【段審査の前に、君に伝えたいこと】
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― 合格よりも、大切なものがある ―
もうすぐ段審査だね。
稽古のときの真剣なまなざしを、ずっと見てきたよ。
その頑張りが、何よりも君の“今”を物語っている。
だから今日は、技のことでも、構えのことでもなく、
心の準備について、少しだけ話をさせてほしい。
📌 合格は「結果」、努力は「証し」
審査の日、合格できたら嬉しいよね。
でも、合格というのは“目的”じゃなくて、“通過点”。
大切なのはそこに向かって、
どれだけあきらめずに取り組んできたかということ。
その努力は、たとえ審査の結果がどうであれ、
すでに君の中に残っている強さだから。
📌 緊張するのは、それだけ本気だから
「うまくできなかったらどうしよう」
「先生に見られていると思うと足が震える」
……その気持ち、すごくよくわかる。
でも、緊張するのは、それだけ真剣に向き合ってきた証拠。
本気の挑戦の前に、心がざわつくのはあたりまえなんだ。
その気持ちごと、正面から抱えて、
君らしく立ち向かってくれたら、それでいい。
📌 大切なのは、「一本の心」を打ち切ること
審査の構えに入ったら、もう迷わなくていい。
先生や周りは気にしなくていい。
自分の稽古を、自分の気持ちで貫くこと。
一本に込めた思いは、言葉よりも伝わる。
打突の正確さだけでなく、
その一太刀に、心が通っているかどうかを見てくれる人が、そこにいる。
最後に
段位は、「剣士としての成長のしるし」。
でもそれ以上に、
君が「逃げずに挑んだ」という事実が、もう立派な段の価値なんだよ。
うまくいかなかったとしても、
君の剣道は、その日で終わらない。
どんな結果も、また次の一歩をくれる。
だから胸を張って、まっすぐ立って、
今の君のすべてを、その一太刀に込めてほしい。
応援しているよ。