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【イベントレポート】 小国高校の探究の軌跡をたどるオンラインイベントを開催しました!

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オンラインイベント「高校生が地域を動かした5か月間〜強みを弱みに変え、最優秀賞に至るまでの探究の軌跡~」を開催しました!

今回ゲストとして登壇してくれたのは、熊本県立小国高等学校の生徒の皆さん。
BYDが運営する「ふるさとイノベーションプログラム」に参加し、関西サミットで最優秀賞を受賞したチームです。

当日は、小国高校の皆さんが5か月間どのように地域と向き合い、どんな壁を乗り越え、どのようにアイデアを形にしていったのかを、インタビュー形式でじっくり伺いました。

■「ふるさとを全国に知ってもらいたい」から始まった挑戦
小国高校の皆さんが注目したのは、熊本県の北部にある小国町・南小国町の魅力です。

豊かな自然や温泉、地域に根づいた文化がある一方で、まだまだ全国的な知名度には課題がある。
そんな地域の現状に対して、生徒たちは「ふるさとをもっと知ってもらいたい」という思いを持ち、活動をスタートしました。

プログラムに参加した理由について、生徒からは次のような声がありました。

・「地域」ではなく「ふるさと」という言葉に惹かれた
・自分たちのような田舎の小さな学校だからこそ、生かせる良さがあると思った

という話もありました。

最初から賞を取ることが目的だったわけではありません。
「町の知名度を上げたい」「地域のために動きたい」という、まっすぐな思いが原動力になっていました。

■杖立温泉の蒸気から生まれた「杖立すわん蒸し」
小国高校の皆さんが取り組んだ活動の一つが、杖立温泉の天然の蒸気を活用した茶碗蒸しづくりです。

杖立には、地域に根づいた「蒸し場」があります。
その天然の蒸気を使い、さらに熊本県天草の牛深高校との交流をきっかけに、海の食材と山の食材を掛け合わせたオリジナルレシピづくりに挑戦しました。

そこで生まれたのが、「杖立すわん蒸し」です。

一般的に茶碗蒸しにできてしまう「す」は、失敗と捉えられることが多いもの。
しかし生徒たちは、何度も試作を重ねる中で、その「す」をあえて魅力に変えられないかと考えました。

表面は少しぼこぼこ。
でも中はとろっとしていて、だしのうまみがじゅわっと広がる。

失敗に見えるものを、地域ならではの個性として捉え直す。
この発想こそが、小国高校の探究の大きな魅力でした。

■自然を相手にする難しさと、地域の大人たちの支え
天然の蒸気を使うからこそ、茶碗蒸しづくりは簡単ではありませんでした。

天気や気温によって蒸気の強さが変わるため、同じように作っても仕上がりが変わってしまう。
蒸し時間を秒単位で調整したり、味のバランスを見直したり、何度も試行錯誤を重ねたそうです。

最初はインターネットで調べた方法でだしを取っていたものの、試食会では「味が薄い」という声もありました。
そこから、メンターの紹介を通じて専門家の方からアドバイスを受け、だしの取り方や茶碗蒸しのコツを学び直したというエピソードも語られました。

また、地域の旅館の方々や地元事業者の皆さんも、生徒たちの挑戦を力強く支えてくださいました。

「商品化は簡単ではない」といった現実的な意見も受け止めながら、
生徒たちは「では、どうすれば形にできるか」を考え続けました。

この姿からは、探究学習が単なるアイデア発表ではなく、地域の人と関わりながら現実の中で学びを深めていくものだということが伝わってきました。

■最優秀賞の理由は「最後まで自分たちらしさを貫いたこと」
関西サミットで最優秀賞を受賞した理由について、生徒たちは
「最後まで自分たちらしさ、泥臭さを貫き通したこと」
と話してくれました。

メンバーそれぞれの個性や強みは違っていても、
「地域のためにやりたい」という熱量は同じ。

役割を細かく決めなくても、自然と誰かが動く。
「私がやるよ」と声をかけ合いながら、チームとして前に進んでいく。

そんな関係性も、小国高校チームの大きな強みでした。

そして、その挑戦を支えたのが専任メンターの存在です。
生徒たちからは、メンターについて
「お父さんと先生を足したような存在」
という表現もありました。

答えを与えるのではなく、生徒たちのやりたいことを尊重しながら、必要な場面で背中を押す。
その伴走があったからこそ、生徒たちは安心して挑戦を続けることができたのだと感じました。

探究を通して生まれた、生徒たちの成長
イベント後半では、5か月間の挑戦を通して生まれた変化についても伺いました。

生徒たちは、活動を通じて多くの人と関わり、自分たちの取り組みを知らない人に向けて説明する機会を重ねてきました。

その中で、
「どうすれば分かりやすく伝わるか」
「どんな言葉を選べば、自分たちの思いが届くか」
を考えるようになったそうです。

また、活動を通して一人ひとりのトーク力が上がったことや、行動することへの自信がついたことも語られました。

生徒の言葉の中で特に印象的だったのは、
「田舎の高校生でもできることがあるんだ、という刺激を与えられたらいい」
という思いです。

自分たちの地域を知り、地域の人と関わり、自分たちの言葉で発信する。
その経験が、生徒たちの視野を大きく広げていました。

■これからも続く、小国高校の挑戦
小国高校の皆さんは、今回の活動を一度きりで終わらせるのではなく、今後もさらに発展させていきたいと話してくれました。

特に「杖立すわん蒸し」は、今後、杖立で開催される“蒸す”ことをテーマにしたイベントで提供することも構想しているそうです。

地域の魅力を、地域の食材と、地域ならではの体験で届ける。
そこには、高校生だからこそ生み出せる新しい地域の見せ方があります。

小国高校の皆さんの挑戦は、
「環境がないからできない」
という思い込みを超えて、
「今あるものをどう生かすか」
を考える大切さを教えてくれました。

探究の本質が詰まった1時間
今回のイベントは、単なる受賞報告ではありませんでした。

うまくいかなかったこと。
思い通りに進まなかったこと。
地域の人と関わる中で気づいたこと。
それでも諦めず、何度も考え直してきたこと。

そのすべてが、小国高校の皆さんの言葉から伝わってきました。

失敗を強みに変える。
地域の課題を自分ごととして捉える。
周りの大人の力を借りながら、自分たちで行動する。

まさに、探究学習の本質が詰まった時間でした。

ご参加いただいた皆さま、そして貴重なお話を聞かせてくださった熊本県立小国高等学校の皆さん、本当にありがとうございました。

BYDはこれからも、学校・地域・企業をつなぎながら、生徒が夢中になって社会と関わる学びの機会をつくっていきます。