「ここのところ、暖かくなってきたね」
ラッコのバレンタインパーティーも終わり、バレンタインデーがすぎると、気温も上がってきて、春が近づいてお出かけ日和になってきた。
寒い時期は、ラッコのメンバーでも若干2名、スキーを楽しみに出かけたりで、ヨットからご無沙汰になってしまったりもしていたが、3月が近づいて暖かくなってくると、ヨットシーズンも近づいてくる。
「今年も、またどこか色々な場所に行きたいね」
アクエリアスの中村さんは、隆に声をかけた。
「そうですね、またクルージングに出かけますか」
「3月の連休は、千葉辺りまで出かけますか」
中村さんは、ラッコに提案した。
「そうですね、良いですね」
「ただ、うちのヨットは今、クルーが誰もいないけどね」
中村さんは、隆に言った。
「あれ、誰もいないんですか?」
「うん。誰も来なくなってしまったよ」
中村さんは、寂しそうに告げた。
「あら、それじゃ今は、中村さんお1人なんですか?」
麻美子は、中村さんに聞いた。中村さんは頷いた。
「香織ちゃん、アクエリアスに乗る?」
香織は、麻美子に聞かれて返事に困っていた。
「三連休のクルージングの時だけ、俺と一緒にアクエリアスに乗るか?」
「うん、そうしようか」
香織は、隆に答えた。
「隆が、アクエリアスに乗ったら、ラッコは出港できないじゃないの」
「できるよ!香代だっているんだし、麻美子が皆をまとめて指示を出して」
隆は、麻美子に言った。
「ナビは、瑠璃子ができるものな」
ちょうど瑠璃子が、こちらに歩いてきたので、隆は声をかけた。
「なんの話?」
「3月の連休にアクエリアスと千葉までクルージングに行く話」
隆は、瑠璃子に説明した。
「うん。ナビだったら私がやれるよ」
瑠璃子が返事した。
「皆、本当に成長しているのね」
麻美子が、瑠璃子の言葉に反応していた。
「春からは、もう2年目のシーズンだからね」
「私は、1年目のシーズンの前半は、殆ど乗りに来ていなかったけど」
香織が、隆に呟いた。
「香織は、でも後半からしっかり覚えて成長しているから」
隆は、香織のことを褒めてあげた。
主な著作「クルージングヨット教室物語」「ジュニアヨット教室物語」「プリンセスゆみの世界巡航記」「ニューヨーク恋物語」など
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