AI導入やDXの話になると、「こうあるべき」の設計図で止まりやすい。
でも現場が欲しいのは、評論ではなく、今日の業務が少し楽になる小さな仕組みです。
最近の仕事でも、その前提で2つ作りました。
1. 入札サイトの「閲覧補助」(読み取り専用)
入札情報サイトで、案件を1件ずつ開き、参加ランク・地域・実績要件を目視確認する作業がありました。
ここでやりがちなのは、クリックや応募まで自動化すること。
でも入札は金銭と契約が絡むので、誤操作のリスクが大きい。
なので設計の中心を逆にしました。
- サイト側の入札・応募ボタンには、絶対に触れない
- すでに画面に出ている情報だけを読む
- 判定基準はコードに埋めず、後から変えられる設定にする
- 既存の業務フローを壊さない
結果としてできたのは、「代わりに応募するロボット」ではなく、確認を速くする相棒です。
評論家の提案ではなく、運用前提の実装です。
2. 障害者雇用の横断検索「とびら」
福祉の現場では、障害者雇用の求人を複数サイトで条件を揃えながら探す負担がありました。
そこで、探すためのプロンプト、複数AIへの一括比較、横断検索の試作(Web/ローカル)まで進めました。
ただ、ここでも「動くもの」だけで終わりませんでした。
- 職員が自分で確認するための使い方
- 利用者向けに広く案内する場合の使い方
この2つは、見た目が似ていてもルールが違います。
なので、職業紹介や募集情報提供まわりで確認すべき点を整理し、公開範囲に応じた注意点まで文書化しました。
AIや自動化は、効率化のために使う。
でも、どこまで自動化するか、どこで人の判断を残すかは、人が設計する。
構想を語るだけでなく、小さな実装と、運用の前提まで一緒に作る。
これからも、そのスタンスで仕事をしていきたいです。