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【Sustech共同代表・丹野】グリーントランスフォーメーションが日本企業の産業競争力を高める

Sustechで働くメンバーを紹介していきます!
第一弾は代表取締役社長の丹野。Sustechの事業を通して成し遂げたいこと、Sustechで大事にしている価値観を話してもらいました。


株式会社Sustech 代表取締役 丹野裕介
グリーントランスフォーメーションへの課題意識を強め、Sustechの創業者である飯田の事業構想に共感し、Sustech共同代表に就任。アライアンス・財務・HRを管掌。
早稲⽥⼤学卒業後、リクルートにて、システム開発業務及び⼈材採⽤⽀援業務に従事し、その後、2012年に創業した株式会社Tryfundsを中⼼として、出資先企業に対する経営⽀援業務に従事。2018年には、東証マザーズ上場企業であるゼネラル・オイスター社に出資し、⾃⾝が代表取締役CEOに就任して経営改⾰を牽引。また、Tryfunds社内からスピンアウトしたTech事業(M&Aプラットフォーム)を東証⼀部上場企業(現プライム市場)、株式会社GCA(現フーリハン・ローキー)に売却した実績も保有。


「世界から評価される企業をつくる」という想い

私は新卒でリクルートに入社し、「人」という側面で様々な企業のご支援をしていたのですが、そこでみえてきた日本企業の大きな課題は、マネジメント人材・新規事業人材・グローバル人材が不足しているということでした。新しいことをしようと思っても人材がいないが故に挑戦できない状態。かつては世界の時価総額ランキングトップに日本企業が並んでいた時代があったことは有名な話ですが、2010年時点では既に失われた20年と言われ始め、私自身も海外にいくと世界における日本企業のプレゼンスが低くなっていることを肌で感じていました。企業の挑戦を阻んでいるマネジメント・グロ―バル・新規事業の人材不足を解決することで、日本企業が再び世界で活躍する状態、世界から評価される日本企業をつくりたいという想いから、2012年にTryfundsという会社を創業しました。Tryfundsでは海外進出支援から始まり、出資先の経営支援やグローバルM&Aプラットフォームの開発、大手企業の事業開発支援等、企業のミッシングパーツを埋めるべくサービスラインを拡張し、様々なご支援をしてきました。

Tryfundsの代表として、世界基準の中で事業機会を切り拓いていくために、“基準の変わり目”は常にウォッチしていました。そのような中で、ESG要素を考慮した事業性評価のルール作りが金融界で進んでいることと、環境破壊から脱して持続可能な社会を作ろうというSDGs文脈の2つの話が数年前から接合してきていることを感じ、サステナビリティ領域に関心を持つようになりました。ちょうどそのタイミングで、電力領域のプロフェッショナルでありSustech創業者で共同代表の飯田と出会いました。彼が持っていた事業構想についてディスカッションしている中でこの分野のポテンシャルを感じ、全力でこの事業・サービスを支援したいと提携させていただいたことが始まりで、Sustech共同代表に就任することになりました。

“環境対応の効率化”が日本企業を強くする

日本は一人当たり生産性が低い国であるとよく言われます。確かに付加価値を付けてマーケティングしていくことは弱いと思うのですが、その一方で、高品質なものを少人数でつくることができる企業をこれまで10年でよく目にしてきました。過分な高付加価値化と言われることもありますが、一人当たり生産性ではなく、製品スペック当たり生産性の高さは、この国固有の強みなのではないかと思っています。何か創りたいものがあったときに、人や機械を含めた生産効率が高ければ炭素排出量が低いというのは自明の理で、そう考えると、このグリーントランスフォーメーション(GX)の潮流の中で、製造業はもちろん、あらゆる業界で生産効率の強みを突き詰めていくことで、日本各社が世界から評価されるプロダクトやサービスをつくっていける可能性があると思っています。
ただ、GX対応は企業がやらなければならないことが多すぎて、企業の対応負荷は相当なものになります。炭素排出量の可視化も、再エネの調達も、ESGに対応したIRも、経済的なコストだけではなく新たな人的コストまでもが企業に大きくのしかかります。逆に言えば、ここを効率化させることができるインフラが整えば、「世界から評価される日本企業をつくる」ことに寄与できると考えています。

一方で、言うは易し行うは難しで、一筋縄ではいきません。サステナビリティ領域は不都合な真実が実に多く存在します。例えば、エネルギー領域で言うと再エネの戦力化は課題です。再エネの活用で炭素排出量を減らすことはできますが、再エネの多くは天候に左右されながら発電する電源から生まれています。そのため、自然環境が変わると一気に発電されなくなるリスクと隣合わせで発電していることになります。現在から何も仕組みが変わらないまま、再エネを戦力化するためには、発電の不確実性をフォローするベースロード電源も準備する必要もあり、これも電気代高騰に直結しうる大きな経済的負担になります。電気代が高騰すればエネルギーコスト・生産コストが高くなり、海外に何か商品を輸出しようとしても結局競争力にならず、再エネの活用が企業を苦しめる可能性が出てきます。電気を安く且つ安定的に、脱炭素の状態で提供できる状態にすることは本当に難しいのですが、DXが進みあらゆるものがデジタル化し、さらには機械もEV化されていくことを考えると、これに対応できれば国際社会で競争力になる分野になるということも分かってきました。我々はこの課題の解決に向けた事業に実際に取り組んでおり、独自のエネルギーマネジメントシステムを開発して、大手企業様との取り組みも開始しています。これはエネルギー領域における1つの事例ですが、このようなサステナビリティ―業界の不都合な真実を一つ一つ見つけながら、それらを解決するためのプロダクトやサービスをどんどん開発していきたいと考えています。

GXの領域では、お客様の困りごとを一つ解決するだけでは十分ではなく、多様な課題の解決を同時に依頼されるケースが多くあります。その数多ある課題の解決を、私たちがGXプラットフォーマーとしてご支援することでGX対応を効率化させ、産業競争力強化の後押しをしていきたいと考えています。現在展開している脱炭素支援プラットフォーム「CARBONIX」や分散型電源管理・運用システム「ELIC」に加え、直近ではGXファンドの組成も進めており、各所からの期待の声もいただいています。


世界で戦える事業を創る組織を目指して

GX対応によって産業競争力を高めていくためには、我々Sustech自体が国のインフラにならなければいけないと思っています。上場は目指してはいるのですが、それはゴールでは全くなく、「Sustechがあったから日本が強くなった」「Sustechがいたから日本企業の海外進出が加速した」ということが言われるようなポジションになることを本気で目指しています。そのため採用においても、同じ目標に向かって価値観を共にできるかということを特に重視しています。

私たちが大事にしたい価値観は大きく3つで、「ラーニングスピード」「柔軟性」「ビジネス思考」です。
まず、これまでのキャリアに関わらず、「ラーニングスピード」はとても重要だと考えています。ベンチャーだから、というのは言わずもがな、この業界はグローバルレベルで黎明期、発展期であり、1週間や2週間でルールが変わるのも当たり前。そのため、個々人が常に情報をアップデートし、変化に対して戦略と行動の変更を行っていく対応スピードが、大きな競争力になると考えています。今まで何を学び、どのような専門性を持っているかという事ももちろん重要ですが、「新たなテーマに対してどれだけ早くキャッチアップしていけるか」というスキルが重要視されます。

次に、そうしたスピード感のある市場環境の中で、短期視点では定めた目標・戦略を全速力で実現する、成果へのコミットメントが非常に重要です。一方で、日々変わる業界の環境・ルールに、戦略、目標、ひいては会社そのものを適合させ続けることも重要です。感情的な逡巡を横におき、それまでの努力を戦略的に捨てるという経営判断も、多々起こることでしょう。現状は、この前提を全メンバーが共有できており、組織全体として機動力高く動けている実感があります。今後、組織を拡大し、積極的に機能分化していく予定ですが、短期視点・個人や部署視点での成果志向と、中長期視点・全社視点での柔軟性を高いレベルで両立していきたいと考えていますし、個々人にはその前提で、行動力と視野・視座を求めていきたいと考えています。

3点目に大事なこととしては、我々はサステナビリティを事業領域として展開していますが、非営利団体では決してないということです。環境に良い社会が必要ということにもちろん異論はないのですが、私たちが会社として目指していることはGXを効率化させることによって企業の産業競争力を高めることであり、その活動を通じて、Sustech自体が成長して、世界をまたにかけて活躍できる企業になることです。当社は株主からの期待に応えることを前提とした企業でもあり、常に収益を最大化させたいという「ビジネスへの意志」を持っていることは前提となります。変わりゆくトレンドの中で何をしたら競争力となるのか、ビジネス思考を持ち、競争力の源泉を考えることが好きな方にとっては楽しめる環境ではないかと思っています。一方で、「不採算であっても環境や社会にとって良いことを突き詰めていきたい」とか「できる限り安定した環境で、好きなことに取り組みたい」という想いが強い方は、私たちとはご趣向が異なるかもしれません。


Sustechの事業領域はサステナビリティではありますが、私個人として根底にある想いとしては、「世界で戦える日本企業をつくる」というところにあります。ESGやサステナビリティのように、多くの企業が共通の機能を求める領域においては、コンサルティングや海外進出支援のように直接的な働きかけに加えて、サービスを通じて数多くの企業の期待に応えてゆくことも重要です。企業の環境対応を効率化させていくことで、新しい事業を創りたいという会社や人を増やしていけば国内全体や産業全体が成長していくはずで、サステナビリティ領域はそのような期待が持てる、非常にスケールが大きい事業領域だと信じて取り組んでいます

GX支援を通じて世界で勝てる日本企業をつくるという想いに共感いただける方、またその実現に向けて共にチャレンジしてみたいという方は、ぜひ一度お話させていただけると嬉しいです。

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