プロ野球時代より、輝く『今』
プロ野球という世界には、華々しいスポットライトがつきものだ。甲子園やプロのマウンドに立った者たちは、その実績だけで数多くの注目を集める。私もかつて、その一員だった。
中日ドラゴンズに育成ドラフトで入団し、プロとしてウエスタン・リーグのマウンドに立った日々。努力も、葛藤も、歓喜も、全てが詰まった時間だった。ただ、その世界にずっと居続けることはできなかった。2016年、私は戦力外通告を受け、プロ野球選手としてのキャリアに幕を下ろした。
だが今、私は胸を張って言いたい。
「今の自分は、かつてどのマウンドに立っていた自分よりも、誰よりも輝いている」と。
野球選手という"肩書"が外れたその先に
プロ野球を引退したあと、多くの元選手が「次に何をすればいいのか」と戸惑う。ありがたいことに、私も何度かメディアに「セカンドキャリア」の話題として声をかけてもらった。
だが、私にはその言葉にどうしても違和感があった。
セカンドキャリアという言葉は、まるで“余生”のように聞こえる。しかし、私はむしろ“本番”はここからだと信じている。
引退後は、自動車部品メーカーで社会人として働きながら、軟式野球も続けた。身体を動かすこと、チームで協働することは今も私の根底にある価値観だ。
そして2023年、私はダブルエース株式会社という新たなステージに身を置くことになった。
採用支援の現場に立つ
現在私は、ダブルエースグループでWILLC株式会社にて営業統括を担っている。事業内容は、主に人材支援や採用プロモーション。特に「CareeZo 」では、採用に悩む企業と、これからの道を模索する求職者をつなぐ架け橋としての役割を果たしている。
一見、プロ野球と何の関係もなさそうに見えるかもしれない。だが、私が日々この仕事に打ち込めるのは、かつての野球人生があったからだ。
勝負の世界で培った感覚
プロの世界で培ったのは、決して“野球の技術”だけではない。
- 状況判断力
- 瞬時の決断力
- 仲間と築く信頼関係
- 逆境から這い上がるタフさ
これらは、すべて今のビジネスの現場で活きている。 クライアントとの商談、プロジェクトの進行管理、若手メンバーの育成……どれも勝負の感覚に通ずるものがある。
だから私は、「今は野球と関係ない世界にいる」なんて思ったことはない。
誰よりも輝いている「今」
たしかに、プロ野球選手だった頃の私には、観客の声援も、チームメイトとの勝利も、まばゆい瞬間があった。
しかし。
今、私は自分の力で組織を動かし、仲間を導き、未来を創っている。その責任の重さも、手応えも、何より自分の存在意義の確かさも、あの頃以上に感じている。
プロ野球は「夢の舞台」だった。 だが今、私は「現実を動かす側」にいる。
だからこそ、私は堂々と言える。
「今の私は、プロ野球選手だった頃よりももっと輝いている」と。
最後に
元プロ選手という肩書に頼らず、今の自分の行動で“価値”をつくり出す。
メディアに取り上げられることよりも、現場で仲間に信頼されることの方がずっと尊い。
そんな仕事に、誇りを持って毎日を過ごしている。
これからも私は、プロ野球で学んだ“勝負”の感覚を胸に、ビジネスの世界で前に進み続ける。
そして、これを読んでくれたあなたにも、胸を張って言いたい。
「人生のピークは、いつだって“これから”にできる」──そう信じている。