【本田教之】未来への橋渡し役、それが僕らの仕事
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本田教之です。最近、とある老舗企業のシステム刷新プロジェクトに携わっています。創業以来20年間使い続けられてきた基幹システムを、最新の技術で再構築するという、非常にやりがいのある仕事です。
このプロジェクトを進める中で、僕は自分たちの役割を「未来への橋渡し役」だと強く感じるようになりました。
なぜなら、旧システムは、いわば過去から現在まで、その会社の歴史そのものを支えてきた「土台」だからです。そこには、創業者の思いや、長年の試行錯誤の歴史が刻み込まれています。しかし、時の流れとともに老朽化し、ビジネスのスピードについていけなくなってしまいました。
僕たちの仕事は、この大切な「土台」を壊してしまうことではありません。その土台の上にある、お客様の「ビジネスの核」をしっかりと理解し、最新の技術という「新しい橋」を架けることです。
この「橋」を架ける過程は、まるでタイムトラベルのようです。
まず、過去を深く掘り下げます。旧システムの仕様書や、当時の担当者の方々から話を聞き、システムがどのように作られ、どんな課題を解決してきたのかを学びます。そこには、技術的な制約の中でいかに工夫を凝らしてきたかという、エンジニアの知恵と情熱が詰まっています。
次に、現在を徹底的に分析します。現在の業務フローや、社員の方々が日々感じている非効率な点、そして今後の事業戦略を丁寧にヒアリングします。これは、過去のシステムが抱える課題を明確にし、新しい橋の「設計図」を描くために不可欠な作業です。
そして、未来を創造します。過去と現在の知見をもとに、将来のビジネス成長を見据えた、拡張性のあるシステムを設計し、開発します。この新しい「橋」は、ただ過去の機能を再現するだけでなく、AIやクラウドといった最新技術を活用し、お客様のビジネスをさらに飛躍させるための「滑走路」となるのです。
この仕事の面白さは、単に新しいシステムを作るだけでなく、過去の歴史に敬意を払い、未来への可能性を切り開く点にあります。
僕はこれからも、クライアントの大切な歴史を未来へと繋ぐ「橋渡し役」として、技術とビジネスの架け橋となるシステムを創り続けていきたいと思っています。