前回、前々回に引き続き、 スタジオジブリのプロデューサー鈴木さんを師事した石井朋彦さんが書かれた 『自分を捨てる仕事術』をご紹介します。
自分を捨てることで人が見えてくる
第三章では、人のトラブルを「どう解決するか」について書かれています。
皆さんは周りの人から解決策を求められたらどうしますか?
すぐに解決策を提案しますか?
じっくりと問題解決の策を一緒に考えますか?
様々な対応が考えられるかと思います。
この本では例として以下の解決方法が挙げられていました。
- 焦って解決せずにまずは聞く
- 相手の話を大きな紙に書く
- 解決策を相手に言わせる
いかがでしょうか?
皆さんが思いついた解決策に当てはまるものはあったでしょうか?
鈴木敏夫さんは次のように仰ったようです。
「人はさ、多くの場合、問題を解決したいって思っていないんだよ。解決しちゃうとさ、その人にも責任が生まれるでしょ。自分が動かなきゃならない。だから何も解決せずに、聞いてくれる人が大事なんだよ。宮さんとかおれとか石井とかさ、すぐに解決しちゃうじゃん。解決されたら困るの!」
僕はよく「相談にのってほしい」と言われることあります。
相談受ける場合は、もちろん相談内容を繊細に聞きますし、相手に寄り添って解決策を提示することもあります。
ですが、必ずしも解決策がほしいわけではない場合もあります。
鈴木さんの言葉のように、「解決方法を知りたい」のではなく、「話を聞いてほしい」と思う方がいることは僕の経験からも実感する話でした。
相手の求めていることを理解する
人の相談事のほとんどはプライベートなことか人間関係のトラブルが多いです。
先述したように僕は相談にのることが多いので、相談を受けるたびに問題を解決することより、相手の話を聞いて相手が何を求めているか考えています。
その求めていることが、「解決策」である場合もあれば、ただ「話を聞いてほしいだけ」の場合もあります。
大事なのは自分の意見を伝えるのではなく、聞くに徹し理解に努めることだと思います。
まとめ
経営をしていく上で、人との関わりは切っても切り離せないほど重要です。
どんな業界においても輝かしい成果を作られている方は、人をだ次氏にされている方が多いです。
より仕事やプライベートの関わりを円満に豊かなものにする上で、この本はとても有意義な情報や解決策が書かれています。
この本を読んでから、さらに人との接し方や仕事の進め方を繊細にすべきだなと考えさせてくれる本でした。
とてもおすすめですので、皆さんもぜひ1度お読みになられてはいかがでしょうか。
それでは今回はこの辺で。
住谷知厚(すみたにともひろ)
<参考>
◆自分を捨てる仕事術 鈴木敏夫が教えた「真似」と「整理整頓」のメソッド