです。
これからも、クライアントとエンジニア、それぞれの想いを繋ぐ「通訳者」として、一つ一つのプロジェクトに真摯に向き合っていきたいと思います。