「なんか魚くさいよ」
隆は、魚屋で買った魚が入った袋を持って、中華屋に入って来た麻美子に言った。
「うるさい」
麻美子は、隆の頭を軽く叩いていた。
「あら、ここの中華屋さんは美味しそうな雰囲気ね」
「そうだろう。こういう雰囲気の中華屋は大概美味しいんだよ」
中村さんが、麻美子に答えた。
「イオの坂さんと勝山にきたときに、この店の雰囲気で入ってみて本当に美味しかったんだよ」
「それからずっと、この店に来るようになったんですか」
「そう。もうかなりの回数、この店には来ているよ」
中村さんは、麻美子と話していた。
カウンター席も、ファミリー席もあるのだが、大きな丸テーブルも2組あって、ラッコのメンバーは丸テーブルに腰掛けていた。
「いつもは、丸テーブル2つに別れなければならないぐらい人数いるんだけど、今日は1つで足りたわね」
「何を食べる?」
麻美子が皆に聞いた。
「香代ちゃん、焼きそば?」
香代は、隣の麻美子に頷いた。
「適当に大皿で取って、皆で分けましょうか」
中村さんが提案して、丸テーブルに載せてもらって、皆で取り分けることになった。
「隆、取り分けるの苦手でしょう」
「うん」
「隆と香代ちゃんの分は、私が取り分けてあげるからね」
麻美子が言った。
「焼きそばは、ここ美味しいんだよ」
中村さんが、香代に言った。
「そうなんですか、香代ちゃんよかったね」
麻美子は、香代に言った。
主な著作「クルージングヨット教室物語」「ジュニアヨット教室物語」「プリンセスゆみの世界巡航記」「ニューヨーク恋物語」「文筆のフリーラン」「魔法の糸と夢のステッチ」など
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