別荘で過ごした家族の時間が、今の仕事につながっていた
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私の両親は福岡で飲食店を営んでいて、今思うと本当にすごいことですが、佐賀の呼子に別荘を建てました。私はまだ小学生の頃。
そこは海を目の前にした斜面に建ち、20畳ほどのとにかく広いバルコニーがありました。そこが私の大のお気に入りの場所。日向ぼっこをしたり、家族みんなで絵を描いたり——あの景色、あの空気、今でも鮮明に覚えています。
呼子に行くと、毎回お決まりの行事がありました。地元のお肉屋さんで佐賀牛を買って、バルコニーで炭火焼き。よだれが出るほど楽しみにしながら、炭をおこして焼き上がるまでのワクワク感。
そして父が釣ってきた魚を、自らさばいて作ってくれた味噌汁。
普段は新聞ばかり読んでいた父には反抗しがちな娘でしたが、ちょっと意外な、でも嬉しい姿が見られるのも、この時間だけでした。
その時間は、私の中でただの“旅行”や“行事”ではなく、「家族が素直になれる場所」「日常のなかの非日常」だったんだと思います。
だから今、私が“思い出をつくる仕事”に惹かれるのは、自然な流れだったのかもしれません。
タイムシェアを扱う営業の仕事では、商品を売るだけでなく、その先の「人生に残る未来(記憶)をどう届けるか」を常に考えてきました。
誰と、どこで、どんな気持ちで過ごしたか。
それが人の心をつくっていくと思うからです。
私にとって、旅や別荘は“体験”ではなく、“心の記憶”。
そんな記憶をつくるお手伝いが、これからもできたら幸せです。