株式会社Career Artの代表取締役の土井啓史が語る人生観や職業観と仕事術とは
こんにちは。土井啓史です。
本記事は、私の活動に興味を持っていただいたインタビュアーの方と対談した内容です。 インタビュアーの方に許可をいただき、記事を掲載しています。
私自身のことや仕事に対する想いなどを深く話す機会はなかなかないので、この機会に知っていただければ幸いです。
ーー前回に引き続き、本日も貴重なお時間をいただきありがとうございます。 今回は、土井さんの人生観や職業観、そして日々の仕事における工夫やスタンスについて、さらに深くお話を伺いたいと思います。
まず初めに、土井さんが仕事をする上で大切にしている価値観について教えてください。
私が仕事をする上で最も大切にしているのは「達成」という価値観です。
これは仕事に限らず、人生全般において「結果こそがすべてを物語る」と考えているからです。人はよく、「何を考えているか」「何を伝えたいか」といった思いを言葉にしますが、最終的にその人を語るのは、行動と、その行動がもたらした結果だと私は捉えています。
つまり、「何を言っているか」より「何をやっているか」、そして「何をやっているか」よりも「どのような結果を出しているか」を重視している、ということです。自身の達成や実績こそが、信頼や評価の源泉であり、それ以上に語るものはないと信じています。
また、「達成」は人間関係においても非常に重要な要素だと考えています。
たとえば、子どもが親の背中を見て育つように、言葉ではなく行動によって伝わるものがあります。親が日々の生活や仕事において明確な目標を持ち、それを着実に達成していく姿を見せることで、子どもは自然と「結果を出すことの大切さ」を学び取っていきます。同様に、仕事に対する姿勢も、言葉より行動で示すことで相手に伝わると感じています。
ーー「達成」を最も重視されているとのことですが、それ以外に、土井さんが仕事をする上で大切にされている価値観はありますか?
「達成」に加えて、「誠実」「勤勉」「責任」「挑戦」、そして「プロフェッショナルであること」を大切にしています。
まず「誠実」であること。
これは、想いや信念と実際の行動に一貫性を持たせるという意味です。言っていることとやっていることを一致させることで、仕事に真剣に向き合う姿勢が伝わり、結果として周囲との信頼関係が築かれると考えています。
「勤勉」については、単なる努力というよりも、「やるべきことをきちんと実行し続ける」ことを意味しています。
願うのではなく、日々やるべきことに集中して取り組むことで、成果は自ずと現れます。「勤勉は幸運の母」という言葉の通り、地道な積み重ねこそが成功への確かな道だと信じています。
「責任」に関しては、どんな結果も自分の行動の延長線上にあるという考えを持っています。
自由と責任はセットであり、自分がコントロールできる範囲に集中し、その中で成果を出すことこそが、真の意味での自由であると信じています。
「挑戦」は、目標を達成するためには欠かせないものです。
何かを成し遂げようとするならば、必ず困難な局面に直面します。その際に、挑戦することを“特別なこと”ではなく“当然のプロセス”として受け入れ、前に進み続けることが重要です。
そして最後に、「プロフェッショナルとしての姿勢」です。
私が考える「プロフェッショナル」とは、「高い倫理観と高い能力を持ち、質の高い仕事を提供できる人」のことです。社会の一員として役に立つことは当然のことであり、仕事を通じて価値を提供することは、もはや義務に近い感覚で捉えています。
お金を稼ぐという行為は、それに見合う質の高い仕事を提供しているということと同義です。家賃を支払うことや税金を納めることと同じように、プロフェッショナルとしての責務を果たすことは、社会人としての当然の在り方だと考えています。
これらの価値観を自らに課し、日々の仕事に取り組むことで、自分自身の信頼を築くとともに、周囲に対しても誠実でいられると信じています。
ーー土井さんが、日々の仕事において大切にしている習慣や、意識的に取り入れている仕事術について教えてください。
私が仕事を進めるうえで特に重視しているのは、「ルーティン化」「タスク化」「整理整頓」の3つです。
仕事の多くは、実は単純作業の積み重ねです。だからこそ、できる限りルーティン化することで、無駄な判断や迷いを減らすようにしています。同じ作業を毎回ゼロベースで考えるのではなく、再現性のある“仕組み”として組み込むことで、業務のスピードと精度が格段に向上します。
また私は、仕事そのものを「パズル」のようなものだと捉えています。まずはゴールを明確にし、そこに到達するために必要な要素をタスクとして細分化・整理していく。タスクという“ピース”を適切に配置していくことで、業務の全体像が把握でき、抜け漏れなく効率的に進めることが可能になります。
さらに、「大事なことは必ず紙に書き出す」という習慣も欠かせません。目的は、思考の整理です。人間の脳には処理できる情報量に限界があります。頭の中で考えるのではなく、紙にアウトプットすることで考えるべきことが明確になり、余計な負荷を取り除くことができます。
この「整理整頓」の意識は、仕事だけでなく生活全般にも通じています。自宅の環境も常に整えており、定期的な断捨離を通じて、本当に必要なものだけに囲まれた状態を保つようにしています。物理的な環境を整えることで、精神的にも集中しやすくなり、仕事へのパフォーマンスにも好影響を与えていると実感しています。
ーー整理整頓を徹底されているとのことですが、そこにはどのような意図や背景があるのでしょうか?
すべては、「限られたリソースを本当に重要なことに向けるため」です。
私は常に複数のプロジェクトや業務を並行して進めています。その中で、余計なことに気を取られたり、無駄な作業に時間を使ってしまうことは、生産性の大きなロスにつながります。
だからこそ、紙に書き出して情報を整理し、自分が本当にやるべきことに集中できる状態を意識的に作っています。
また、「タイムパフォーマンス(時間対効果)」や「コストパフォーマンス(費用対効果)」の観点からも、物事を取捨選択するようにしています。
人生とは、突き詰めれば「時間の使い方」で構成されています。
限られた時間の中で最大限の成果を出すためには、無駄なことをできるだけ排除し、優先順位の高いことにエネルギーを集中させることが不可欠です。この考え方が、私の仕事術の根幹になっています。
ーー実際の業務の中で、タスクをどのように管理されているのか、具体的な方法や工夫について教えてください。
日々のタスク管理には、主にGoogleカレンダーやGoogle ToDoリスト、Gmailなどのデジタルツールを活用しています。
Googleカレンダーはスケジュールの可視化に、ToDoリストやGmailは日常的なタスクの整理・管理に活用するなど、それぞれの特性に応じて使い分けています。
一方で、より重要なことや中長期的な目標の進捗管理については、紙の手帳である「フランクリンプランナー」を使用しています。この手帳は「目標達成」に特化しており、思考を深め、計画を具体化・可視化するためのツールとして非常に有効です。
特に重要視しているのは、「重要なことは紙に書いて整理し、実行する」という習慣です。手を動かして書くというアナログなプロセスを通じて、より深く考え、思考を整理することができます。デジタルツールの利便性を享受しつつも、「考えるための時間」を確保する手段として紙を活用することが、私にとっては非常に大切なスタイルになっています。
ーーこれまでのキャリアの中で、かつて苦手意識を持っていた業務や取り組みにくかった仕事はありますか?また、それをどのように乗り越えたのかもあわせて教えてください。
細かい作業や、細かな計画を詰めていくプロセスには、昔から苦手意識があります。
私自身、仕事においては「全体の方向性を示すこと」を自分の役割だと捉えているため、細部に過度に入り込んでしまうと、かえって仕事の全体像が見えにくくなってしまうことがあるからです。
もちろん、細かい作業も非常に重要です。ただ、自分がそこに集中しすぎると、全体の流れや目的を見失ってしまうリスクがあります。細部に入り込めば作業効率は上がるかもしれませんが、その分、俯瞰的な視点が弱まってしまうのです。
こうした課題意識から、私は「仕事には実務担当が必要」だと常々考えるようになりました。つまり、自分は全体の方針や戦略を描く役割を担い、細かな部分については信頼できるチームメンバーや右腕となるような存在と連携して進める。そうした役割分担を意識することで、自分の強みを活かしつつ、苦手な部分も補える体制を整えています。
ーー「仕事には実務担当が必要」とのことですが、具体的にはどういった意味でしょうか?そのようなパートナーとの関係性や役割分担についても教えてください。
私が仕事を進める上で大切にしているのは、「体制をつくること」です。
自分自身の役割は、全体を俯瞰しながらゴールを定め、そこに向かってパズルのピースを組み合わせていくこと。方向性を示し、大局観を持って意思決定を行うことを主眼に置いています。
その一方で、プロジェクトや業務の精度を高めていくためには、細部をしっかり詰めてくれる“参謀”のような存在が不可欠です。私自身、細かい作業や調整は決して得意ではないため、そうした領域は信頼できるパートナーに任せるようにしています。
大事なのは、役割を明確にし、それぞれが自分の得意領域に集中できる体制を整えることです。私は全体のバランスを見ながら全体を前に進め、実務担当は具体的な作業やプロセスの精度を担保する。このように機能的な分担をすることで、チームや組織としてのパフォーマンスを最大限に引き出すことができると考えています。
ーー苦手な部分を無理に克服しようとするのではなく、チームの力で補い合うという考え方を大切にされているのですね。
このスタンスを取るようになった背景や、それによって得られた実感があれば教えてください。
そうですね。自分の得意な領域に集中し、苦手な部分は信頼できる人に任せることで、チーム全体としてのパフォーマンスを最大化できると感じています。
特に重要なのは、「自分がどこにフォーカスすべきか」を明確にすること。そして、それを実現するための体制や役割分担をしっかりと設計することです。
仕事は決して一人で完結するものではありません。
それぞれの強みや得意分野を活かしながら、役割を明確にし、全体を俯瞰して調和を図ることで、最終的により大きな成果を生み出すことができます。
この考え方を実践するようになってからは、仕事の質もスピードも向上し、チームとしての一体感や信頼感もより強くなったと実感しています。
ーー土井さんにとって、「仕事」とはどのような存在でしょうか?これまでの経験を通じて感じている価値や意味について、ぜひお聞かせください。
私にとって、仕事とは「ライフワーク」そのものです。
単に生活のための手段ではなく、自分の生き方や価値観、そして人生そのものを反映するものだと捉えています。
仕事に真剣に向き合えば向き合うほど、自分がどんな人間なのか、本質的な部分が浮き彫りになってくる。だからこそ、私は「その人の仕事を見れば、その人がどんな人間かがわかる」と考えています。
仕事は、自己実現の場であり、他者への価値提供の場でもあります。その両方を追求することで、人生はより豊かで充実したものになる。そう信じて、私はこれからも仕事に向き合っていきたいと考えています。
ーー「仕事を見れば、その人がどんな人間かわかる」とおっしゃっていましたが、その言葉にはどのような想いが込められているのでしょうか?詳しくお聞かせください。
仕事には、その人の考え方や姿勢、価値観が如実に表れます。
どんな仕事を選ぶのか、どのように取り組むのか、どんな成果を出すのか。それらすべてが、その人自身を映し出す“鏡”のような存在だと私は捉えています。
私は、「どの仕事を選ぶか」以上に、「仕事を通じてどのような人生を実現するのか」が重要だと考えています。
仕事は人生の大半の時間を占めるものであり、単なる手段ではなく、自分自身の成長につながり、誰かの役に立ち、社会に貢献できるものであるべきです。
そしてその結果として、自分自身が充実感や豊かさを実感できる。そんな循環が生まれる仕事の在り方を大切にしたいと思っています。
ーー今のお話は、まさにCareer Artが掲げるミッションとも深く結びついていると感じました。土井さんご自身は、どのような想いでそのミッションに向き合っていらっしゃるのでしょうか?
そうですね。Career Artのミッションは、「仕事を通じて多くの人が『自分らしい人生』を築けるようにサポートすること」です。これはまさに、私自身の人生観や仕事観とも繋がっています。
仕事は、単に生活のために“こなす”ものではなく、自分自身を磨き、成長させるための大切なプロセスです。そして、その仕事を通じて、どれだけの価値を社会に生み出せるか、どれだけ他者の役に立てるか。それこそが、私にとっての「仕事の本質」だと考えています。
私自身も、仕事を通じて誰かの人生に良い影響を与えられるような存在でありたい。そうあり続けるために、日々の仕事に真摯に向き合い、自らの在り方を問い続けています。