判断者不在のグループLINEで起きること
「打ち合わせしましょう!みなさんのご都合を教えてください。」
グループLINEで、こんな投稿を見かけることがあります。
すると、
「私は○日なら大丈夫です。」
「午後なら参加できます。」
「その日は予定があります。」
と、次々に返信が届きます。
ところが、その後、話が進まなくなることがあります。
返信はたくさんあるのに、日程が決まらない。
そんな経験はないでしょうか。
私は、この状態はコミュニケーション不足ではなく、判断する人が決まっていない構造が原因だと考えています。
それぞれは役割を果たしています
返信をしている人は、自分の予定を伝えています。
参加できる日を回答する。
都合を共有する。
ここまでは、それぞれが自分の役割を果たしています。
しかし、その先の
「では、この日で進めます。」
という判断をする人がいません。
参加者は、
「発案者が取りまとめるだろう。」
と思っています。
一方で、発案者は、
「みんなの意見がそろってから決めよう。」
と考えているかもしれません。
すると、全員が返信しているのに、誰も前へ進める人がいない状態になります。
動きやすい人に仕事が集まります
そんなとき、自然と動き始める人がいます。
返信を整理する人。
候補日をまとめる人。
みんなへ確認を取り直す人。
日程を確定する人。
最初は善意です。
「早く決めた方がいいから。」
「このままだと進まないから。」
そんな気持ちで動きます。
しかし、それが何度も続くと、
「今回もお願い。」
「いつもの人がまとめてくれるよね。」
という空気が生まれます。
役割ではなく、人に仕事が集まり始めるのです。
私は、これも属人化の一つだと考えています。
属人化は、大きな仕事だけではありません
属人化というと、
社長しか契約できない。
経理担当しか請求書を出せない。
そんな大きな業務をイメージする方も多いと思います。
しかし実際には、
日程調整。
会議の取りまとめ。
議事録の共有。
リマインド。
こうした小さな仕事でも属人化は起こります。
「気付いた人がやる。」
「動ける人がやる。」
「いつもの人がやる。」
これが当たり前になると、その人が休んだだけで仕事が止まってしまいます。
判断する人も、役割です
発案する人。
参加する人。
意見を出す人。
そして、判断する人。
どれも組織には必要な役割です。
しかし、この役割が曖昧なままでは、
誰も判断できずに止まる。
あるいは、いつも同じ人が判断する。
そんな状態が生まれます。
だから私は、
仕事を設計するときは、
「誰が担当するのか。」
だけではなく、
「誰が判断するのか。」
まで決めておくことが大切だと思っています。
グループLINEは組織の縮図です
私は、グループLINEは組織の縮図だと思っています。
返信の仕方。
質問の投げ方。
取りまとめ方。
判断の流れ。
そこには、その組織の運用がそのまま表れます。
グループLINEで仕事が止まる組織は、現場でも同じことが起きているかもしれません。
逆に、
「誰が取りまとめるのか。」
「誰が判断するのか。」
が決まっている組織は、LINEのやり取りもとてもシンプルです。
私が構造を見る理由
私は、グループLINEの返信が多いことを問題だと思っているわけではありません。
大切なのは、返信の数ではなく、仕事が前へ進むことです。
そのためには、
発案する人。
意見を出す人。
判断する人。
取りまとめる人。
それぞれの役割を明確にしておくことが欠かせません。
私は、人ではなく構造を見ること。
そして、「誰かがやるだろう」ではなく、「誰がやるか」が自然と分かる仕組みを設計すること。
それが、担当者が変わっても仕事が止まらない組織づくりにつながると考えています。