【SAPコンサルブログ】SAPプロジェクトはきついけど、SAPコンサルタントになれてよかったと思っている理由
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目次
1. SAPコンサルタントになった経緯
2. なってよかった理由① ナレッジ編 ~ビジネスの大局が見える~
2. なってよかった理由② スキル編 ~ビジネススキルの総合格闘技~
3. まとめ ~きついけど、この道に進めて運が良かった~
1. SAPコンサルタントになった経緯
私は、新卒で外資系コンサルファームに入社しました。
アサインの流れに身を任せるまま、最初に関わったのがSAPの導入案件でした。
それがSAPとの出会いです。
最初は「ERPって何?」というレベルでしたが、気づけば複数のSAPプロジェクトを経験することになり、今では強力な武器になっていることを実感しています。
2. なってよかった理由① ナレッジ編
~ビジネスの大局が見える~
SAPを超簡略化して説明すると、
SAPは、ERP(Enterprise Resource Planning)と呼ばれる業務基幹システムで、
企業の「人」「モノ」「金」といった経営資源を一元管理するためのシステムです。
会計、人事、サプライチェーン、販売、在庫管理など、会社のすべての部門と密接に関わる非常に広範な領域をカバーしています。(※細かい話はまた別の機会に)
私はその中でもサプライチェーン領域(購買・生産・販売)を中心に経験してきました。
この領域をやっていると、製造業における一連のビジネスプロセス——たとえば、「資材の仕入れ方、生産計画の立て方・製造の仕方、販売の仕方」——という大きな流れを自然と理解することができます。
もちろん、企業ごとに業務の細かい違いはありますが、大枠の流れは共通しているため、クライアントが変わってもナレッジの汎用性が高く、すぐに適応できるのが魅力です。
また、逆にその会社特有の業務フローやこだわりを知ることで、「あ、こういうやり方もあるんだ」と新しい発見があり、業務のパターン知見がどんどん増えていくのも面白いポイントです。
加えて、SAPを導入しているのは大手・グローバル企業が多いので、自分が普段目にしている製品やサービスの「裏側」にある業務プロセスを知ることができるのも、個人的にはとてもワクワクする点です。
2. なってよかった理由② スキル編
~ビジネススキルの総合格闘技~
SAPコンサルタントはスキル面でも得られるものが多いです。
SAPプロジェクトは基本的に大規模になることが多く、関係者も多いため、PMO的な立ち回りを求められることが多々あります。
プロジェクト全体の計画立案や進捗管理、リスクコントロールなど、プロジェクトマネジメントのスキルが自然と身についていきます。
また、もし自分の担当が1つの部門だったとしても、SAPは全社横断で業務がつながっているため(例:受注→購買→生産→会計)、他部署との連携や調整が必須になります。
そのため、部門間のコミュニケーションや交渉力といった、いわゆる“横串”のスキルも磨かれます。
こうしたスキルは、業界・職種を問わず活きる“汎用スキル”であり、キャリアチェンジをしたいときのアピールポイントともなり得ると思います。
さらに、SAP案件はグローバル企業が多いため、英語でのコミュニケーションの機会も豊富です。
私自身、大学生卒業まで英語がまったく話せなかったのですが、1年目にアサインされたプロジェクトで開発チームが自社のインドメンバーだったということもあり、そのメンバーたちに向けては英語でコミュニケーションをする以外の選択肢がありませんでした。
こういった環境のおかげで、英会話スクールなどに通うこともなく、今でもグローバルプロジェクトで海外メンバーとのやり取りを任されています。(もちろん、まだまだ流暢とは言えませんが、それでも仕事では何とかなっています!)
3. まとめ
~きついけど、この道に進めて運が良かった~
SAPプロジェクトは、基本的にスケジュールがタイトですし、やることも多い。
システム導入なのでうまくいかないし、業務範囲も広いので難易度も高い。
SAPのシステム自体が難しく、調べまくって試しまくって、みたいなことが必要。
きつい思いは、そこそこしてきました。
でも、先述している通りで、今でも汎用性には驚かされます。
プロジェクトが変わり、クライアント変り、システムが変わっても、業務の流れは大体すっと理解できますし、システムのことも完全に理解はできなくても、8割くらいは理解できます。
「配属ガチャ」でなんとなく始まったSAPコンサル人生ですが、今では「この道に進めて、運が良かったな~~」と思っています。
SAPコンサルタントの方には、共感していただけるのではないでしょうか?