映像制作とSNS運用代行の会社をやっています。これまでに制作してきた動画の再生数は、累計で1億回を超えました。
その一方で、ここ最近いただく相談の中身が少し変わってきました。「代わりに運用してください」ではなく、「自分たちで回せるようにしたいので、やり方を教えてください」という依頼が増えています。
教える側で入った仕事
警視庁の公式Instagramでは、運用の指導を担当しました。
地上波キー局の人気バラエティ番組では、内製化の支援として入りました。番組のXは月285万インプレッションから1,000万インプレッションに、Instagramは月8万インプレッションから670万インプレッションになり、番組の見逃し配信への流入も増えました。数字を作ったのは、最終的には番組の中にいる方々です。
代行で全部を巻き取ったほうが、会社としては売上が読めます。それでも教える側で入る仕事を受けているのは、そのほうが結果が出る案件が確実にあるからです。
外から運用すると、どうしても遅れるものがある
SNSで効くのは、たいてい「いま中で起きていること」です。収録の合間の一瞬、店に入った新しいメニュー、現場でしか撮れない表情。こういうものは、外部の運用会社が毎週の定例で受け取りに行くと、どうしても1週間遅れます。1週間遅れた素材は、多くの場合もう旬ではありません。
素材への距離が近い組織ほど、内製化したときの伸び方が大きい。逆に、素材が定期的にしか発生しない業種や、社内に手を動かせる人がいない場合は、代行で回したほうが確実です。相談を受けたときは、まずどちらの型なのかを見るようにしています。
教えてみて分かったこと
やり方を渡す仕事を続けて分かったのは、必要なのは型よりも「捨てる基準」だということでした。
投稿の作り方や構成の型は、いまはいくらでも調べられます。それでも社内で回らなくなるのは、作った後に「これは出す・これは出さない」を決められる人がいないからです。判断が止まると投稿が止まり、投稿が止まると数字が読めなくなり、結局また外に出す、という往復になります。
なので、指導で入るときは作り方の前に、何を良しとして何を捨てるのかを、その組織の言葉で決めきるところから始めます。ここさえ決まっていれば、多少粗くても本数が出続けます。SNSは本数が出ているうちは必ず学習が進むので、そのほうが速い。
いまやっていること
弊社は企画から出演・撮影・編集・運用まで社内で一貫して手がけていて、代表である僕自身も現役のスーツアクター/アクション俳優として現場に立っています。作る側にも出る側にもいるので、「これは中の人がやったほうがいい」「ここは外に出したほうがいい」の線を、わりと具体的に引けるほうだと思っています。
社内でSNSや動画を立ち上げようとしていて、代行と内製のどちらで進めるか決めかねている方がいたら、その判断の部分だけでもお話しできます。気軽に声をかけてください。