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なぜ僕が勤務医のをやめてスタートアップに飛び込んだのか


初めまして。
株式会社UMed(ユーメッド)共同創業者の牧賢郎です。

僕はもともと総合病院で働く救急医でした。

やりがいもあって収入も安定している医師が、なぜ未経験のスタートアップの世界へ?

今回、初回の資金調達を公表するタイミングで、創業に至った経緯や思いを書き残しておきたく、Noteに挑戦しようと思います。

特に自己紹介も含め「なぜ医師である自分が起業をするのか」「なぜ勤務医をやめて創業することにしたのか」をなどについて書いていければと思います。

少し長くなりますが、最後まで見ていただけたら嬉しいです。

目次

  1. なぜ医師である僕が起業するのか
  2. そもそもなぜ医師になったのか
  3. 研修医期間に痛感した医療の課題
  4. 共同創業者との出会い
  5. UMedが目指す世界
  6. 最後に

なぜ医師である僕が起業するのか

それは医療界が特殊で外からは見えづらい世界だからです。

病院の中で何が行われているのか、医療従事者が何を考え、どういう生活を送っているのか、

普通に生活をしているとこれらは全く想像がつかない人が多いのではないでしょうか?

医療現場には多くの課題があります。

これらの課題を現場で拾い上げて、医療界の内外のバランスをとりながらスピード感を持って大きな変化をもたらすには、医療従事者である自分が起業する必要があるのです。

そもそもなぜ医師になったのか

これは医師である祖父の影響が大きかったです。

物心ついた時には医師を目指していましたし、さらに家族の病気や父の突然の他界なども重なり、中学生の頃には医師になることを決意していました。

「今は救えない人を救うような新治療や新しい術式を考え出し、世界を変えるんだ。」なんて夢を描いていました。

負けず嫌いの性格の助けもあって、念願の東京大学医学部に受かり、2016年に国家試験に合格します。

研修医期間に痛感した医療の課題

医師になるには、6年間医学部に通って医師免許をとった後に「初期研修」という色々な科を回って幅広く経験を積む期間が必要です。これが2年間で、いわゆる「研修医」と呼ばれる期間です。

できる仕事は多くないですが、各専門科でどのような医療が展開されているのかを知ることができ、将来の専門科を決める一助となります。

この期間に、僕の興味は医師として専門性を極めるのではなく医療の提供体制だったり、システムだったりといったところに向き始めました。

今の時代に求められているのはより高度な医療ではなく、医療を展開する仕組み作りの改善なのではないか?

そう思ったからです。

というのも、病院内で行われている業務の全てが必ずしも医師や看護師などの専門職がやらなければいけない仕事ではないことを痛感したからです。人間が行わなくてもいいこともたくさんあるかもしれません。

また医療従事者は昼夜を問わず身を粉にして働き、業務以外の時間で勉強や研究を行っており、自己犠牲の上に医療が成り立っているような側面も感じました。

実際にピーク時は月に10回以上当直(夕方〜翌お昼までの夜通し勤務)をこなし、さらにお昼以降も病院にいるといったことが多発していましたし、スタッフが少ない時には緊急登院もよくありました。


東京の病院に勤務している僕でさえ、医療のIT化地域と病院との連携に関してもまだまだ課題がたくさんあると感じていました。

この研修医のころから「医師として専門性を高めていくのが正解なのか、どうやったら医療体制を短期間で劇的に変えることができるのだろう」と思い、医師以外のキャリアパスも考え始めました。

しかし医療者の目線でしっかりと課題感を持って発言していくために、医療界の全体像が掴めるまでは医師として働くことを決めます。

専門科としては各専門科との連携、地域との連携が非常に大切になってくる救急科を選択しました。

また研修医を卒業し救急医として働く中で、医療ひいては社会の課題をより強く現場で感じるようになりました。

救急外来に運ばれてくる方の多くは、病院にいく前での治療がうまくいっていなかったり、本人の知識が足りなかったり、医療にアクセスできていなかったり、といろいろな社会課題の結果として生じていることが多いからです。

実際にこうして現場で働くことで、日々感じる漠然とした課題感と、誰かが変えてくれるのを待ちながら現場で働くことへの違和感を感じ、より一層社会を変えるための"起業"を強く意識するようになりました。

共同創業者との出会い


そんな漠然とした課題を抱える中で、友人を通して共同創業者の2人と出会います。

2人はコンサルタントとエンジニアで僕とは全く違った業界の出身です。

彼らは僕にはないものをたくさん持っていて、バックグランドは違えど、医療の抱えている問題を解決したいという同じ方向を向いていたこともあり、この2人となら本当に世界を変えられる!と思い熱くなったのを今でも覚えています。

出会った頃はそれぞれ仕事を抱えながらディスカッションや仮説検証を繰り返し、3人のなかで僕たちが取り組むべき課題がしっかりと定まった2021年に資金調達、本格始動となりました。株式会社UMedのスタートです。

UMedが目指す世界

私たちは"ユーザー目線の医療を実現する"ということをビジョンに掲げています。

現実の医療提供体制は必ずしも患者目線にはなってない部分が多く存在し、課題もたくさんあります。

この課題は患者だけでなく、その家族や属する地域、または医療の提供者とも密接に関わってくる課題です。

パズルのようなこの難しい課題を、在宅医療に着目することで解決していくことができると考え、私たちは今この課題に取り込んでいます。

患者が迷うことなくシームレスに最適な医療を享受でき、また適切な医療資源の活用によって医療従事者も無理することなく専門性を生かせる。

そんな世界をシステム作り、仕組み作りをもって実現します。

最後に

医師や医療従事者がスタートアップの世界にとびこむことはまだ頻度の高いことではないかもしれないです。

毎日、将来の理想の世界を想像し、ワクワクしながら、いい仲間達と仕事ができるスタートアップは、病院とは違った楽しみがあります。

僕たちは一緒に協力してくれる医療従事者の方も探しています。

医療界の課題を自分たちで変えていきましょう!

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