大きな挑戦と過酷な経験をした後の未来
私は、これまでの人生を通して、「挑戦心」「好奇心」「粘り強さ」「柔軟性」「協調性」の 5 つの価値観を大切にしてきました。これらを意識するようになった背景には、私が経験し てきた 3 つの大きな挑戦があります。ここでは、それらの経験を通じて得た学びと、現在 そして未来に向けた自分の姿勢についてお話しします。
第一の挑戦:大学受験での挫折と再起
私が初めて本格的な挑戦に直面したのは、高校時代でした。中学生の頃、塾で出会った恩 師の影響で勉強が好きになり、努力の末に進学校へ進学。高校 1 年の冬には、「好きなゲームを自分で作ってみたい」という好奇心から情報系の分野に進むことを決意し、国公立大学 を目指して本格的に受験勉強を始めました。 しかし、高校 3 年の夏、「受験の天王山」と呼ばれる時期に、私は限界を迎えました。ス ケジュールによる心身の負担や、進路選択への迷いが重なり、突然涙があふれるような状態 に。次第に、勉強が「楽しい」から「しんどい」ものに変わっていきました。その結果、大学受験では全て不合格となり、数か月にわたって無気力な日々を送ることになります。 それでも、「どうしても諦めたくない」という思いと、一番迷惑をかけてしまった母への 申し訳なさから、再び立ち上がる決意をしました。ここからが、私の第二の挑戦の始まりで す。
第二の挑戦:編入試験と 1 年間の挑戦
2023 年 5 月、私は大阪公立大学の情報工学科への編入試験を目指し、新たな挑戦を始 めました。この挑戦の中で重視したのは、「楽しく勉強をする」という姿勢です。 私はダブルスクール(北海道情報大学+大阪情報専門学校)という形で、大学の単位を取 得しつつ、専門学校で専門知識を深めてきました。国家資格の「基本情報技術者試験」「応 用情報技術者試験」に挑戦し、TOEIC も 5 回受験して 670 点(L330/R340)を取得、合 格水準点まで乗せました。最も苦労したのは大学 2 年分の数学を 1 年で学ぶことで、「線形 代数」「微分方程式」「複素解析」「フーリエ変換」「ラプラス変換」の 5 分野を独学で徹底的 に学びました。 結果として編入試験は不合格でしたが、「悔しい」という感情よりも、「やり切った」とい う達成感が強く残りました。私はこの経験を通じて、目標を持って取り組む過程そのものに 大きな価値があると実感しました。
第三の挑戦:現在とこれからの目標
私は今、将来の目標として「尊敬されるエンジニアになること」を掲げています。この目 標は明確な達成基準があるわけではなく、評価は他者に委ねられるものです。だからこそ、 2 日々の努力と姿勢が重要だと考えています。 現在、個人で取り組んでいることは主に 4 つあります。第一に、競技プログラミング AtCoder で水色コーダー(アルゴリズム部門・ヒューリスティック部門)を目指しており、 計算量や新しいアルゴリズムの習得に励んでいます。少しずつですが difficulty(難易度の 指標)400 以上の問題が解けるようになり、成長を感じています。第二に、「情報処理安全確保支援士」などの高度資格に挑戦しています。第三に、英語力の向上にも力を入れており、 TOEIC800 点を目標に、技術書やエラーメッセージの読解に役立てようとしています。第 四に、開発スキルを示す目的で「家計簿アプリ」などの作品制作にも挑戦予定であり、開発 に必要な Git や DB の運用スキルも併せて深めていきたいと考えています。 また、これらに加えて「自信をつけること」も意識しています。グループ活動でのリーダ ー経験や、人前で話す機会を増やすことで、単なる知識だけではないリーダーシップスキル の習得を目指しています。 終わりに これまでの挑戦の中で私が最も強く感じたことは、「一人では限界がある」ということで す。エンジニアとして働くうえで、チームでの連携は不可欠であり、「協調性」はこれから も私が大切にしたい軸の一つです。今後も多くのことに取り組む中で焦りを感じることも あると思いますが、そんなときこそ冷静さと優先順位を大切にし、「柔軟性」を持って行動 していきたいと考えています。 私は、これからも「挑戦心」「好奇心」「粘り強さ」「柔軟性」「協調性」を指針としながら、 自分にしかない強みを磨き続けていきます。ご清聴いただき、ありがとうございました。