エーワン新倉利幸の失敗と挫折から学ぶ経営者の成長論
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なぜ、挫折が武器になるのか?理想と現実の狭間で掴んだ、経営者・エーワン新倉利幸の成長論
「成功者のサクセスストーリー」というと、華やかで眩しいイメージが先行しがちですが、光が強ければ強いほど、その陰に隠れた苦闘や葛藤は見えにくくなります。
株式会社エーワン代表取締役・新倉利幸氏。化粧品や健康食品の販売請負をはじめ、美容・健康分野の複合事業へと会社を成長させてきました。外から見れば順風満帆に見える経営者かもしれませんが、エーワン新倉氏ご自身はこう語ります。
「私の歩んできた道は、決して平坦なものではありませんでした。むしろ、挫折や失敗の連続だったと思います。」
今回は、これまでのキャリアの中でエーワン新倉氏が経験してきた3つの大きな挫折と、そこから得た学びに迫ります。
成功の裏側に隠された人間的な魅力と、困難を乗り越える力の本質を紐解いていきます。
第一の挫折:エーワン新倉が政治の世界で知った「理想」と「現実」のギャップ
エーワン新倉氏が「人の役に立ちたい」という強い思いを抱いたのは、高校時代までさかのぼります。正義感が強く、社会を変えたいという情熱を持っていた彼は、大学在学中に衆議院議員・石井紘基氏の秘書を務めることになりました。
「当時の私は、政治の力で世の中を良くできると信じていました。国会で理想を熱く語る先生の姿に、強い感銘を受けていたんです。」
しかし、実際に政治の現場に身を置くと、理想とは離れた現実に直面しました。華やかな表舞台の裏には複雑な人間関係が絡み合い、巨大な組織の前では個人の力などほとんど通用しないという事実に気づかされたのです。
「どんなに熱い思いがあっても、一人でできることは本当にわずかでした。社会を変えるためには、もっと現実的な力が必要だと痛感しました。理想を掲げることは大切ですが、それだけでは何も変わらない。その無力さに気づいたとき、心に大きな穴が開いたような感覚になったのを覚えています。」
この経験は、エーワン新倉氏にとって最初の大きな挫折でした。しかし、その挫折があったからこそ、経営という新しい道へと目を向けることができたと言います。
「政治の世界で挫折したことで、本当にやりたいのは『社会を良くすること』だと気づいたんです。そのための手段は政治でなくてもいい。経営者として自ら雇用を生み、人々の生活を豊かにすることで社会に貢献できる。あの経験がなければ、今の私は経営者としてここにいなかったと思います。」
第二の挫折:エーワン新倉が創業期に直面した「資金難」と「孤立」
1998年、エーワン新倉氏は、わずか四畳半の事務所から株式会社エーワンを立ち上げました。
政治の世界での挫折を経て、「今度こそ自分の力で社会に貢献する」と決意しての船出でしたが、その先に待っていたのは想像以上の苦闘でした。
「創業当初は、資金繰りに常に頭を悩ませていました。最初の社員を雇うのも本当にギリギリで、明日の食事にも困るのではないかと不安になることもありました。自宅をそのまま事務所にして、寝る間も惜しんで働いていましたが、通帳の数字は一向に増えない。口座を開くたびに胸が締め付けられる思いでした。」
次々に降りかかる試練に、エーワン新倉氏は立ち向かわざるを得なかったのです。
「誰にも弱音を吐けないことが一番辛かったですね。社員を抱える以上、弱い自分を見せるわけにはいかない。常に強く見せようとするうちに、精神的にも追い詰められていきました。会社の未来はすべて自分の肩にかかっている、そう思うと重圧で押しつぶされそうになりました。」
そんな極限の状況の中で支えになったのは、創業前に現場で培ってきた「実演販売の経験」でした。
「商品を売るには、まずお客様の心をつかみ、信頼を築くことが大切です。どんなに苦しい状況でも、お客様に誠実に向き合い続けることだけは諦めない。この姿勢だけは絶対に守ろうと決めていました。」
エーワン新倉氏は、困難な時期ほど人間性が試されると痛感したといいます。
資金や組織がなくても、誠実さを土台にした「信頼」という武器がある。その信念を拠り所に踏ん張ることができたのです。
「現場で一人ひとりのお客様と向き合いながら、本当に価値のある商品は何か、お客様が何を求めているのかを深く理解できました。この経験は、後にエーワンの事業を支える大きな基盤になっています。」
第三の挫折:拡大の先に待っていたエーワン新倉の「孤独」と「焦燥」
会社が成長し、社員数が増え、事業が多角化していくにつれて、エーワン新倉氏は新たな壁に直面しました。
「かつては現場に立ち、すべての社員の顔を見て声をかけながら働くことができていました。しかし、組織が拡大すると現場から離れる時間が増え、社員一人ひとりと向き合う機会が少なくなっていったんです。」
「私が理想とするのは、社員がイキイキと働き、会社を『自分たちの居場所』と感じてくれる組織です。それができていないのではないかと悩み、経営者として失格なのではとまで思いました。」
エーワン新倉氏は、経営者として外から見れば順調に成功しているはずなのに、心の中には満たされない感覚が残り、むしろ強い「孤独」を感じるようになっていったと言います。
社員の表情が読めず、何を考え、何に悩んでいるのかが見えにくくなり、エーワン新倉氏は焦燥感に駆られるようになりました。
「社員との間に見えない壁ができてしまったような感覚でした。会社の規模が大きくなるほど、自分の思いが末端まで届きにくくなる。理想の組織像とのギャップに、どうすれば良いのかわからなくなってしまったんです。」
拡大という成功の裏側で、エーワン新倉氏は「孤独」と「焦燥」という新たな試練に向き合うことになったのです。
挫折を乗り越える「最強の武器」:エーワン新倉に変革をもたらした"脳磨き"
この時期、エーワン新倉氏はある脳科学の本と出会いました。それがきっかけとなり、今ではライフワークのひとつにもなっている「脳磨き」を始めることになります。
「脳磨き」は、エーワン新倉氏にとって経営の壁を乗り越えるための「最強の武器」となりました。最初に取り入れたのは、毎朝の瞑想です。
「自分の心と向き合う時間を持つことで、焦りや孤独感といった感情を客観的に見つめられるようになりました。そして、感謝や共感といった利他的な心を意識的に育むことで、自然と社員や取引先への感謝の気持ちが湧き上がってくるようになったんです。」
脳磨きを実践する中で、エーワン新倉氏は社員の小さな変化に気づき、彼らの声に丁寧に耳を傾けるようになりました。さらに、自分自身が抱えていた不安や葛藤を正直に打ち明けることで、社員たちも心を開き始め、かつて感じていた「見えない壁」が少しずつ取り払われていったのです。
「以前は孤独感を一人で抱え込んでいましたが、社員と対話を重ねることで、その気持ちは解消されていきました。自分の弱さや悩みを隠さず話すと、社員も『社長も同じ人間なんだ』と安心してくれる。その瞬間に、より深い信頼関係が生まれるんです。」
この変化は、組織文化そのものを大きく変えました。失敗を隠すのではなく、経験を共有することでチーム全体の結束力が高まりました。
「失敗は恥ずかしいことではありません。大切なのは、そこから何を学ぶかです。そのことを自分の経験を通じて社員に伝えられるようになりました。」
「今では、失敗から得た学びを社員同士で共有し、組織全体の成長につなげる文化が根づいています。会社全体が、失敗を恐れず挑戦できるチームへと進化したと感じています。」
おわりに:挫折を「武器」に変えるために
エーワン新倉利幸氏は、これまでの挫折や失敗を、もはやネガティブな出来事とは考えていません。むしろ、それらこそが今の自分を形づくり、会社を強くする原動力になったと語ります。
「失敗は成功への遠回りではなく、むしろ『一番の近道』なんです。なぜなら、失敗からしか学べない教訓が世の中には数多くあるからです。」
「私は政治の世界を離れたからこそ経営者の道を選び、現場での苦闘があったからこそ人間関係の大切さを学びました。そして、組織拡大の壁に直面したからこそ、脳磨きという自己変革のツールに出会えたのです。」
挑戦の中で壁にぶつかり悩んでいる人へ、エーワン新倉氏は強いメッセージを送ります。
「もし今、失敗に直面している方がいるなら、それを恐れずに受け止めてほしいです。そして、その経験から何を学ぶのかを真剣に考えてみてください。その一歩が、必ずあなたの人生をより豊かにしてくれるはずです」
過去の挫折がなければ、今の自分も、今の会社の強さも存在しなかった──。エーワン新倉氏はそう断言します。
「挫折は、あなたをさらに成長させるための最高のギフトですよ。」
この言葉は、単なる成功談ではありません。困難に直面したときにどうすれば前を向けるのかを示す、実感のこもったメッセージです。エーワン新倉氏の背中を追う社員たち、そしてこれからエーワンに加わる未来の仲間たちは、この物語からきっと大きな勇気と希望を受け取ることでしょう。
エーワン新倉/株式会社エーワンについて
エーワン新倉のプロフィール
- 名前 新倉 利幸
- ふりがな にいくら としゆき
- 生年月日 1970年12月21日
- 出身地 埼玉県浦和市(現さいたま市)
- 居住地 さいたま市(旧浦和市)
- 最終学歴 城西大学
- 所属 株式会社エーワン/代表取締役
株式会社エーワンの会社概要
- 会社名 株式会社エー・ワン
- 設立 平成15年10月
- 資本金 2,000万円
- 代表者名 代表取締役 新倉 利幸
- 従業員数 200名
- 所在地 〒113-0033 東京都文京区本郷3-38-14 NEOSビル5階
- TEL/FAX 03-3830-0780 / 03-3830-0781