「お米は、生きている。」その当たり前の真実に、もう一度光を当てたい。
今の日本で、私たちは毎日当たり前のようにお米を食べています。しかし、そのほとんどは「育てやすさ」や「収穫量」といった、人間の都合(効率)で選別された品種です。
一方で、100年以上前からその土地で種を繋ぎ、人知れず消えゆこうとしている「在来種」のお米たちがいます。育てるのに手間がかかり、機械での収穫も難しい。でも、一口食べれば、そこには現代の品種にはない、力強く、滋味深い「命の味」が宿っています。
私は、その圧倒的な生命力に魅了されました。
効率という名の波に、飲み込ませないために。
心米が12種類以上もの希少な在来種を揃え、店主自らが1年分を確保するために奔走するのは、単なる「こだわり」ではありません。
「誰も買わなければ、その種は途絶えてしまう」
生産量が少なく、流通にも乗らないこれらのお米を買い支えることは、日本の食の歴史、ひいては「命の系譜」を守ることに他ならないと考えています。新米の時期に膨大な量のお米を確保し、自ら保管・管理する。この大変な作業は、生産者さんと、何世代も繋がれてきたお米への、私たちなりの誠実な向き合い方なのです。
流行を追わない。本質を炊く。
南青山という流行の移り変わりが激しい街だからこそ、私たちは「変わらない価値」にこだわります。
一般受けするマニアックな店と言われるかもしれません。しかし、一過性のブームではなく、食材が持つ「本質」を見極め、それを丁寧に土鍋で炊き上げる。その一膳を通じて、お客様に「本当の豊かさとは何か」を問い直していただきたい。
私たちが求めているのは、単なるスタッフではありません。この「命のリレー」の重みを知り、共に「本物」を守り抜く意志を持った、同志としての仲間です。