株式会社TNCが運営する「TNCアジアトレンドラボ」では、この度「第一回アジアトレンドラボMTG」を開催しました。その様子をTNCアジアトレンドラボ・リーダーの濱野がレポートします。今回は国内外でビジネス展開をされているトレンドラボ会員の方、総勢14名にお集まりいただきました。
【概要】
・日時:2017年4月17日(月)
・会場:古民家を使ったサロンスペース「MAISON DE TSUYUKI」
・第一部/アセアンの今年のトレンドキーワード
TNC独自の視点で切り出すアジアの今のトレンドから、今年のトレンドキーワードを紹介
・第二部/ジャカルタの若者会にエアー参加
インドネシア・ジャカルタで実施している若者会とリアルタイムで映像を繋ぎ、生のトレンドを
現地生活者から直接ヒアリング。参加者と現地若者による、双方向のディスカッション
【第1部】 アセアンを読み解くキートレンド
TNCアジアトレンドラボでは、2017年アセアンのトレンドをアウトバウンドの視点で5つのカテゴリに分け、現在のアセアン、そして今後のアセアンのキートレンドを導き出しました。そのキーワードがこちらです。
① “スマホ×配車サービス”が変えたアセアンのライフスタイル(例)GrabBike、GO-JEKなど
② デジタルネイティブ世代に増加する“Neutral SNS”
③ 健康志向は“イメージ先行型”(例)GRAYNS、Indie Dish
④ 欧米志向から自国を見直すフェイズに“Back to Traditional”(例)ジャムゥ、ムスリマファッション
⑤ モノ消費からコト消費の場へ移行する“モーリング“(例)THE COMMONS、Mitsui Outlet Parkなど
【バンコク中継】トレンドスポット中継
ここでは、バンコクの若者会メンバーの1人に、第一部で取り上げたトレンドスポット、「THE COMMONS」を紹介していただきました。現地の様子を映像とともに紹介することで、自分もそこにいるかのようなリアルな感覚を味わうことができます。
中継中には、モールに入っている店舗がなぜ人気なのか現地の若者視点を踏まえた上で紹介いただき、どのようなものが今のバンコクでは支持されるのか、その一端を知ることができたり、質疑応答の時間では、「どのような人がどのような時に訪れるのか?」など、ふとした疑問にその場で答えていただきました。
【第2部】ジャカルタ若者会
TNCアジアトレンドラボでは、20代の高感度層で構成される現地調査員が集まる若者会を実施しています。当日は、定期的に開催しているジャカルタ若者会とビデオ中継することで、参加いただいた方に普段の様子を感じていただきました。また、若者が持ち寄った疑問に対して、その場で質問することで若者からの率直な意見が飛び交いました。
質疑応答の中では、「毎朝何を食べているのか?」、「時代遅れに感じるものは何か?」などの質問から、「ココナッツに対するイメージは?」といった細かい質問に対してもそれぞれが意見を出し合い、議論することができました。
まとめ
今回実施した第一回トレンドラボMTGを通して、お伝えしたいことが3つあります。
まず第一に、トレンドにこだわる理由に、アジアの市場の多くは若者が牽引していることがあります。若者の市場であるからこそ、トレンドの洞察というものは若者を知る上で不可欠な要素になります。
2つ目は、先端層の動きであるトレンドの粒を収集・分析することは、トレンドの上にある潮流を見極め、先読み、そして未来を考える一歩だと思っています。
3つ目は、アジアの若者との協業マーケティングが不可欠な時代になっているということです。一方的なコミュニケーションはもはや通用せず、消費喚起のためには「共感」すること、彼らの目線で考えることが大切です。
TNCアジアトレンドラボでは、これからも今までと同様に現地の若者とコミュニケーションを積極的に図り、トレンド情報を収集・分析した結果をもとにこれからのアジアの動向を読み解いていきます。
濱野 圭介(はまの・けいすけ)
株式会社TNC アジアトレンドラボ・リーダー
1983年生まれ。大学卒業後、出版社で編集者として約7年勤務。2012年にバンコクへ移住。2年間、タイのローカルエリアで生活した後、2014年帰国。TNC入社後はタイのみならず、アジア各国のトレンド情報を分析・発信するTNCアジアトレンドラボ担当。アジアのトレンド情報を数多く取り扱う。