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ベンチャーに転職したはずなのに上場企業の取締役になっていた話

広報担当の今田です。今回は、現在TRYFUNDSでビジネス・アドバイザリ―ユニットのマネージャー、またTRYFUNDSの出資先である上場企業にて取締役COOを務める渡邊のインタビュー記事を掲載いたします。

三菱UFJ信託銀行、イギリスでの経営学修士(MBA)取得、EYトランザクション・アドバイザリー・サービスでのコンサルティング業務、というキャリアを経てきた渡邊ですが、

TRYFUNDSに転職したのはなぜか?
ベンチャー企業にいながら上場企業の取締役を務めることとなったのはなぜか?
現在の業務のやりがいは?

という内容についてインタビューしましたので、是非ご覧ください!

―自己紹介

初めまして、渡邊と申します。私は、新卒で三菱UFJ信託銀行に入行し、イギリスに渡り経営学修士(MBA)を取得、帰国後はEYトランザクション・アドバイザリー・サービスでコンサルティング業務従事し、その後TRYFUNDSに入社しました。現在は、ビジネスアドバイザリ―ユニットのマネージャーを務めております。また、TRYFUNDSの出資先であるゼネラル・オイスター社にてChief Operating Officer (COO)として経営に携わっております。


―信託銀行時代

学生時代は会計を専攻しておりました。就職活動の際は経理・財務領域を視野に入れていましたが、トレーダーやアナリストなどのマーケットの仕事にも興味が湧き、新卒で三菱UFJ信託銀行に入社しました。そこでは6年間勤務し、最後に勤務した部署ではファンドマネージャーとして外国株式投資を行なっていました。

毎日刻一刻と変動する相場を分析する、巨額の資金を運用する、などといった機関投資家としての業務に最初はやりがいを覚えましたが、徐々に興味を失っていくことを感じました。機関投資家に求められることは会社に資金を拠出している国内外の年金や政府系ファンドの利益に貢献することであり、投資家と投資先の距離は遠く、投資先の企業を「調べる」ことはできても「良くする」ことは出来なかったからです。自分がそこで見ているビジネスを机上のものとしてしか感じることが出来ませんでした。

数年マーケット業務に携わる間に、実際にビジネスを動かしたい、経営・マネジメントに携わりたい、という思いが強くなりました。そして最終的には、マーケットの世界から身を引き、キャリアチェンジをしようと思い、三菱UFJ信託銀行を退職することを決意しました。


―MBA取得のためイギリスへ

マーケット業務従事者がビジネスの現場に転職することは、実はあまり多くなく、一度キャリアをリセットするために海外MBAの取得を考えました。ただ当時は語学力も無く、そのまま大学院に進学しても十分にプログラムの内容を吸収できないと思いました。そこで、大学からのオファーは頂いておりませんでしたが、英語のスキルを上げるためひとまずイギリスに渡りました。現地の語学学校に通いながら大学院受験をし、無事に大学院からのオファーをいただき、1年間でイギリスの経営学修士(MBA)を取得しました。欧州の1年間で修士号取得というスピードは良かったのですが、詰込みのカリキュラムに毎日必死でしたね(笑)。


―帰国後、EYへ

その後、海外で働くという選択肢もありましたが、留学時の経験から、日本の企業に関わりたい、日本企業の海外進出の支援をしたいという想いが強くありました。

留学中、自分が通っていたスクールや、交換留学先、提携先のヨーロッパのスクールには世界中から学生が集まっていたのですが、自分も含めて日本人学生のスピークアウトの出来なさや、日本・日本企業の世界におけるプレゼンスの低下を感じました。一方で、国民性というざっくりした概念ですので絶対にとは言いきれませんが、Punctualさや細部までこだわるプロジェクトマネジメント力等は日本人だからこそ出せるバリューであると感じました。そのような世界に通用する強みを持つ日本のビジネスパーソンや企業がもっと世界で活躍できる手助けをしたい、と考えるようになりました。

帰国後はコンサルティング会社であるEYトランザクション・アドバイザリー・サービスに就職しました。当時は日本企業の海外事業の立て直し等クロスボーダー案件も多く、また経営者に最も近い位置で寄り添いながら経営支援が出来るという事で、企業再生系のコンサルティング業務に携わっていました。

コンサルワークを体系的に学ぶために数年間はコンサル会社で経験を積みたいとは考えていたのですが、最終的にはビジネスを動かす主体者として一般事業会社で働きたいと思っておりました。そんな折に、TRYFUNDSから連絡をいただき、オフィスに話を伺いに行くことになりました。


TRYFUNDSへ入社した理由

―TRYFUNDSメンバーの魅力

TRYFUNDSのメンバーの魅力に惹かれたことが入社を決めた最大の理由かもしれません。中でも印象的だったのはCFO白髪でした。入社前に白髪と2~3回話す機会がありましたが、「これをやってほしい」というリクエストは一切なく、

「渡邊さんの成し遂げたいこと、目指すキャリアゴールはどう設定されているのですか?そのゴール達成に向けた業務の設計を一緒にしましょう。」

という言葉をもらいました。それまで、自分の成し遂げたいこと・やりたいことは漠然としたものだったのですが、白髪と何時間も話す中で解像度が上がっていき、頭の中が整理されていきました。

実は、CEO丹野とは入社前に10~15分話をしただけで入社を決めてしまいました(笑) 。そのわずかな時間だけでも丹野から様々なものを感じ取り、ぜひ一緒に働きたいと思ったことを鮮明に覚えています。


―「成し遂げたいこと」とTRYFUNDSの事業内容との接続性

TRYFUNDSは企業の「挑戦」を創造する事業を行っており、その中で海外進出という「挑戦」の支援を行なっています。このTRYFUNDSがやろうとしていることと自分がやりたいこととには接続性があるのではないかと感じたことも、入社のきっかけになりました。

前職では企業再生系コンサルティングに従事しており、経営難に陥っているクライアントのファイナンスの支援などをすることが多くありました。例えば、紙業など先行きが暗い産業の企業の再生にも携わっていたのですが、産業自体が縮小している外部環境の中、お金もリソースも無く、新規事業もできない状況でしたので、ビジョナリーな計画よりも、「生き延びましょう」というシナリオしか提示することが出来ず、歯痒く感じていました。

しかしTRYFUNDSでは「リソースが無いのなら持って来ればいい」という発想です。クライアントが本当に実現したいことや、会社が持っているコア・コンピタンスにフォーカスを当てプランを共に描き、「挑戦」となる事業を行える点がTRYFUNDSの魅力だと感じています。前職で自分が出来なかったことがこの会社では出来ると感じ、TRYFUNDSへの入社を決めました。


現在の仕事内容

ビジネスアドバイザリ―ユニットのマネージャーとして各メンバーが扱う案件を統括しています。

例えば、生活用品を扱う中堅企業の海外進出プロジェクトのプロジェクトリーダーを務めており、現地の市場調査からビジネスモデル構築まで進出戦略の策定を行っています。

また、ゼネラル・オイスターというTRYFUNDSの子会社がGPとして運営するファンドの投資先企業でChief Operating Officer (COO)として経営に携わっています。この企業は牡蠣の取り扱いを専門としており、私は牡蠣の養殖・加工・外販・店舗の運営など事業全般をマネジメントしております。

株式会社ゼネラル・オイスター「オイスターバー」
厳選した生牡蠣・牡蠣料理をご提供するオイスターバー。生牡蠣は「安心」してお召し上がり頂ける「安全」なものを、ご提供させて頂いております。
http://www.oysterbar.co.jp

ゼネラル・オイスターを支援することを決定付けたのは、ゼネラル・オイスターが目指す姿、掲げるビジョンに共感することが出来たからです。


(富山県入善町の海洋深層水かきセンターにて)

―「会社で働く人」を強くするために

ゼネラル・オイスターのCOOに就任して以来、「会社で働く人」について特に重点を置いてマネジメントしています。私は飲食や牡蠣のプロではありませんので、専門家の知識や経験に頼る場面も多くあります。一方で私はマネジメントのプロフェッショナルとして、経営の仕組み作りをすることや人材の面をメンテナンス・強化することに時間と労力を割いてきました。

まず一つ目に、ビジョンの再定義を行いました。創業者である吉田社長が目指す「ウイルスフリーの様な画期的な牡蠣を生み出す」ということで実現できる世界はどういったものか、目指す姿はどういったものか、という方向性を明確にし、更に周囲の経営層や従業員が同じ方向を向く必要があったからです。

具体的には、当時の経営層のメンバーに、千葉の山奥での2日間の経営合宿に参加してもらいました。メンバーを2チームに分け、チームごとに「ゼネラル・オイスターのボードメンバーとして、この会社を3~5年後どのような会社にするか?」という中期経営計画を作成のシミュレーションに取り組んでもらいました。そして一方のチームの提案に対してもう一方が「どうやってその経営計画を実現させるのか?実現させることが出来なかった時には経営責任をとる覚悟はあるのか?」等と徹底的にディスカッションをする、というプロセスを踏みました。正解や不正解がある課題ではなかったと思いますが、経営層メンバー同士が本気でディスカッションをし、思っていることを全て吐き出し、改めてこの会社の目指すべき姿を再定義するには非常に良い機会だったと感じています。

一泊二日の短期間で、ほぼ全員徹夜で経営計画策定に取り組みましたし、何より、「策定・承認された経営計画に対しては自分の進退をかける覚悟でコミットする。それが出来ない者は新しいゼネラル・オイスターにはいらない。」というように厳しい議論を交わしましたので、​この合宿はかなりハードなものとなりました。この合宿を経て経営層に残ったメンバーは、現在も同じ方向を向き、皆で決めた世界を実現するために全力で業務に励んでいます。

二つ目に、人事制度の再編を行いました。現場のメンバーには様々な学歴・年齢の方がいますし、アルバイトの方も正社員の方もいます。その中で、年次や肩書などにとらわれずパフォーマンスが高いメンバーがフェアに評価されるような人事制度を整えました。



―ゼネラル・オイスターでの仕事にやりがいを感じていますか?

今の仕事には、やりがいしかありません(笑)。常に現場と向き合い、自分の目で見て、自らが経験することを心がけています。ゼネラル・オイスターの魅力を肌で理解し、再建に向けてメンバーと全力で歩んでいきたいと考えています。

(牡蠣の加工工場がある岩手県上閉伊郡大槌町にて、弊社代表丹野と)

我々が関わる以前は、企業として立ち行かなくなる寸前のステージにいた会社でしたので、「責任」という意味でも、私が出来ることの全てを尽くし、かつ自分の限界を超えるほどコミットしてでもこの会社を守り抜きたいという決意があります。



今後成し遂げたいこと

TRYFUNDSを、世界一挑戦を生み出すプラットフォームにしたいです。

私個人としては、少しでも多くの経験を積んで経営のプロフェッショナルとなり、TRYFUNDSが目指している世界に少しでも貢献したいと考えています。

現在はCOOというポジションで働いており、また元々ファイナンスバックグラウンドでCFOのような経験もありましたので、ファンクション系のCxOでしたら自分でも務めるイメージをすることが出来ます。しかし、今の自分では「CEO」は務まらないと感じています。自ら起業するのか、雇われという形でCEOになるのかは分からないですが、経営「層」ではなく経営「者」として、ビジョンを掲げ、プロダクト・サービスを世界に届け、従業員全員が同じ方向に向かって企業を推進する状態をつくり出す、ということが出来るようになりたいと考えています。


TRYFUNDSの魅力

TRYFUNDSの魅力は、「一緒に働きたい」と素直に心から思えるメンバーしかいない点です。

前職の銀行やコンサルティングファームといった大企業の職場環境では、いわゆる社内政治などもあり、その環境を好きになれなかった自分がいました。しかしTRYFUNDSにはそういったものが一切無く、どのメンバーとも素直に働きたいと思えます。それは、目指すところ(ビジョン)が共通していて、全員がマインドセット(リーダーシップ)に共感し体現しているからではないでしょうか。

TRYFUNDSの採用活動においては、TRYFUNDSが掲げる6つのリーダーシップに合致するかを非常に厳格に見ており、どんなにスキルがある人でも、リーダーシップに1つでも合致しなければその人の採用には疑義が出ます。だからこそ近しいマインドセットを持った方達が揃っているのではと思っています。

また、TRYFUNDSには様々なバックグラウンド・専門知識・能力を持っている方がいますので、一緒に働いていて非常に刺激的ですし、私も刺激を与える側でありたいと思っています。


TRYFUNDSへの転職を考える方へ

とにかく一緒に働いてみましょう(笑)。業務委託やインターンなどという形からでも構いませんので、共に仕事をすることで感じていただけるものは多いと思います。

私がTRYFUNDS の入社を考えて面接時に話を聞いていた時にはまだBIZIT M&Aもリリースされておらず、TRYFUNDS がどんな事業を行っている企業なのかはベールに包まれていましたが、この会社が目指す方向性には共感することが出来ました。

外から見るだけでは、この会社が何をしているか分からないところもあると思いますが、会社が目指す方向は明確なものがありますので、一緒に働いて頂ければTRYFUNDSの魅力を肌で感じて頂けると思います。


―入社後のポジション変更とその裏側

実は、入社前はM&A事業部の立ち上げメンバーとしてTRYFUNDSの選考を受けておりました。ところが入社直後に現在の経営支援のポジションへのアサインメントを言い渡されます。

この急なポジション変更にもしっかりとしたストーリーがありました。

元々企業価値向上の手段としてのM&Aに興味があり、一定のM&Aの知識やソーシングまでの経験はありましたが、実際のエグゼキューションの経験はありませんでした。そういった理由からM&A事業部で経験を積みたいと考えていたところ、丹野や白髪から

「自ら経営層になり、自らの手でM&Aの機会を作り出せば良い。」

という言葉をもらい、現在のポジションに就くことになりました。ですので、予定とは異なるポジションに就くことにも何の違和感もありませんでした。TRYFUNDSはまだ小さな組織ですので、組織変更が行われることもありますが、個々人のキャリアを無視したことは絶対に行われません。


―主体的に働ける職場

今は仕事をすることがとても楽しく、業務時間外に仕事のことを考えることも楽しく感じます。以前の職場では、知識欲・経験欲という意味では仕事をすることは苦にはなりませんでしたが、「楽しい」という感覚は無かったのではと思います。

TRYFUNDSでは、仕事を「やらされている」という感覚が全くありません。それは、権限が委譲され、自らポジションを取って決断することが求められており、「自分が何をやるのか、なぜやるのか」定義しながら日々仕事をしているからではないかと思います。

また、TRYFUNDSには自分から自分を忙しくしようとする人、仕事が好きで仕方がない人が多いかもしれません(笑)。TRYFUNDSは高いビジョンを掲げていますが、それは一朝一夕に実現できることではありません。だからこそ、TRYFUNDSのメンバーはみな「今出来ることが目の前にあるのなら、それをすぐ行動に移し、最大限会社に貢献しよう」と日々取り組んでいます。

ぜひTRYFUNDSで共に働き、世界一挑戦を生み出すプラットフォームを一緒に作りましょう!


以上、渡邊のインタビューでした。

TRYFUNDSでは、共に世界一挑戦を生み出すプラットフォームを作り上げる仲間を募集中です!


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