50代転職者が現場で直面する責任が欠如する構造
気づけば「責任者」は自分だった
なぜ、こんなにも忙しいのか
業務計画は立てている、
他部署にも共有している、
優先順位も決めている、
それなのに
次々と突発業務が舞い込み、
計画は崩れ、
結局その日の“火消し”で
終わってしまう。
業務の段取りが悪いのかもしれない。
そう思って改善を重ねてきたが
どこかに違和感が残っていた。
そして、ある瞬間はっきりと気付いた。
そもそも この現場では
誰も優先順位を“決めていない”のではないか。
計画があっても守れない現場の構造
・突発業務は断れない
・全体最適よりも自己を評価してくれる
人の依頼を優先しがち
・日程遅れの責任が派遣者へとスライドされる
計画が“守れない”のではない。
計画を守らせる仕組みが存在していない
50代になると
「ちゃんとやろう」と頑張るほど
心底苦しくなっていく。
真面目な人ほど調整役となり
いつの間にか“吸収材”のような
存在になっていく。
なぜ不具合は半年も溜まるのか
手配はまとめて出したい、
変更は慎重に判断したい、
品質は守りたい、
その考え自体は間違っていない。
だが現実は
・まとめて出すためボリュームが膨大となる
・期限ギリギリで間に合わなくなる
・まだ不具合が出るかもしれない、
と待ったがかかる
結果として半年~1年分の業務が沈殿する。
そして期限が迫ると
間に合わないと困る、と言われてしまう。
ここで起きていることは
・判断する側は責任を負わなくても
問題とならない
・責任を負う側は判断後の実行決定権がない
という役割の分断です。
品質へのこだわりと
期限への責任が
別々の人の手にあることで
現場は静かに疲弊していく。
プロジェクトに一人だけ取り残される構造
数人で回していたプロジェクト。
だが新プロジェクトが始まると、
他のメンバーはそちらへ移行するため
自分だけが残される。
引継ぎは終わっているが
前任者からは
「もう関係ない」という顔をされてしまう。
手持ち情報も少なく決定権も無いまま
クレーム対応に追われ
気が付けばクレーム処理の責任者になっている。
これは能力の問題ではなく
役割設計の欠陥だ。
派遣の枠を超えた積み上がる責任
一般的な派遣業務の範囲を超え、
判断や説明を求められる機会が増える。
責任を持たされるのは悪いことではない。
むしろやりがいはある。
ただ問題が起きたとき
業務依頼者は
「なんでこうなった?」と問いただす。
問題に対する責任は
その時に誰が担当していたかではなく
今の担当者が誰かで決定する。
責任のボールを誰が持っているのか、
それだけが重要視される。
ボールは常に外へ投げられ
最後に受け止めてしまうのは
立場の弱い側。
評価と給与は別物という現実
頼られている実感はある、
評価されている感覚もある、
だが給与が変わることはない。
・責任はある
・権限は曖昧
・報酬は固定
ここで多くの50代は
静かに消耗していく。
問題は「あなた」ではない
この話は愚痴や能力不足の話しでもない。
これは
責任が蒸発する組織構造の問題だ。
・判断する人と責任を負う人が分離している
・計画を守る仕組みが存在していない
・役割と報酬が一致していない
この構造の中では、
真面目な人ほど損をしてしまう。
50代の転職は、
「頑張る」フェーズではない。
どこで頑張るかを見極めるフェーズだ。
転職に向けての視点としては
・責任と権限は一致しているか
・判断者は明確か
・評価と報酬は連動しているか、
この視点を持つだけで、
自分を守る力は大きく変わる。